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2020年という激動のとき、意識はどこに”いかり”を降ろしておけばいいのだろう

今年9年をむかえた東日本大震災にしても、19年前の9.11米国同時多発テロにしても、そのあまりにも悲惨な状況に私たちの精神は根底から揺さぶられた。得体の知れない闇の中に引きずりこまれていくような恐怖さえ感じたのは、私だけではないだろう。そうした社会の激動に精神が大きく揺さぶられたとき、意識はどこに焦点を定めておけばいいのだろう。

おりしも、世界中で新型コロナウィルス感染が猛威をふるい、人々の健康や日常生活、経済が大きく脅かされている。東日本大震災や9.11米国同時多発テロの時と状況は多少違うかもしれないが、あたりまえだった日常生活があらゆる面で脅かされ、心が大きく揺り動かされていることにかわりはない。

そもそも、2020年というこの年のゆくえについては、こんな予知がされていることを最近知った。

「ホロスコープでいうと、きわめて稀な“トリプル・グレート・コンジャンクション”と呼ばれる星の配置がおき、社会的にも個人的にも非常に大きな変革がもたらされる

「数年前から、人の意識の違いによって住む世界が分離されつつあるが、その分離の速さはどんどん加速していて、2020年3月20日(春分)はその大きな節目になる

当然のことながら、それを信じるか信じないかは、まさに人それぞれ。自分の場合はと言うと、まず、ホロスコープ、チャネリング、数秘といった予知手段について、ほとんどわかっていない。

しかし、この世の中で起きている出来事というのは、その源にある本質的存在が先に変化し、その結果として、あとから物理次元に現象となって現れるのだと思っている。

そして、その本質的存在の変化を、現象化する前にさまざまな形式(星の配置、カードの配置、手相、ことば等)に映し出し、それを読み取っているのが「予知」「占い」なのだろう

そうした考えから、さまざまな予知手段の有効性を、私は信じている。もちろん、その情報源への信頼の程度と、予知メッセージに対する自分自身の直感で、取捨選択しているのだが。

前述の二つの予知というのは要するに、
「今年は社会的にも個人的にも、大きな変革がもたらされ、一人ひとりの”意識の在り方”に応じて、変化の方向付けがされる
ということだ。

ニュー・アース」という本がある。著者はエックハルト・トールで、「“いま”という瞬間に意識を向けることの重要さ」を説いていて、世界的なベストセラーになっている。過去に「世界で最も精神的に影響力のある人物」や「アメリカで最も人気のある精神世界分野の著者」とも評されている。

自己啓発の分野ではよく、
「自分がいま置かれている状況、場所から逃げ出さず、まずそこで全力を尽くしなさい。それではじめて、次の段階に進める」
などといった言葉で、「いま、ここ」の大切さが説かれている。

だから、「いま、ここに在る」( Be Here Now ! )ということの意味を、それなりに理解しているつもりでいたが、「ニューアース」を読んで、その意味することの深さ、重要さをあらためて知らされた。

「ニューアース」のなかでエックハルト・トールは、「人類はいま、進化するか死滅するかという重大な選択を迫られている」との危機感のもと、「意識を変化させること、つまり目覚めさせること」が本書の目的だとしている。

人類の存続を危うくしている原因は、人間の思考に固有の「機能不全」であり、それは、人の心の核心にある「本人も意図しない脅迫的で絶え間ない思考」を「私」だと錯覚してしまうことだという。

さらに、その「私」という存在を可能にしているのは、対極としての「他者」の存在であり、それを敵とみなした時に「私」は最も確かな存在になる。だから人は「相手を支配したい」「力が欲しい」「関心が欲しい」といった欲求にかられる。それがいわゆる「エゴ」と呼ばれる機能不全の仕組みであり、その機能不全に支配された状態こそ「目覚めていない」状態だとしている。

しかし、「そのエゴを打ち負かしてしてやろうなんて考えない方がいい。勝ち目はない」という。それではいったいどうすればいいのか?

その答えはシンプルだった。
「エゴから解放されるために必要なのは、エゴに気づくことだけだ」
「エゴを個性ではなく、“人間の心の集団的な機能不全”と認識しさえすればいい。誰も悪くない」そして、
“思考する自分を見ている者”こそ、真の自分」なのだという。

さらに、そのエゴを生み出すもととなる「思考」と「時間」について言及している。要約すると、

「意識」はこの物理次元に「脳」として形を現し、
「思考」と「時間」を生み出した。
思考は意識の一部であり、思考するためには時間を必要とする
時間は、五感による認識のために必要ではあるが、
「自分」を知るうえでは最大の障害になる。
なぜなら、人生には「“いま”という瞬間」しか存在してなくて、
「未来」も「過去」も実際には存在しないのに、
人はいつもそのどちらかに意識を向けてばかりで、
重要な「いまこの瞬間」に向けようとしないからだ。
「人生」とは「いまこの瞬間」の連続であり、
「人生を生きる」真実の姿とは「いまこの瞬間」を生き続けることなのだ。
「いまこの瞬間」は、シンプルで小さいと思うかも知れないが、
自分自身と調和させたとき、偉大な力を発揮する

エックハルト・トールは、この「偉大な力」を「The Power of Now」と呼び、最初に出した本のタイトルにもしている。

「ニュー・アース」の最後で、こう述べている。
地球上の次の意識段階は目覚めだが、
現在の段階が終わりに近づくほど、エゴの機能不全はひどくなる。
それは毛虫が蝶になる前の機能不全に似ている

新しい意識は、古いものが解体したところから生じる。
いままさに人類の意識の進化のなかで、画期的な出来事が起こりつつある

大きな意識改革が予知されている動乱の2020年にあって、足元をすくわれることのないように、そしてよりよい方向に変革が進むように、意識のいかりを「いま、ここ」にしっかりと降ろしていようと思う。


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