心を鍛える修行
今日は日経新聞ウマノミゼミナールに参加して、「お遍路さん」について香川県善通寺市の善通寺住職のお話を聞いてきました。
香川県のPRイベントということで、香川県職員の方のトークショーもありました。
何を隠そう、四国が大好きなわたしです。
東京に住んでいたら、意外と行く機会も少ない四国かと思いますが、かれこれ5年くらい前でしょうか、当時今の夫が京都に住んでいた時に車で訪れたのが四国初上陸。
食べ物は美味しい、人は優しい、空気も美味しい、景色は美しい!
一発で四国のファンになったわたしは、その後何度か四国を訪れ、去年のゴールデンウィークにも四国を再訪したものです。
今でも高知の生姜やお味噌をいつも買っていて、商品が届くたびに四国を思い出しては余韻に浸っています。
ということで、大好きな四国のイベントに張り切って参加してきたわけです。
四国に行くと、確かによくお遍路さんを見かけました。
住職さんはお遍路さんについてこう言いました。
「心を鍛える修行です。」
このセリフ、わたしはよく耳にしています。
なぜならば、わたしはジヴァムクティヨガの練習生です。
ファッションとして広く普及しているヨガですが、ジヴァムクティヨガは、身体を動かすハタヨガだけでなく、ヨガの哲学も一緒に勉強します。
マントラをチャンティングしたり、瞑想の練習もします。
時には、最近日本にもようやく普及し始めたと言われる献身のヨガ「ヴァクティヨガ」を行うこともあります。
そう、そしてそのヨガの練習もまた「心を鍛える修行」なのです。
ただお遍路をしても意味はない。
「88箇所すべて回ってもご利益がない人もいるし、1箇所しか回らなくてもご利益がある人もいる」と住職のお言葉。
大切なのは、「自分を見つめること、向き合うこと」
お遍路はその一つのメソッドであると理解しました。
お遍路に出かけ、何を見つけるのか。それが大切だということ。
お遍路にもヨガにも共通する大切なことは以下のことと理解しました。
①自分と向き合い、自分を認めること。
(自分を認めることで、やるべきこと、直すべきところは自ずと見えて来る。)
②「もの」の見方を変えること。
(他人は変えることはできないけれど、自分の心は変えられる。
同じものでも見方次第で良くも悪くもなるもの。)
③逃げず、諦めず、今この瞬間を生きること。
(自分にできる最大限のことをやりきった時に見えて来るものがある。)
④見えないものを信じる心。
(信じるものは救われるとは良く言ったものです。)
⑤どんなに辛いことでも、「どうってことない!これでいい!」と思える寛大な心を育てる。
⑥エゴを捨てる。
(88箇所まわったからすごい!誰よりも早く回ってやる!
それは自己満足だけでなんの価値もなし。)
⑦見返りを求めない。
(四国には「お接待」という文化があります。誰も見返りを求めてやっているわけではないんです。)
どれも意外と難しいのですけれど、だからこその修行。
「お遍路で大切なものを見つけることができたら、それは一生ものですよ。
上っ面だけでない、本当に幸せになるためのものです。」と住職。
そう、心の修行を続け、整った心でいつもいられることが究極の幸せなのでしょう。
今年は、閏年でさらに丙申年。
60年に一度の大変ご利益のある年なのだそうです。
お遍路は閏年は逆打ちといって、反時計回りにお寺を回るのだそうです。
逆回りすることで、時計回りを貫いているお大師様に会えるかも!ということらしいですよ。
(待ち伏せですね。ちょっとズルじゃない?笑
と思ったのはここだけの話。)
それはさておき、大好きな四国にまた行きたくなりました。
そして、またヨガの練習を続けよう、心の修行を続けようと思った夜です。
「大企業や普遍と思われていたものもどんどんと無くなっていくもの。
そのなかで1200年続いているお遍路。
意味があるから続いているんです。」
住職の言葉にうなずくしかありません。
お遍路もヨガも、意味があることはずっと続くもの。