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【セルフライナーノーツ】#06. 箸休め【Re:Lease】
[前記事]
#00.はじめに
#01. Re:Structure
#02. 暁スリーパー
#03. ごめんあそばせ
#04. Stay Smile
#05. さよならホメオスタシス
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【クレジット&歌詞】
作詞:小田貴音 作曲:小田貴音 編曲:万貴音
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【楽曲解説】
アルバム用書き下ろし楽曲。少しハネたミディアムテンポで進むリラックスナンバー。万貴音史上初めて”ラップ”が登場する楽曲でもあります。
アルバム選曲時に新曲が2つ必要だと考えた時、1つはもちろんアルバムタイトル曲である「Re:Lease」。アルバム制作を決めた際にこのタイトルは決まってました。ではもう1つはどうしようと考えた時、今回あまりにシリアスな楽曲が多いなと感じたので、気分を緩められるものが欲しいなと思いました。真剣なメッセージはたくさん込めましたが、あくまで音楽として楽しんでもらいたいわけで。
次にどんなテーマで書きたいか。大変な世の中ではあったわけだけど、その中でできるだけ前向きに頑張ってきたつもりだし、笑える瞬間だっていくつもあった。思い返した時に出てきたものの一つが「ごはん食べてる時ってどんな時でも幸せ感じるよな」と。実に万貴音らしいです。笑 と同時に、複数の意味で「ごはんが美味しいと感じられること」がどれだけ大切だったのかも。
それがタイトルを思いついたきっかけでした。この曲は”タイトル先”なんです。結果として食べ物ネタの曲にはならなかったんですが。笑
食事でもライブの組み立てでもそうですが、こだわり満載の濃厚なものだけでテーブルを埋めると必ずテンションが「胃もたれ」します。全身を高級品で飾ると「え、どれがいいやつなん?」ってなるし、ずっとでかい音でライブしてるとのっぺりして迫力は遠のいていきます。音楽にはダイナミクスレンジという言葉があるんですが、「ピアノがあるからフォルテが活きる」ってこと。でっかいホッケの干物に挑んでも、合間にぽりぽりやるきゅうりの浅漬けって美味いでしょ。ずっと全力でいっていいのは食べ放題の焼肉ぐらいなもんです(偏見)。
時間を有効に使って、隙間時間で知識を吸収して、より価値の高いことだけ厳選して行動する。とても素晴らしいことだと思うし、自分もそうでありたいと日々願って生きてます。ただ、ずっとそれだとしんどい。「いつもよりちょっとだけ頑張れたな、今日は」っていう自分を見落としてしまう気がします。
疲れた時は小難しいこと全部置いておいて、安心できる人と気張らずにボーッと過ごすといい。いい具合に気持ちがほぐれたら、また頑張ってらっしゃい。そういう気持ちで書いた曲です。みなさん、日々お疲れさまです。
【作詞振り返りメモ】
・「毎日がこってりと過ぎている」
”こってり”は本来飲食に限った言葉ではないけど、現代では9割方食べ物に使われる印象があります。濃厚さを表す言葉としてチョイスしつつ、調べてみるに、「ちょっとオーバー気味」ってニュアンスのように感じました。
・「スキマもスキもないなら」
”隙間も隙もない”がベーシック、ただし隙間のないものには「好き」がなかなか入り込めない、かも?余白って大事。
・「風呂に入ろう」
この曲の雰囲気を作る参考にさせてもらったのが星野源さん(アレンジイメージも分かっちゃうでしょうか)。コロナ禍真っ只中では「うちで踊ろう」に励まされ、カバーまでしてみたのを思い返して、ちょっとだけ拝借させていただきました。
全体的に食をイメージするワードを選んで組み込んでいます。そうしないとタイトルが変に浮いちゃいそうだったので、トータルバランスを考えて歌詞は推敲しました。作詞はストーリー決めとこういう推敲がすげー時間かかる。
【作編曲振り返りメモ】
・シンプルなバンド編成
ドラム、ベース、エレピ、アコギ、クリーンなエレキギターというスタンダードな編成でのアレンジ。ほんのりシンセリードも入ってますがこれは当時「水星×今夜はブギーバック」がすごく好きだったから。ラップを入れようと思ったのもおそらくその流れで。
・特別な仕掛けは作らない
性格上、アレンジに入ると主にリズム関係で攻めっ気が出ちゃうんですが、この曲ではあえて目立つようなことをしないと決めました。サビ前で王道のキメが入ってるぐらい。楽曲制作時には生バンドで先に披露することが決まってたので、新曲のラフと楽譜をぽんと渡して「とりあえず音出してみましょ!」ってやってるイメージです。ギターソロも何も考えずに手癖だけで弾いてるので、過去作で聴いたソロフレーズの組み合わせだと分かる方もいらっしゃるのでは。
・ちょっとだけクラブミュージック要素
ドラムも生ドラムの音源をチョイスしてるんですが(小田のアレンジは8割方そうなります)、シンセドラムTR-808のキックをレイヤーすることで低音の重心がぐっと下げて、ゆるい雰囲気なのにしっかりお腹に響くビートに。
・万貴音史上初の”ラップ”
担当は中原万貴。最初提案した時は絶句してましたが、笑 いける要素は前から感じてたので挑戦してもらいました。前述の「水星〜」の雰囲気も似てるけど、女声のラップはなんかリラックス系というか脱力系の雰囲気が好きなんです(「恋愛サーキュレーション」とかね)。ここは同じパートを2回録音してダブルで出してます。
次回は#07.「優しい言葉」のライナーノーツです。シングルで先行配信した楽曲なので、アルバムでの変化をほんのりとでも書けたら。お楽しみに。
ではまた。
万貴音 小田貴音
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・アルバム「Smile Co.」
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・シングル「クローバー」
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・アルバム「ノーマライズ」
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・シングル「ごめんあそばせ feat.桑原しおり」
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・シングル「にらめっこ」
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・アルバム「Re:Lease」
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