⑲NICOLAS ハーブ・マイスター No.2 生い立ちから起業するまで
Q. Mon Jardin Secretを立ち上げるまでの道のりをお話ししていただけますか?
https://shop.monjardinsecret.jp/
A.
両親が生物学者で、祖父が野草に詳しかったので、
自然と世界中の植物や動物に興味を持ち、詳しくなりました。
いつか冒険ののち、未知の生物の発見するのが幼少期の夢でした。
10代の頃、父が仕事場を見学する機会をくれて、研究室を訪れたことが
あります。
仕事の内容は興味が持てたのですが、
研究者として一つの場所に留まって、同じ人間関係の中で仕事をして
いくのは自分には向かないと感じました。
研究者というよりは
むしろ多くの出会いがある仕事に就きたい、と自分の方向性を確信しま
した。
科学の分野で「研究する」のではなく、
政治家や官僚という立場で、「科学の発達を後押しすること」によって
世界を変えていきたい、と考えるようになったのです。
政治家や官僚を多く輩出するパリ政治学院Sciences-Po (シアンスポ)
というグランゼコールに入学し、
(注:グランゼコール- Wikipedia)
目標に向かい文字通り猛勉強しました。
シアンスポでは多くの出会いがありましたし、
教授の紹介で、中国の研究機関の研修生として
シルクロードの起点である西安で暮らす機会を得ました。
西安での生活は見るもの聞くものすべてが興味深く、
道教・仏教・イスラム教の、それぞれの生活習慣の違いを
目の当たりにすることができました。
加えて面白い経験だったのは、薬草やスパイスを市場で現物を見ながら、
知識を増やせたことです。
ウイグル族、カザフ族、キルギス族たちの生活に密着した
植物を使う知恵を吸収できたことは
今の仕事に大いに役立っていますし、非常に幸運だったと思っていま
す。
中国での研修の後、教授が日本企業での研修を勧めてくださり、
京都の伝統産業の人と組んで仕事をしました。
日本での生活の中で「医食同源」という考え方を知り、
更に食に対する興味が深まっていきました。
学友達の選択肢の一つである外交官を、一度は目指しましたが、
アジアでの体験を得ていくうちに起業を考えるようになり、
まずは、企業に所属して、プロジェクトを達成する経験を積むことに
しました。
その準備として、マーケティングを学ぶべく、
パリのParis Ecole International Marketing du LuxeでMBAを習得しまし
た。
(次回に続く)
ニコラが起業家としての素養を培いつつ、
実際にシルクロードでハーブの知識を蓄積し、
その歴史を作ってきた民族との交流してきたこと、
更に日本で禅の僧侶の方達から「医食同源」というコンセプトを伝授してもらった経緯を聞くと、
歩むべくして今の道を歩んでいるのだと思えます。
シルクロードでのニコラの話は大変興味深いのでまた次週以降にお伝えいたしますね。
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