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㉗Didier Gagleowki(ディディエ・ガグレオフスキ)南仏グラースの香水作家 No.2

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Q. 
調香師になるまでの経緯をお聞かせいただけますか?

A.
一般企業に勤めていた時期もありましたが、
自分の仕事には情熱を傾けることができませんでした。

漠然と満たされていないと感じながらも、
余暇を利用して可能な限り旅をしたり、
白黒のアート写真を制作したりして過ごしていました。

旅は、私に様々な異文化や情緒に触れ、
嗅覚を研ぎ澄ます機会を与えてくれました。

イスタンブール近くの島のフリージアの香りは
まるで今目の前にあるかのように鮮明に記憶に残っています。

自分の道を生きている実感を得られない日常を過ごしていたある日、
癌と診断されました。

長い闘病生活を送る中、
私は、自分の本来の望みを深淵から見つめ直しました。

若い頃ワイン醸造学の研修を受け、
講師が私の類まれなる嗅覚に感嘆し、
嗅覚を使う職に就くことを強く勧めてくれましたが、
私はそれに従いませんでした。

死を覚悟するその病気が、
私に人生を見直す機会を与えてくれたのです。

私は自分の仕事を辞め
自分にとって才能を開花させる道に進む勇気を持ち始めました。

病から治癒してすぐ、グラースの香水製造学校に入学しました。

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(次回につづく)


今回は同じくDidierにまつわるお話なので
『ちょっとした幸せ』もこちらに載せますね。

 ㉔ディディエの香水 「薔薇の記憶」

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「感じるように はでなく、思い出すように表現しなければいけない」
(J. ジュベール)『香水 -香りの秘密と調香師の技』

追記:香水の街グラースをイメージしやすい動画を見つけました。

https://www.bing.com/videos/search?q=%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%80%80%e9%a6%99%e6%b0%b4&&view=detail&mid=1E8D0CA61B49A03144DD1E8D0CA61B49A03144DD&rvsmid=D1776C80FEA7820F4D50D1776C80FEA7820F4D50&FORM=VDRVRV

数年前のNHK Eテレの「旅するフランス語」で、
当時の生徒役、常盤貴子さんが南仏を訪れ
旅のフランス語を実践するコーナーがありました。

グラースのDidierのお店を訪問し、彼女が自分にお勧めの香水を聞いたところ、
Didierは「薔薇の記憶」を挙げていました。

https://www.gaglewski.com/shop/de-memoire-de-rose/

確かに清廉なイメージの彼女にあっていると思いましたが、
私の中の常盤貴子さんの質感は、
薔薇というよりはむしろ白くてしっとりしているクチナシの花びらかなぁ。

彼の香水の中から選ぶと「絹の夢」が私のおすすめ。(笑)

http://gaglewski.com/english/product/reve-de-soie/

トップノートが柑橘系のオレンジ、マンダリン、ベルガモット
ミドルノートにアイリス、ジャスミン、アンバーが来て
ラストノートに白檀。
もしかしたらこの白檀の東洋系の香りが
彼女を彷彿させるのかもしれません。

ちょっと話はそれますが、

黒田精輝の「湖畔」そのままの扮装の常盤貴子さんの写真を
みたことがありますが、黒田の絵画そのものより美しかった。

黒田精輝の『湖畔』を解説~淡さの美 | 世界の美術館ガイド (gemeinwohl.jp)

http://gemeinwohl.jp/2019/07/29/%e9%bb%92%e7%94%b0%e7%b2%be%e8%bc%9d%e3%81%ae%e3%80%8e%e6%b9%96%e7%95%94%e3%80%8f%e3%82%92%e8%a7%a3%e8%aa%ac%ef%bd%9e%e6%b7%a1%e3%81%95%e3%81%ae%e7%be%8e/

至近距離にいなくても、
たとえ実際に香水をみにまとっているのでなくても、
品の良い香りがほのかにするような
清潔感と透明感のある凛とした女性が本当に美しい人、
と個人的には思っています。(笑)

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