
(74)ベルギー 遠くて近い国 その3 ファッションの都 アントワープ

(※上の写真はAnnaちゃん、その他はすべてAnnaちゃんのコレクションです)
先々週のブログで紹介したブリュッセル在住のAnnaちゃんは、自身のファッション・ブランドを立ち上げ、独自の世界を創り出そうと頑張っています。
www.annatanaka.com/
今回は彼女から聞いたベルギーのファッション事情などお話したいと思います。


私のそれまでのアントワープに関する知識は、せいぜいダイヤモンド研磨工業や取引で有名であるとか、
欧州の有名な貿易港であることくらいだったのですが、彼女の話から、ファッション科を持つ世界屈指のアカデミーがあり、その卒業制作のコレクションは業界の注目を集めていることを知りました。
王立芸術アカデミーが、その名を轟かせたのは、80年代初めに著名なファッション・デザイナーを軒並み輩出したことによります。
その名も「アントワープ・シックス」と言って、日本語では「アントワープの6人」と訳されることもあります。
www.visitflanders.com/ja/themes/belgian-fashion/belgian-fashion-history/the-antwerp-six/
www.fashion-press.net/brands/13
ドリス・ヴァン・ノッテン、store.tomorrowland.co.jp/shop/features/item/list/category_id/0/brand/BDRIESVANNOTEN_FT
アン・ドゥムルメステール、
jp.anndemeulemeester.com/pages/spring-summer-2022
ダーク・ヴァン・セーヌ、
www.visitflanders.com/ja/themes/belgian-fashion/belgian-fashion-history/the-antwerp-six/dirk-van-saene/
ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク、
www.waltervanbeirendonck.com/HTML/home.html
ダーク・ビッケンバーグ、
www.visitflanders.com/ja/themes/belgian-fashion/belgian-fashion-history/the-antwerp-six/dirk-bikkembergs/
マリナ・イー
www.fashionsnap.com/article/marinayee-interview/
皆1980~1981年にアントワープ王立芸術アカデミー ファッション科を卒業しました。
彼らは、私の同世代なのですが、ほとんどは初耳でした。
Annaちゃんはアントワープのアカデミーではなく、結局はフランス語必須であるブリュッセルのラ・カンブルの方を選択しました。
一週間を要する、デッサン力・企画力・想像力等を問う試験が行われ、受験者数250人中、合格者20名という難関を突破。インターンシップも含め6年間在籍し、ファッション科課程を修了。
同窓の有名どころには、オリヴィエ・ディスケンス、
現在サンローランのデザイナーであるアンソニー・ヴァカレロなどもいます。
www.fashion-press.net/brands/13

ベルギーには、レベルの高い芸術の学舎があり、素晴らしいデザイナーが輩出されているにも関わらず、その後デザイナーが国内で活動しづらいのは、支援者が少なかったり、発表の場が乏しい為なのだそうです。
Annaちゃん自身も今はベルギーを拠点にしていますが、将来的にはパリでの活動を目標にしています。
AnnaちゃんのSDGsを意識したブランド・ポリシーなどは次回お話しさせていただきますね。
