婚外体験を通じて人生の彩りが変わった話
息苦しさを感じていた日々
結婚12年目の5年前。夫とは同い年で、娘は小学4年生になっていました。家庭は円満に見え、周りからも「幸せそう」と言われることが多かったです。でも、私自身は、どこかでずっと「このままでいいの?」という声を心の中で聞いていました。
夫婦の会話は娘の学校の話や日常の些細なことだけになり、二人だけの時間はほとんどなくなっていました。親として、妻としての役割に追われる日々で、自分自身を見失っているような感覚がありました。「これが普通なのかもしれない」と自分に言い聞かせながらも、心の中では閉塞感が大きくなっていきました。
人生を変えるきっかけ
そんなとき、友人に誘われて参加したワークショップで、一人の男性と出会いました。友人が信頼する彼は、読書の趣味が私とぴったり合い、さらに哲学的な話題にも共感できる人でした。その後も何度か彼と話しているうちに、私は次第に自分の気持ちを素直に言葉にできるようになっていきました。
そしてある日、話の最後に「握手をしてもらえませんか?」とお願いしました。彼は一瞬驚いたようでしたが、快く応じてくれました。握手をした瞬間、不思議な感覚が私を包みました。それはただの触れ合いではなく、私が誰かに自分の存在を認めてもらえたような気持ちでした。心の奥底にあった緊張や不安が、少しずつ溶けていくのを感じました。
彩られた瞬間
その体験が忘れられず、私は彼とさらに親密な時間を過ごしたいと考えるようになりました。思い切って「一緒に本を読みませんか?」と声をかけ、下北沢のおしゃれなレンタルハウスを借りて彼を誘いました。
その日、私たちはソファに座り、静かな空間で本を読みながら穏やかな時間を共有しました。そして、私は思い切って彼にハグをお願いしました。彼は驚いた様子を見せましたが、すぐに優しく応じてくれました。その瞬間、私の中で抑え込んでいた感情が一気に解き放たれ、自分自身を受け入れてもらえたという安心感と喜びが湧き上がりました。
自然な流れで、私は彼にキスをしていました。そして、私は「肌を触ってほしい」とお願いしました。彼は優しく私のお願いに応え、全てを委ねるような時間を過ごしました。そのとき、これまで感じたことのない解放感と喜びが心から溢れ、人生が鮮やかに彩られた瞬間でした。
それ以降、何度かその男性との親密な時間を過ごすことができました。それは単なる身体的な関係を超えたものでした。お互いに大切にしているものを尊重し合う、信頼に満ちた不思議な関係だったのです。
私はもともと、身体のコンプレックスもあり性に対して自信がありませんでした。その自信のなさは、実は人生全体への自信のなさにもつながっていたのかもしれません。しかし、私が自分を少しずつ開放していくと、彼も同じように心を開いてくれることがわかりました。そのプロセスを通じて、性が持つ奥深さを初めて感じるようになったのです。
今までの自分では考えられないほど彼と一緒にいると性を楽しむことができました。そして、その楽しさは単なる快感を超え、身体も心も満たされていく感覚へとつながっていきました。この経験が私に教えてくれたのは、性は単なる行為ではなく、深い自己理解や相手との信頼を築くものでもあるということでした。
自分を解放するということ
その経験を通じて、私は「良い母」「良い妻」としての役割に縛られていた自分に気づきました。それ以上に、自分の中でタブーとしていた性に向き合えたことで、心が軽くなり、これまで感じたことのない自由を手にすることができました。
不思議なことに、夫以外の異性との体験を経たことで、より夫に対して素直に向き合えるようになりました。自分が解放されたからこそ、夫に対して柔らかく接することができるようになり、相手の想いをしっかりと受け止めたいという気持ちが生まれたのです。
思えば、これまでの私は、知らず知らずのうちに、心を閉ざしていたのだと思います。自分が何を感じ、何を求めているのかを伝えずに、ただ相手に「わかってほしい」と願うだけでした。しかし、自分を開放することで、その思い込みや壁が少しずつ取り払われていきました。
対話を重ねる中で、夫に対するいろいろな思い込みが解け、改めて彼への愛情を思い出せるようになったのです。彼もまた、自分の気持ちや考えを率直に伝えてくれるようになり、私たちの関係は以前よりも深く、温かいものに変わりました。
さらに、長年続いていたセックスレスも解消されました。以前の私は、どこか受け身で行為に臨んでいたのですが、今ではお互いが互いを理解し、尊重する「相互的な行為」に変わったのです。性が、ただの行為ではなく、お互いの気持ちを深く理解し合う時間へと変わりました。
その時間は、夫婦間の絆を再確認するだけでなく、新たな親密さを育むものでもありました。自分が開放されることで、夫婦としての私たちもまた、新しい形でつながることができるようになったのです。
あなたへ伝えたいこと
今、日々の役割に追われ、息苦しさを感じているなら、自分の心の声を無視しないでください。それは、あなたが本当の自分に戻るための大切なサインです。
私も一歩踏み出すことは怖かったけれど、その勇気が人生を大きく変えてくれました。あなたもきっと、自分らしさを取り戻す旅を始められるはずです。その旅を応援しています。
婚外体験は、決してパートナーへの裏切り行為ではなく、関係性を回復し、再び絆を深めるための通過点だと私は考えています。一方で、社会的なルールや価値観において、高いハードルがあることも事実です。
その中でも、自分や周囲を尊重する道を見つけることは可能だと信じています。私は、そのような選択をサポートし、悩んでいる方々が自分らしく生きられるようお手伝いしたいと思っています。