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答えなんてないものなのに。

キャリア相談で、
「どんなキャリア形成するのがいいですか?」
「これからのキャリアにはどんなことが必要ですか?」
と聞かれることがある。

知りたいのは、
市場で価値があるスキルはなんですか?
これからどんなスキルを持っていたら生き残れますか?
ということなんだけど。

*

はっきり言ってしまえば、そんなの誰にもわからない、だよなぁと思う。
そんな風には言わないけども。

これから、と言っても数年なのか数十年なのかでも違うしね。
数年、のレベルなら、今現在必要とされていること、必要とされ始めて研究されていることなどが、「価値がある」「必要とされる」「求められる」といえるだろうけども。
市場動向を見ていたり、経済や技術分野の専門家などの話を見ていれば、ある程度わかる部分ではある。
でもそれも、何か大きな変化があれば、ひっくりかえるかもしれない。

今回のコロナ禍でも、必要なもの求められるものが変わったよね。
もちろん、変わらずに必要なものもあるけども。
重要な技術などでも、どう使うか、何をつくるかなどは状況が変われば変わる。

最新の技術として研究や開発が進められていることでも、新技術が出てきたら一気に変わる可能性もある。
市場が大きく変わるまでには(一般的な製品化とかが進むレベルになるのには)時間がかかることが多いから、市場で求められる技術分野が急に変わることはないけども。

何十年か先のことなんて確実なことは誰もわからない。

*

そもそも、市場で求められるものがあるとして、
それをあなたがやりたいですか?
という話もある。

分野として興味がある、技術として身に付けたい、と思っているものだとしても、今から後発でそこにはいってやりますか?
興味がなかったり不得意な分野であっても、求められるならやりたいですか?

今やっていることの延長やプラスアルファでできるような、ちょうどいい何かが見つかればよいけども、そう都合のいい話ばかりではないわけで。
都合のいいなにかがあっても、そこから自分が求められるかというのも別の話。

今やっていることと全然違うことでいいのか、今の延長でできることがいいのか、逆に今やっていることはやりたくないのか。
ここ数年でものになるレベルの何かを探しているのか、もっと長期スパンで考えているのか。それとも今すぐ変えたい何かがあるのか。
興味あることをやりたいのか、稼げることをやりたいのか、つぶしがきくことをやりたいのかなど、どういう風にしたいのか。

そんな、その人の状況や意向などで選択肢変わる。

だから、どうしたらいいのかっていうのは、自分だけにしかわからない。

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答えなんてない、というのも、一般的な解があってもそれに従いたいかわからない、というのも、相談に来る人もわかっているとは思う。

それでも、何か考えるヒントがほしくてくるのだとも思う。

その人がどうしたらいいのか、その人にしかわからないわけだけど、その人が今「こうしたい」と思っていることがほんとにそうしたいのかもわからないしね。

たとえば、新技術の分野がやりたい、と言っていても、それがすごく大変な仕事で残業三昧でプライベートの時間なくなるって言われたらどうする?
興味ある分野の仕事が、家族連れていける環境でない海外勤務になるって言われたらどうする?
極端な例かもしれないけど、そういう風にほかの何かの優先度下げないといけなくなることもある。
仕事だけでなくて、ライフスタイルや家族のことなど考えて決めないといけないこともある。

そういうところまでじっくり話せるようにできたらいいなと思う。
そこまで話ができないのは自分のスキル不足も大きいので、がんばっていきたいところ。

答えないから、逆にいくらでも自分で答え決められるんだし、それが楽しいなと私は思うから、そう思ってもらえるように話ができるようにしたい。

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