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おいのりをする、どくのちりょう、のろいをとく、のーとをよむ

おお たのもしき神のしもべよ!
わが教会に どんなご用かな?

 おいのりをする
 どくのちりょう
 のろいをとく
のーとをよむ

ピッ! 
(けっていボタンした音)

あ、はいどうもありがとう

じゃあね、ヤブから棒に、はじめまーす。
もう1年以上も旅行できなくていいかげん腹が立ったマキさんによる、過去に行った旅行のぼうけんのしょを見せびらかすコーナーでーす。

今日はマキさんがドイツのフランクフルト市に行った時、立ち寄った教会でセーブしたぼうけんのしょをお見せしまーす。

フランクフルトといったら「何があるのか知らないけど、とりあえず羽田から直航で着けるから行かざるを得ない街ナンバーワン」で名高いよね。
たぶん。

実際行ってみると、本当に何があるのかよく分からない、知名度の割にいまひとつパンチの足りない街でした。
ごめんみもふたもない。

欧州のハブ空港であるゆえに、フランクフルトにみんな一度はたどりつくこととなり、
「わあー、ドイツって感じだねえ~!」
とは言うんだけど、「ドイツって感じ」以外の強い印象を与えるスポットに欠けるため、みんなせいぜいビール飲んだら1泊して、どっか他の街に行ってしまうというわけです。
うーん弱い、フランクフルト弱い。

でも心配いらない。
マキさんは宗教建築オタク!
海外へゆくと、お買い物のついで、お散歩のついでに発見した教会には、有名無名にかかわらず立ち寄ってみることにしております。

宗教オタクとは決して信者であることを必要としません。
愛しておればよいのです。
宗教という巨大なエネルギーが生み出した芸術、建築、文学、その他もろもろ。
聖者たちのミイラと伝えられていながらホントかどうか怪しい教会のガイコツ、大迫害からの手のひら返しで聖人認定、映画で松山ケンイチが演じる脱力系イエス……。

身近に感動できるものから、怪しすぎてギャグだろというものまで、宗教を構成するすべてをおもしろがることができればよいのです。
宗教がおもしろいという人ならば、きっとほくほくのフランクフルトを、おいしく食べられることでしょう。

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(フランクフルト市・ニコライ教会  写真:マキさん 2017年、以下同じ)

さて市街地をほっつき歩いていると、sehr gut(超イケテル)!
いいかんじの教会みっけました。
宗教建築オタク歴10年選手のマキさんのスカウターは、けっこう信頼度高なんだぜ?
ちょうど歩き疲れてたし、ふらりと寄ってセーブすることにした。

ニコライ教会は「地球の歩き方」にも載ってて、割とメジャーなスポットのようだけど、あまり派手さはなくシンプルで、なおかつ訪れる人が少ないところがマキさん的に高ポイントでした。

木製の柱や梁、やわらかな白壁が現代人の眼精疲労にやさしい。
色彩的にもまとまっていて、心おだやかにぼうけんのしょを記録できるというもの。
まあ写真はあんまりうまく撮れてないけど心眼で感じてほしい。

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ステンドグラスのデザインもおしゃれで、へたっぴマキさんの写真でもだいぶ映えてマスネ!
色みを抑えた大人っぽい感じがじつに素晴らしい。
ちなみに当社では色調補正は加えておりませんヨ。

観光客がたくさん来るような大きな教会のステンドグラスは、圧倒されるような迫力があってそれはそれで素晴らしいんだけど、いうてわたしは10分くらいで食傷気味になるのです。

パリのノートルダムとか、バルセロナのサグラダファミリア、そりゃあもうデカいしきらびやかだし圧倒的でしたが、とにかく派手で絢爛であることが正義、みたいなところがあるので、この写真のような落ち着いた配色のものはちょっと珍しいですね。

ここで、マキさん's ひとくち教会MEMOをみなにさずけよう!
ドイツの大都市は大戦でたくさんの建造物がこわされてしまったのだ。
だから教会、博物館、官公庁などの建物も新しいものが多いのですね。
そんな経緯もあって、ドイツは建築やデザインがほかの国にくらべてちょっと先進的で、見ているだけでオホッ!となります。

そこらへんにあるマンションとか図書館とか、あらゆる建築が、けっこう「攻めてる」感じしますのでね。
たしか写真も、どっかにあるはずなので、またお見せしたいです、マキさんが忘れなければ。

ところで、日本で観光以外でキリスト教会に入ったことのある人って、少ないのではないでしょうか。
長崎や函館に行くと今でもたくさん地元向けの教会がありますが、自由に出入りできる感じの開かれたところは、あまりないように思います。

いや、入って行ってもいいんだろうけど、きっと警戒されちゃうよね。
勝手なイメージで申し訳ないけどきっと「僧侶レベル20」くらいの人が出てきて、
「えっ何なのキミ部外者だよねどうしたの?入信する?するの?しちゃう?今なら初夏のヨハネキャンペーン実施中だから5分で洗礼できちゃうけどやってく?」
とか言われるかどーかは知らんけど、間違いなくなんか構われるっていうかイベント発生するよね。

でもそうじゃなくてわたしは単に教会建築とか飾ってある絵が好きだから、誰に構われることもなく、ぼぅっと椅子に座ってそれらを眺めつつ、ちょいとキリストの生涯に思いを巡らせたいだけなんだけど。
日本の教会ってそういう原始的な意味でのサービスが受けられる場所が、なかなかないんじゃないかなと。

ドイツだけじゃなくキリスト教国だと、都会でも田舎でも、必ず1つは小さな「地元の教会」があって、たいていは無人で鍵もかかってなくて、だれでも勝手に入っていいんですよね。

勝手に入って行って、好きな椅子に座って、ピエタ像を眺めたり、教会の中を歩き回って「十字架の道行」を1つ1つ見たり、もちろんお祈りをしに来る人もいるわけですが、基本思い思いに過ごしていいし、好きなだけいていい(とわたしは思っている)。

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▲ ニコライ教会のおこさまコーナー。おいおいおい天使がいるじゃないか

ほれ、こんなあたたかな空気の漂う場所なら、時間を忘れていつまでもホケーっと座っていられそうでしょ。

そしたらなんだかオラついていた気持ちも少し静かになって、うーん明日からもがんばってやらんでもないかな、なんて思えるでしょ。
そういう小さくてゆるい救いも、宗教の本質なんじゃないのかなと思うのです。

特にクリスチャンじゃなくても、いつでも好きなときに来ていいし、キッズがお絵かきしててもいいし、そりゃ熱心にお祈りしに来る人もいるけど、お買い物の途中で足休めにちょっと寄る人もいるし、わたしにみたいに一服入れながら地図をあらためる旅人が来てもべつにOKだし、

日本でも、もっと教会が、人がその道の途上でちょっとした「どくにおかされ」たり、「のろい」にハマってしまった時に、ひょこっとたずねられる場所になれたらいいのにね、まあそんなことを思うのです。

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▲ ニコライ教会オリジナルキャンドルもシャレオツ

寄付金1ユーロ(キャッシュレスでピッ)で灯すキャンドル、超カワイイ何なのこのクォリティ。
こういうデザインに力入れるドイツの感覚が、私は非常に好きですね。
こんなかわいいキャンドルなら、つい寄付したくなるってもんです。
さすが、商売が巧い。
やっぱ、いにしえの頃に免罪符売ってルターがブチ切れた国は違う。

さて、きっとまたそのうち、どこかの国での、ぼうけんのしょを記しましょう。
というか早くまたドイツに行きたいね、次はハンブルクがいいな。
Einen shoenen Tag!

わたしはSurface派です。
海外にも連れてゆくよ

そしてリングフィット買うかどうか迷ってる






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今野 茉希
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