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表現の幅ってどうしたら広がるんだろう?②

ただただ譜面に書かれている音符を何も考えずに吹いてしまう事ってありませんか?

演奏する時に、組み立てていく大切さは分かっていても、どうやって楽曲を構成していくのか方法を知らない方は少なくないと思います。

何を隠そう、私もその一人でした。

お恥ずかしながらフランスに来るまで、ただ自分の演奏したいように演奏してたのです。

ある時バッハの作品をクラリネットのソロで吹く機会があり、レッスンに持って行った時に、先生に開口一番言われたことは

「あなたはこの曲をどういう風にプランニングしてるの?」と。

「音の数とテクニックだけ見ていると、演奏は聴くに耐えられないよ。どういう風に魅せていくかちゃんと組み立てていかないと。」

本当に博学な先生で、いつも目から鱗が出ることが多いのですが、バッハの時にもその時代の宗教価値観、宗教作品、歴史、文学、絵画、様々な例を持ち出して楽曲の構成を助けてくださりました。

作品の中には、人々が苦悩を語る部分、神の降臨を思わせるような和音、浄化された人々の心のような和音がありそれらを組み立てていくと、まるで小さなお話を語っているようでした。

もちろんこれは個人の意見なので、バッハ研究をされている方からは違う意見がでるかもしれません。

でもこういう道すじがあるだけで、吹く側も聴く側も音楽が何倍も分かりやすくなるのです。

しかし!!!!

前もお話ししたように、これを理解しただけでは表現が広がったことにはならないのが厳しい所。

組み立てた後、その場面に欲しい音を聴いてる人が分かるように表現する事が非常に重要なのです。

よく音色や仕掛けを悩む方から質問を頂くのですが、まず自分がどんな音が欲しいのか具体的にイメージがついていないと音色を追求していくことはできません。

そして音色というのは常に一色だけではありません。何色もストックがあってその時に見合った音を探せなければなりません。もしかしたらそのパレットの中には汚い音色も入っているのかもしれないですね☺️

そう。ここまで来てやっと、リード、楽器の仕掛け、息、フレーズ感、身体の使い方を見直す事が必要になるわけです。

表現したいものがあって、それをカバーするための作業が初めて必要になるのです。

「楽器が上手くなりたいんです。」という相談もよく受けますが、どうして上手くなりたいの?と聞くとなかなか具体的な理由は出てきません。

もちろん上手くなったら色々な楽曲が吹けるようになるでしょう。

でも見直して欲しいんです。

なんで上手くなりたいのか?

だって表現したいものが具体的にあって、それをするために上手くなりたい方が近道な気がしませんか?


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