『父の日』によせて
父の日
それは、わたしにとっては
夫の父に、大好きなうどんを送る日で
夫に、ありがとうを伝える日で
反抗期真っただ中の
自分の利益しか見ない娘に
なんとか夫に
「パパ、ありがとう」を
言わせる日
わたしの父に
「ありがとう」も
「お父さん」と呼ぶことさえも
しなかった
定職につかない父を
母を泣かせる父を
飲んだくれて
ぐでんぐでんに酔っぱらう父を
恥ずかしいと思ったことは
何度となくあったけれど
父の不在に
ほっと安堵することはあっても
淋しいと感じることなど
一生ない
そう信じて生きてきた
父と決別して30年
死別して25年
はじめて
心からの感謝と
「あなたが父で良かった」
わたしのDNAの半分を
認めて生きていける
父のやったことそのものが
全部正しかったとは思わない
だけど
「父のベストで愛してくれた」
姉が家出し
母が倒れ
わたしにも捨てられ
孤独死だった
申し訳なかったな、と
ずっと、心の片隅で
自分を責めてきたけど
「わたしもわたしのベストを尽くした」
今のわたしなら
父を救えたかもしれない
だけど、父が生きていたら
今のわたしはいないと思う
父へのわだかまりが消えてから
なぜか、娘との関係が激変した
いろいろあったけど
「ありがとう、お父さん」
天国(にいるかはわからないけど)で
見守っていてね(⋈◍>◡<◍)。✧♡