「丸の内魔法少女ミラクリーナ」
これはまた、装丁がかわいい…💕
写真じゃわからんけどちょっとキラキラしてるんですよ。
ピンクとキラキラって、鉄板で可愛い…(*´∇`*)
そして村田沙耶香さん。
買いますわ。
後で気づいたんだけど、これ帯を萩尾望都氏が書いていた。
良かった、買って。
note書いてて思ったんだけど、私、買うと増えてって収納に困るからなるべく買わないって言いつつ、めっちゃ買ってんな笑。
普通に買っとるやないか( ˙-˙ )
村田さんは社会のイタイとこをつくのが上手だなあと思います。
この本も短編集なので、一個ずついこかな。
①丸の内魔法少女ミラクリーナ
これ、大好き…!!(*´∇`*)
いいよ…これは…
「丸の内」って、なんでこんなに「OL」のイメージなんだろう。
表紙のタイトル見ただけで、なんか働く女性の話なんだろうなって思ったもんね。
私、年中仏頂面してるから、いやーこんな方法がありましたか!って、目から鱗でした。
すごい、いいと思う。
15ページの、
こうやって日常を面白おかしく料理して生きていくことで、平凡な光景はスリリングになって、退屈しない。ストレスフルな日々をキュートな妄想で脚色して何が悪いんだ、
ここ、すごく好き…!!
この後に、「みんなもやればいいのに」って続くんだけど、ほんとそう思う。
日常を楽しくするのは自分の発想ひとつですよね。
リナさんはとても素敵な大人の女性だと思う。現役の魔法「少女」だけど…笑。
私も幼い頃には変身コンパクト持ってた。てか今も実家にあるし、なんならまだ動く。
でも、変身したことないもんなぁ。
その発想はなかった。
「ベテラン魔法少女」ってフレーズがじわじわくる。
ベテランの少女は少女なのかいなか…
最終的にはとてもスカッとする話。
とても好きです。
②秘密の花園
これは…なんか…強烈でした。
前半ずっと違和感がある。
早川くんのことを好きすぎる主人公と、一切魅力のない早川くんの描写。
どこが好きなん?なぜ?という疑問を感じながらずっと話が進む。
この書き方すごい。
その謎が解けたとき、ちょっとスッキリもするけど、気持ち悪っていう感想の方がでかかったな。
なんか、気持ち悪い…
後味はあまり良くない。
おおぅ…って感じ。
③無性教室
これも…すごい、発想。
私は常日頃から、性別ってとてもめんどくさいと思っていて、性別のない世界っていうのもいいかもしれないと思った。
でも、見た目でわからない人がいれば、やっぱり気になるのかな?
この主人公のように、好きになってしまったら性別はなんでもいいと思うし、割とどうでもいいと思うんだよな…
男だからとか女だからとか、なんかもうウンザリしているので、この話の世界観はけっこう好きだった。
自分は女で異性愛者だってはっきり言える私でさえ、男とか女とかめんどくせぇと思ってるんだから、中性とか同性愛の人はどれだけめんどくさい思いをしてるのだろうと思う。
ユキが言う未来世界もアリかもしれないとすら思った。
性別のない世界。
それもよくない?と私は思う。
もちろん問題も生じるでしょうけど、今の世界と比べてどうなんだろう。今だって、性別による問題って死ぬほどあると思うんだよなあ。
この話に出てくるキャラクターが好き。
コウとミズキはさっぱりしてて優しくていい奴らだし、ユキはちょっと気が強いけどカッコいい。セナも優しくてミステリアスで、みんな魅力的。
主人公がユキの話を聞いて、性別があるのは自分だけかも…って不安になるのは、結局みんなと違うのが怖いってことだよね。
少数派になるのは怖いよね。人間てそういう風にできてるのかな?それとも日本人だから?不思議。
④変容
まみまぬんでら笑笑
これもすごい強烈。でも笑える笑。
これもなあ…どっちがいいの?って話ですね。
怒りがないのは気持ち悪い、でもなくていいんじゃないかとも思う。個人的には。
怒りってつらい。
怒りを悪用する人についてはほんっとうに許せないなと思うし。
怒鳴れば思い通りになると思ってる人。
どこに行ってもいるなあと思う。怒りで人をコントロールしようとする人。
最近はパワハラって言葉が定着したから、昔に比べたらマシだなぁとは思うんだけど、それでもまだいますね。
そういうの見てると、怒りは無くなった方がいいと思うけど。
でも、怒らなきゃいけない時ってのもある気もするし。
難しい。
しかしこの話は笑えた。
難しい問題を扱っているはずなのに、笑える笑。
なんかコントの台本みたいな雰囲気だったなぁ。ああいうネタやってる芸人さんいるよね、って思う笑。
最後がこの話なのもよいと思います。
総じて、村田ワールドが炸裂してた。面白かったです。(*´∇`*)