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弱視中学生の将来の夢:観劇サポートを多くの劇場へ!
ロンドンから始まる私の挑戦:観劇サポートで新たな扉を開く
私は観劇が大好きな弱視の中学生で、現在ロンドンに住んでいます。つい最近まで観劇とは無縁の生活をしていましたが、ロンドンに来てからその魅力に引き込まれました。
でも、観劇が突然好きになったわけではありません。
映画を見るときに、音声ガイドを使える事は知っていましたが、映画だけではなく、劇場でも音声ガイドを使えると知ったタイミングと、ちょうどその時見たいと思っていた舞台作品があったことが重なり、どきどきしながらも観劇に行くことを決めました。
この機会に、実際に舞台の様子を説明してくれる音声ガイドや、ショウが始まる前に舞台上に上がって、使われる舞台セットや衣装、小道具などを触ることができるタッチツアーを体験し、これらのサポートがどれだけ視覚障害者にとって観劇の世界が広がるかを実感しました。
それと同時に、「こんな風に観劇を楽しむ方法もあったんだな」ととても感動しました。
私の将来の夢は、視覚障害者向けの観劇サポートを中心に、日本の劇場で音声ガイドやタッチツアーの導入を進めることです。視覚障害者の方々がより簡単に舞台を楽しむことができるよう、環境を整えていきたいと考えています。
また、視覚障害者向けの観劇サポートに重点をおきつつも、すべての人が舞台の魅力を感じ、観劇を楽しむことができるように、幅広い観劇サポートにも関わりたいと思っています。
遠かった劇場が私に近づいた日
私が日本に住んでいた時、観劇という娯楽があることは知っていましたが、舞台は「見て楽しむもの」だと思っていました。そのため、視覚障害のある私にとって、劇場は遠い存在だと感じていました。
ロンドンに来てから、音声ガイドを使えることを知る前に、家族と何度か観劇に行く機会がありました。音楽や効果音を楽しむことはできたものの、舞台上で何が起こっているのかを視覚的に把握することができず、正直なところ、少し物足りなく感じていました。
劇場での音声ガイドについて知った後、私が一番観たいと思っていた舞台ではありませんでしたが、あるミュージカルを観に行く機会がありました。その時は、「果たして本当に楽しめるだろうか?」という思いもありましたが、音声ガイドとタッチツアーを初めて体験し、それがどれほど素晴らしい観劇サポートなのかを知ることができました。
そして、ついに一番観たかった舞台を観に行く日が来ました。その舞台でも、音声ガイドを利用したりタッチツアーに参加することができて、人生で一番楽しかった日と言えるくらい最高な体験をすることができました。
このような体験を通じて、劇場が視覚障害者である私にとってとても近い存在になりました。
日本でも広がる観劇サポート:次の一歩を目指して
ロンドンで観劇サポートについて知ってから、日本の観劇サポートについても気になり調べてみたところ、日本でも視覚障害者向けの観劇サポートが徐々に広がってきていることを知り、とても素晴らしいと感じています。一部の劇場では音声ガイドや舞台説明会、タッチツアーが行われていて、視覚障害者が舞台を楽しむ機会を提供していることはとても良いことです。
しかし、サポートが利用できるのはまだ限られた公演にとどまっていて、観劇が特別な機会になってしまう現状があるようです。
私自身、日本での観劇サポートを直接体験したことはありませんが、イギリスでの経験から、サポートがもっと普及すれば、視覚障害者も気軽に劇場に足を運べるようになると信じています。日本で既に行われている素晴らしい取り組みをさらに広げ、もっと多くの人が舞台を楽しめる環境を作ることが私の目標です。
音声ガイドとタッチツアーの普及に向けて活動したい
具体的に私は多くの劇場で音声ガイドやタッチツアーなどの観劇サポートが受けられる環境を作っていきたいと思っています。
また、短期間だけの公演や海外の劇団が来日する公演でも、これらの観劇サポートを提供できる環境を整えたいと考えています。
このような環境を作ることで、より多くの方々がより多くの舞台を楽しむことができるからです。
そのために、劇場と協力してSNSで情報発信したり、観劇サポートについてのワークショップを開催して、観劇サポートの重要性を伝えていきたいです。
さらに、私自身も、観劇サポートを提供する側としてタッチツアーに参加し、視覚障害者の立場から舞台セットや小道具をどのように説明すればよりわかりやすいかを見つけていきたいです。実際に説明する役割を体験することで、当事者だからこそ気づける工夫や改善点を生かし、多くの人に「舞台が見えなくてもこんなに楽しめるんだ」と感じてもらえる観劇体験を届けたいです。
もっと観劇サポートを普及させて、視覚障害者にとって観劇が特別な体験ではなく、身近な娯楽になる社会を作りたいと強く感じています。
夢を実現させるためのステップ
夢をかなえるためにやりたいこととして、まずは音声ガイドを使って色々な舞台を観劇したいです。
まだロンドンでしか観劇したことがないですが、他の国にも観劇に行き、どの国でどんな風に視覚障害者向けの観劇サポートが提供されているかをリサーチしたいです。
また、舞台を観にいくだけでなく、観劇サポートの魅力や、自分が体験したことを元にこれからやっていきたい活動について、SNSで書いたり人前で発表する機会を作れたらなと思っています。
そして、ただ観劇サポートを提供するだけでなく、演劇関係の勉強をして、「こんな説明があったらわかりやすい」など、質の高い音声ガイドを提供するために意見を出したりもしたいです。
すべての人が楽しめる舞台を目指して: 観劇サポートの多様化と普及に取り組む
私は視覚障害者向けの観劇サポートを中心に活動したいと考えていますが、それだけでなく、字幕や手話通訳、リラックスパフォーマンスといった他の観劇サポートにも関わりたいと思っています。これらのサポートがより多くの人に届くよう、計画を立てたり、準備をサポートしたりする役割も果たしてみたいです。
このような役割を持つことで、少しでも多くの方々の役に立てたら嬉しいです。
私の目標は、すべての人が劇場を訪れることに抵抗を感じず、自由に楽しめる観劇の世界を作ることです。そのために、さまざまな観劇サポートを広げ、アクセスしやすい環境づくりに取り組みたいと考えています。
今の私が始めていることとこれからの取り組み
今、中学生である私にできることは限られていますが、それでも将来の夢を実現するために、少しずつ小さな一歩を積み重ねています。
一つ目は、すでに始めている活動で、noteに記事を投稿することです。視覚障害者向けの観劇サポートを利用して観劇した舞台の感想や、観劇サポートの魅力について書くことで、多くの人にその素晴らしさを知ってもらいたいと考えています。これらの記事が、視覚障害者の方や観劇に興味のある方に役立つ情報となり、観劇サポートの重要性を広めるきっかけになればと思っています。
二つ目は、これから取り組みたいことです。それは、タッチツアーでガイドの方がどのような説明をしてくれたのか、特にわかりやすかった説明を覚えておくことです。将来的に自分が説明する立場になったときに、過去の説明を聞いた体験を生かしてより良い説明ができるようにしたいと考えています。
その他にも演劇に関する勉強をしたり、いろんな国の観劇サポートを体験するなど、たくさんの経験をしていきたいです。
まとめ:ロンドンでの観劇体験から生まれた夢
ロンドンで始まった私の観劇体験を通して、日本でも観劇サポートをもっと充実させたいという夢を持つようになりました。音声ガイドやタッチツアーを利用することで、それまで知らなかった楽しさや感動を得られた経験が、この夢のきっかけです。
将来は、どんな公演でも音声ガイドを利用したり、タッチツアーに参加できたりする環境を作りたいと考えています。また、字幕や手話通訳、リラックスパフォーマンスといった観劇サポートにも計画を立てるなど、積極的に関わっていきたいと思っています。
現在、noteでは観劇の感想やタッチツアーの魅力について発信を始めていますが、これからさらに多くの体験や経験を積み重ね、日本で今よりもっと充実した観劇サポートを広げる活動をすると言う夢を実現させたいです。
夢を叶えた先に待っている豊かな観劇の世界のために、目標に向かって必ず1歩1歩進んでいきます。