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グローバルに働く④いざ現地駐在

私はメーカーに勤務する40代のサラリーマンです。グローバルな働き方をご紹介したいと思います。

私は、この12年くらい海外ビジネスを担当してきました。

中南米向けに現地法人を通じたビジネスのほか、海外のお客様向けの直接営業で世界を飛び回り。さらには現地駐在員の経験もあります。

日本生まれ、日本育ちの私がどうやって世界を股にかけるビジネスマンになったかをご紹介します。


ついに来た現地駐在の打診

海外部門に異動して3年が経ったある日、突然上司に
呼ばれてこう告げられた。

「現地に駐在してくれないか?」

周りが順番に駐在へと旅立っていく中で、ようやく巡ってきたチャンス。
私はふたつ返事で受けることにしました。

研修扱いということもあって期限は2年間と短いものでしたが、行けるだけで感謝です。

早速妻に話すと、海外に住んでみたかったと大喜びで、娘も一緒に3人で行くことになりました。

予防接種地獄

ただ、そこは中南米。まだまだ衛生状態は良くなく、様々な危険があります。狂犬病、黄熱病、破傷風、B型肝炎、C型肝炎、、出発まで半年かけて、数え切れないくらいの予防接種を受けました。狂犬病とか3回も受けるんですよ!生ワクチンとかもあって結構痛いし、アナフィラキシーが起こる可能性も。
当時9歳の娘もよく頑張りました。

2年の予定ではありましたが、思い切ってマンションを売却して、飼いはじめたばかりのワンコの渡航準備もして、あっという間に時間が過ぎ、中南米へと旅立ちました。

ところで、今回行くのはブラジルではありません。
中南米はブラジル以外は全てスペイン語圏なのですが、当時の私はスペイン語が話せませんでした。そりゃそうでしょう、ついこの間まで英語もおぼつかなかったんだから。

それなのに、駐在前の語学教育は週一、2ヶ月、計8回。無理です。全然話せないまま飛び込みました。

鼻血がでるほどスペイン語漬け

今回私が行くことになった国は、新しく支店ができたばかり。とはいえすでに色々とプロジェクトは受注できていて、現地人は40人いました。
そこにやってきた本社からの日本人1人。しかも初めての駐在員です。みんな、どんな人が来るんだろうと気になっているに決まってます。

変に高圧的になってもダメだし、かと言って現地人のいうことばかり聞いていてもダメだし。とにかく必死に仕事に慣れて自分しかできないことをやろうと張り切っていました。

出社初日、準備していたスペイン語の挨拶を終えて、ほっと一息もつかの間。早速現地幹部社員5人との会議が始まりました。

最初はみんな気を使って英語で話してくれるのですが、だんだんとヒートアップしていきスペイン語がまじり始め、最後にはほぼスペイン語での会話に。
たびたびの通訳も申し訳ないので私も必死で理解しようと集中します。

昼から始まった会議が17時になり、私の頭もオーバーヒート寸前に。いや、既にオーバーヒートしてました。
そろそろ終わりかと思っていた頃、鼻から流れる一筋のもの。

そう、それは鼻血でした。

周りの人現地人は大騒ぎでティッシュを持ってきてくれて、心配しつつも、みんな笑顔に。私も恥ずかしさもありつつ、場が和んでよかったなと思ったのでした。

脳を使いすぎて鼻血がでる、この出来事はその後ことあるごとにネタとして使いました。

ちなみに、2日目も鼻血出してます。
しかしこの気合がスペイン語の習得につながりました。
その後、自信を持ってスペイン語が話せるようになるまでは1年はかかりました。
職場はもちろん、日々の買い物、ランチのサブウェイでの野菜の選択、タクシーでの値段交渉、さらには、突然掛かってくる電話(よくよく聞くとただの売り込み!)などスペイン語漬けの日々でした。

それでも、話せるようになってくると仕事も生活も質が全然違ってきます。

言語は、その国の文化や生活と紐づいています。言語はそれほど重要ではないという人もいますが、それは下手でもなんとか仕事はできるということで、私はやっぱりとっても重要だと思います。







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