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教育を考える―年齢に応じた力を備えるということ
2023/3/9(木):教育を考える㉑
今日も覗いて下さってありがとうございます。
今日も大村はま先生の言葉から、教育を考えていきたいと思います。
入学してきた生徒に、私はまずこんなことを話します。中学校というところは、これは大人になる学校です。(中略)中学校は大人になる学校、したがって、大人になっておかしなことは、全部やめてもらうことです。三年間のうちに一人前に大人としておかしくないことを身に着けるところなのです。(中略)
大人がしておかしいことは、大人になる学校の中学校でもやめなければいけません。子どもの学校の小学校でやってよかったことで、中学校になったらやめてもらうということは、たくさんあります。大人になるということは、まず自分のことは自分ですることです。ここに今日の学習の進め方のプリントがあったら、自分で読んで、その通りやっていくのです。(中略)
と、こんな話をしました。こういうことは、しつけないと直らないものです。みんな人の世話をやくのではない、自分のことは自分でやって、自己を確立していかなければならない、と話して聞かせただけでは直りません。作業を通して、からだで理解させなければならないのです。
木曜日の「教育を考える」のページでは、私は子どもたちが自分の手を離れた時のことを考えた教育・育児を…と書いてきましたが、今回はまさにそういう点についての教えです。
教師は気を付けていないと、目の前の生徒の姿や課題にばかり目を向けてしまい「学校」と社会の中だけで生徒の姿や人間関係、能力を見てしまうのが問題ではないかと思います。
自分が見ている生徒たちが、この後どのような社会で生きていくのかを見据えたうえで、適した能力をいかに付けさせることができるのか…そのためにはどのような教育方法が適していて、どのような言葉かけが必要で不要なのか、それを絶えず考えて注意深く提供していく様こそがプロとしての教師の姿なのではないでしょうか?
私の知人の子どもの成長する様子を見ていて、(非常に勝手な思いですが…)「〇年生でこういう独りよがりな言い回しをしてしまうか…」と思うようなことがしょっちゅうあります。
なんというか…この子と話すときは無意識に「幼稚園児だったときの言葉遣いになってしまう」…そんな印象。
これは周囲の大人が「幼くてかわいい○○ちゃん」のイメージのままに、年相応の対応や話し方、価値観を身に付けるように育ててこなかったから。
親や教師の保護下にあるうちに、社会で必要な力を付けさせておくこと、失敗も立て直しも自分自身でしっかり経験しておくこと…それらが私たち大人が、教師が負うべき責任だと思う。
そしてもう一つ大切なこと、教師自身も社会というものを良く知ることが必要なのではないだろうか。
学校以外の世界の広さを、そして教師の担う責任の重さを知り生徒と向き合うことが教師の課題とし、踏ん張る教師が増えてくれたら嬉しいと思う。
今日はここまで!
最後まで読んでくださってありがとうございます。