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○○縛りで気づくこと/#208

いざ「写真を撮りに出かけるぞ!」となると、あれもこれもとバッグに詰め込んでしまう。そんな経験ありませんか?

まさに僕自身がそんな状態。何かあった時のためにズームレンズ、望遠でも撮りたいから135mm、夜になったら星も撮りたいから広角単焦点、もちろんフィルムでも撮りたい、あれよあれよと言わんばかりに防湿庫からご登場。けれどバッグはもうパンパンで入るスペースは無さそうだ。こんな経験は日常茶飯事。しかもそんなに詰め込んだのに実際に使うのはごく一部、ただ単に重たい荷物を持って歩き回るエクササイズになっただけ。

他には50mmで撮ったけど、広角はどうだろう?望遠はどうかな?と同じ場所で何度もレンズを交換する。そんなこともあるのだ。備えがあることは安心感に繋がる、しかしそれが表現を妨げることもある。それなりに撮れるけれどひとつにかける時間と視点が分散するからだ。

そんな時こそ○○縛りをやってみる。例えば35mm縛り。大好きな50mmを封印して強制的に35mmを使うしかない状況。普段より広いし歪むし背景整理が難しい。撮っていてイメージ通りにならない。けれど気づくことも多い、35mmだからこそ生まれる表現や距離感がある。それを知ることでこういう場面では35mmが良いという予測が生まれる。迷うことなくレンズを選べるようになるのだ。

もちろん撮影対象でも構わない。今日は形に拘る、黄色に拘るなどなんでも良い。普段の自分では撮らない視点をあえて取り入れて縛ってみる。縛らなければいつもと同じアプローチになってしまうから。普段と違う行動から見える景色は何だか新鮮で澄んで見える。そんな体験を増やしたい。


 SUBARU(マカベ スバル)
鳥取県在住 / なにげない日常をテーマに写真を撮っている / 出張撮影 / 写真イベント企画  / 鳥取のPR活動も行なっている。
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