モノクロ写真/#281
最近は視点を広げたくてモノクロ写真に挑戦している。手元のNikon F3にはacrossⅡを装填済みだ。しかし、仕上がりのイメージが湧かないこと、感度100で使用機会が限られることがありデジタルも併用することにした。
そこでX-Pro2のフィルムシュミレーションをacrossに変更しモノクロの画面を見ながら撮り始めている。ファインダー越しにみる色のない世界は異世界に迷い込んだように新鮮。
そして自分が思う以上に色以外にも惹かれる要素があると気づく。
手始めに家の中で何枚かシャッターを切る。色がないからこそ形、質感、光と影、そういったもの達の存在を身近に感じられた。自分が見ている世界は色がないだけで、気づきもしなかったことが山ほど転がっているのだ。
当たり前だと思っていると、視界は徐々に狭まって一方向の見方しかできない。けれどほんのひとつだけ、ひとつだけでも変えると見えなかったものや経験に気づける。ヒトには五感があるけれど、そのほとんどは無意識。それらを感じられることを実感するだけでも幸せだと思える。まだまだ未知の世界。これからどんな気づきがあるのだろうか。ワクワクしながら今日もカメラと共に過ごしている。