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心を写す視点でありたい/#055
友人から借りた中判フィルムカメラで撮った写真が現像から返ってきた。PENTAX6×7は中判フィルを使い撮影する。圧倒的な描写と立体感が特徴であり愛用者が多いカメラだ。しかし中判フィルムで撮影可能な枚数は10枚と少ない。普段の36枚に慣れていると驚くほど少なく、ゆえにワンシャッターが重くなる。1枚の大切さがより深まるため慎重になるのだ。
そんな貴重なカメラで残したいものは何だろうか?
フィルムを装填してから1枚目を撮るのに数日を要した。なんとなく構えてファインダーを覗くが、ふぅっと息を吐きカメラを下ろす。それを何度繰り返したか覚えていない。そんな時に改めて思う自分にとって写真とは何なのか。
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心を写すと書いて写真と言う。この言葉を考えた人はどんな思いだったのだろうか。この表現が気持ちいいほど腑に落ちる。僕にとって写真とは写心なのだと振り返るたびに頷く。
写真の個性はその人の視点で変わる。撮り手がどんな視点で世界を見て何を残し、伝えようとしているのか。どんな心を写し出しているのか。
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一言に心と言っても人それぞれの色がある。だからこそその写真を誰に伝えたいのか、誰のものにしたいのか。その視点によって撮るものや撮り方が変わる。誰の心を写し出すのか、そこに撮り手の視点や思いが載せられる。写真を撮るときに気をつけたいこと、それは誰の視点で心を写すのか。これからも心に寄り添い写真を残し続けたい。
SUBARU(マカベ スバル)
鳥取県在住 / なにげない日常をテーマに写真を撮っている / 出張撮影 / 写真イベント企画 / 鳥取のPR活動も行なっている。
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