企業内研修のつくりかたやり方考え方②
研修はだれから実施するのがよいか
長いこと人財育成の仕事をしてきましたが、結果思うのは「研修はまず管理職から受けさせてあげたい」ということです。現代の管理職は気の毒なほど忙しい。上からの期待は増えかつ高度化するばかり、下からの突き上げも同様です。その結果でしょうか、「Playing Manager」といえば聞こえはいいかもしれませんが、プレーヤー比率が高すぎます。自分がプレーヤーの部分を担当しないと回らない。仕事が遅れる。目先の業務を片付けることにきゅうきゅうとしていて先を見る余裕がない。これでは部下は育たないし、組織の未来も創りようがありません。「そんな人たちに研修を実施したらますます負担が増えるだけ」という人もいるのですが、しかしそれでは何も変わらないのではないでしょうか。
研修を受けさせてあげたい理由は主に2つです。1つはその状況を打開するヒントを研修を通じて得られること。これには内容そのものと他参加者の考え方や意見が貢献します。もう一つは研修名目で強制的に時間を取らないと考えない(考える余裕がない)。実際参加して「光が見えた」「ほかの人たちの話が聞けて良かった」「どうすればよいかよい知恵が得られた」という人はかなりの数いました。何より表情が明るくなるんですね。やっぱり苦しいんだな、と思います。現在はおそらくどこの企業でも管理職が扇のかなめであろうと思われます。この人たちは次の部長や役員候補であることも考えるとなおさらまずこの人たちへの支援が優先されるべきかと考えます。
写真は「みんなのフォトギャラリー」からお借りしました。素敵な写真です。ありがとうございます。