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「皆が笑顔で結果を出せる組織」を目指し企業のお手伝いをさせていただいている人財育成サポートコンサルタントです。最近では大手ドラッグストアで教育体系創りからプログラムの開発、社内講師養成など一から構築。教育研修について考えたことを「独り言」して参ります。ご参考になれば。

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「皆が笑顔で結果を出せる組織」を目指し企業のお手伝いをさせていただいている人財育成サポートコンサルタントです。最近では大手ドラッグストアで教育体系創りからプログラムの開発、社内講師養成など一から構築。教育研修について考えたことを「独り言」して参ります。ご参考になれば。

最近の記事

企業内研修のつくりかたやり方考え方⑰

プログラム開発の注意点 会社によっては「内製化」の方針のもと研修プログラムを自分たちで作ることになっているところもあるでしょう。内容によっては、その専門部署が作るのですが、研修を通じて伝えたいこと、覚えてほしいこと、知ってほしいことが山ほどあります。ただ過去拝見したものの中には、それら「重要なこと」が順に並んでいるだけで中身があるようには思えないものがかなり見受けられました。ここで言う「中身がある」とは参加した人たちの行動変容につながるということです。本の目次だけ読んでいる

    • 企業内研修のつくりかたやり方考え方⑯

      人財育成部門の種類これまでの経験から、人財育成に携わる人には3種類あるように思われます。作業員、手配師、問題解決(支援)者です。 作業員はとにかく言われた研修、決められた研修を実施することが重要なので、ストーリーも戦略も期待効果もありません。上から言われればとにかくやる。現場は「忙しいのに余計なことをさせられる」としか思っていませんし、真剣には相手にしません。研修に参加はしますが、部屋を出たとたんテキストはゴミ箱へ、などというケースもあるようです。研修をやること自体が重要なの

      • 企業内研修のつくりかたやり方考え方⑫

        「聴く」ということ「聴く」については少し厄介なことがあります。というのは、「部下の話を聴いていますか」と上司の方々に訊くと、ほぼほぼ「聴いています」という回答が返ってきます。もちろんご当人たちはうそをついているつもりは毛頭なく、本当にそう思っているのですが、同じ質問を部下の方々にすると「聴いてもらっていません」という返事がかなり高い確率で返ってきます。注意すべきは上司の側が「聴いた」かどうかが重要なのではなく、部下の側が「聴いてもらった」と思ったかどうかが重要だということです

        • 企業内研修のつくりかたやり方考え方⑮

          「コミュニケーション」とはさらに言うと、「コミュニケーション」という観点にも似たようなことがあります。その重要性を否定する人はいないでしょうが、聴いていると「何でもよいので話をすればコミュニケーションをとった」としている人がかなりいます。普段雑談をある程度はしていても、仕事においてこちらの言ったことが伝わっていない、そして相手からも積極的には情報が上がってこないようであれば、コミュニケーションの取れている職場とはいいがたいのではないでしょうか。 逆に、コミュニケーションをとる

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑭

          「聴く」研修は難しい 実施する側から見たとき、実はこの「聴く」ことをテーマにした研修は難易度の高い研修と言えます。「聴く」ということはみんな大事なことはわかっているし、自分は聴いている「つもり」だからです。この手の内容は「教え」てもほとんど効果はありません。役職が上になればなるほど、キャリアが長ければ長いほど「そんなことわかっている」「やっている」と思っているので右から左に流してしまう。まだ参加者が知らない、新しい知識を教える研修は難易度は低いです。参加者は初めて聞く内容で

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑭

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑬

          実施する側から見た研修の「難易度」 実施する側から見たとき、実はこの「聴く」ことをテーマにした研修は難易度の高い研修と言えます。「聴く」ということはみんな大事なことはわかっているし、自分は聴いている「つもり」だからです。役職が上になればなるほど、キャリアが長ければ長いほど「そんなことわかっている」「やっている」と思っているので右から左に流してしまう。まだ参加者が知らない、新しい知識を教える研修は難易度は低いです。参加者は初めて聞く内容ですから、白い布にインクを垂らすがごとく

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑬

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑪

          なぜ施策がうまくいかないのか離職防止に関連してですが、多くの会社が目標管理だの1on1だの様々な施策を導入しています。でもうまくいっているというケースは思ったより少ないようです。経験から言わせていただくと、原因の多くは「ベースがない」ことが多かったです。「ベース」というのはコミュニケーション、もっと言うと「聴く」ということが日常できていないのです。たとえば1on1実施の時だけ「さあ話を聴くよ」と言われても、普段そうしてもらっていなかったら部下は「どうせ今だけ、形だけ」と見抜き

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑪

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑩

          社員の退職防止のために現場から割とよくいただいてきた課題の一つに「社員の退社を引き留める研修をやってくれませんか」というのがあります。こちらからの答えは「そんなものはない」です。辞める、と口に出した時点でもう遅いです。その人にはその人なりの事情があり、よくよく考えてのことであると思います。重要なのは、まず「辞めたくない」と思ってもらえる組織にすることではないでしょうか。やむを得ない事情があったとしても(自身の健康や介護、パートナーの転勤等々)「できればここで働き続けたい」と思

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑩

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑨

          研修はだれのため? 多くの企業が「課長研修」「部長研修」「営業研修」等々実施していますが、これらの研修はだれのための研修なのでしょう?「課長研修といっているのだから課長のためだろう」「営業研修なのだから営業担当者だろう」と考える人が多いようですが、私は違うと思います。私が研修をやるときはその先を見て研修を実施するようにしています。例えば「管理職研修」は管理職のために実施するのではなく、その管理職の下についている部下のためであり、もっと言うならその部下たちが交流するお客さまや

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑨

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑧

          ドラッグスストアでの経験では 今まで書いてきたことを基に、私がつい最近お手伝いしたドラッグスストアに当てはめて考えてみると、学習機会をまず持っていただくとよいのは、一に店長、二にエリアマネージャー(AM)だと考えます。店長はいうなれば一国一城の主ですが、特に昨今は若い人がなるケースが多い。場合によっては入社2年目で(つまり社会人になって2年目で)店長なんて言う人も出てきています。基本この人がお店の日常を切り盛りしなくてはならない。お店ではいろんなことが起こります。本部からは

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑧

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑦

          部下に興味がない? 会社によってかなり異なるかもしれないのですが、ある会社では管理職が部下の方にほとんど興味を持たないところがありました。部下がどんな研修を受けてきたのか知らない、どんな研修を受けるのか、受けたのか興味がない。研修そのものに価値を見出していなかった、忙しすぎて部下に興味を持つ余裕がない、など様々な理由があるのですが、いずれの場合も部下はただの「駒」扱いです。「人財育成」は管理職の最大の役割の一つと口では言いながら、これではとてもその役割は果たせないでしょう。

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑦

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑥

          管理職には部下の研修も受けさせるべき 管理職であれば「管理職研修」を受けるということになるのですが、それで済ませてしまっている企業が多いようです。部下がどんな研修を、なぜ受けているかを知っていればそれでも良いのですが、どうでしょう。研修はパーパスや理念、中計等の実現手段として位置づけられます。であれば、部下の受けている研修内容は把握しておくべきではないでしょうか。理想は部下の研修を同じように受ける、なのですが、様々な理由でそれはかなり難しいでしょうから、最低限内容を知ってお

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑥

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑤

          次年度の研修計画立案 次年度の研修計画を立てるときには前回書いたような内容(経営戦略と人材戦略はどうなっているか、とか、中止すべき「As is-To beギャップ」はどこでどうなっているか、とか)を議論することが、特に近年は毎回必要だと思います。最近は変化そのものが以前と違っている、変化そのものが変化していると感じます。であるなら、そこで力を発揮する人や発揮すべき力も変化するのが当然と考えるべきで、その類の議論はすっ飛ばして「来年の研修はどうしましょう」なんて議論をやってい

          企業内研修のつくりかたやり方考え方⑤

          企業内研修のつくりかたやり方考え方④

          そもそも研修とは何か 不思議だなあ、と思う事の一つに、人財育成部門・研修部門で「そもそも研修とは何か?」といった議論がなされることがほとんどないということがあります。 研修は手段です。目的はその会社・組織の理念やパーパスの実現であり、数字はそれがどの程度できたかを測るバロメーターです。従って研修を企画するにあたっては当然のことながら、自社の理念やパーパスをベースに、中期経営計画との関連性を踏まえて、組織にとって何が重要か、それを実現する人はどんな人か、その人はどんな能力を持

          企業内研修のつくりかたやり方考え方④

          企業内研修のつくりかたやり方考え方③

          なぜ研修効果が出ないのか 研修を管理職からやるべき理由は他にもあります。それは研修効果をつぶさないようにするためです。「研修をやったのに効果がない」というような声を聴くことがありますがその大きな原因の一つは「上司が潰している」場合です。研修を受けた人は多くが「よしやってみよう」とか「早速これまでのことを変えてみよう」と思っていますし、結構多くの人が実際に行動に移します。ところがそれを見た上司が「そんなことはどうでもいいからこれをやれ」「あれをやれ」だのと言ってしまう。上司の

          企業内研修のつくりかたやり方考え方③

          企業内研修のつくりかたやり方考え方②

          研修はだれから実施するのがよいか 長いこと人財育成の仕事をしてきましたが、結果思うのは「研修はまず管理職から受けさせてあげたい」ということです。現代の管理職は気の毒なほど忙しい。上からの期待は増えかつ高度化するばかり、下からの突き上げも同様です。その結果でしょうか、「Playing Manager」といえば聞こえはいいかもしれませんが、プレーヤー比率が高すぎます。自分がプレーヤーの部分を担当しないと回らない。仕事が遅れる。目先の業務を片付けることにきゅうきゅうとしていて先を

          企業内研修のつくりかたやり方考え方②