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ASD妻 カラオケボックスのつらい思い出
大学時代のサークル打ち上げでの初カラオケ
妻と話している中で、何気なくカラオケの話題になりました。
その際、妻が「そういえばカラオケボックスがとても苦手」と言い出しました。
「最後にカラオケボックスに行ったのはいつ?」と聞くと、妻は大学一年生の時以来行っていないとのことでした。
その時はサークルの打ち上げで、30人ほどが集まった大部屋のカラオケに参加したのが最後だったそうです。それ以降、少人数でのカラオケにもいっさい行ったことがないそうです。
理由を聞いてみたところ、やはりASD(自閉スペクトラム症)の特性が関係しているようでした。
匂いと音が交差する閉鎖空間の苦痛
以前、妻が友人のトークセッションに行った際、「空気がこもっているのが辛い」という話を書きましたが、カラオケボックスでも同じような感覚があるそうです。
特に昔は禁煙ルームなどなく、たとえ同行者にタバコを吸う人がいなくても、部屋に染みついたタバコの匂いや食べ物の匂いがこもり、それが非常に不快だったとのこと。
匂いに敏感な妻にとって、カラオケボックスはまさに地獄のような空間だったようで、その環境に耐えられず、吐き気を感じるほどだったということです。
さらに、カラオケといえば大音量の音楽と歌声が付きものですが、これも感覚過敏を持つ妻には非常に辛いものだったようです。
「どうしてあんなに大音量で音楽をかけて、マイクの音をめちゃくちゃ大きくするのか理解できない」と妻は言います。
「もう一生カラオケはいや」
確かに、定型発達の僕でさえカラオケの音量には驚くことがあります。
感覚過敏を持つ妻にとっては、選挙の街宣車が耳元で何時間も鳴り響いているように感じられ、最終的には頭痛がするそうです。
ASD特性を持つ人にとって、カラオケボックスのような閉鎖的な空間や、大きな音、独特の匂いが重なる環境は非常に辛い体験になってしまうことが多そうです。
妻も「カラオケボックスはもう一生行かなくてもいい」と言います。
これだけ相性が悪いものなら、無理に行く必要もなく、これから先もずっと避けておいて良いかなと僕も思いました。