ASD妻 髪を洗うか洗わないか、それが問題
お風呂に入れないのはコンビニのせい?
以前、妻がなかなか風呂に入れない時の対策を書きましたが、それでも風呂に入れないことがあります。
先日も、妻がいつまでもお風呂に入れずに、僕が声をかけてもスマホをいじったままで、1時間以上動こうとしませんでした。
なぜお風呂に入らないのか、事情を聞いたところ、妻は「シャンプーをするべきか、しなくても良いのか」で決断に迷っていたそうです。
外出の定義で揺れるシャンプーの決断
妻は髪を乾かすのがとても面倒らしく、できるだけ洗わずに済ませたいと考えています。
ただ、毎回洗わないわけにはいかないので、「外出していない日は髪を洗わなくても良い」という自分なりのルールを作っています。
しかし、その日は近所のコンビニに行ってしまいました。
自分のルールでは「外出」とみなされるため、髪を洗わなければなりません。
しかし、ほんの少しコンビニに行っただけで、果たしてそれが髪を洗うほどの外出に相当するのか?と悩んでしまっていたようです。
短時間とはいえ外出したのは事実だし、かと言って髪を洗わずに済むならそうしたい。しかしASD特性上、ルールを破ることには強い抵抗がある。
そういった葛藤で妻は混乱し、身動きが取れなくなっていました。
そして、そこから妻は、「コンビニに行ったこと自体を後悔し始める」という、さらに謎の思考を展開し、ますます決断できない状況に陥っていました。
複雑にし過ぎないで「適当」に解決
僕は「そんなこと考えてんのかよ…」と言わざるを得ませんでした。
妻が「どうすりゃいいんだ」と聞いてきたので、僕は「時間がもったいないから、今日は洗わなくていいよ。早くお風呂に入って」と言いました。
すると、それまでの悩みが嘘のように、妻はさっさとお風呂を済ませてしまいました。
髪を洗うべきかどうか。これは本人にとっては深く複雑な問題のようですが、僕が「今日は洗わなくていいよ」とアドバイスすれば、それだけで解決するという、なんだか分からない問題でもあるようです。
以前、餃子と白いご飯の注文を決められなかった時と同じように、問題を複雑にし過ぎずに、「適当に」決めていく訓練が妻には必要なようです。