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大量調理の献立が特殊な理由

まずは。
とっても見つけにくいのに、出会って、読んでくださった方々、
ありがとうございます。
さて、今回はちょっと堅苦しい内容なのですが、ともかく本題に。

大量調理のレシピって何よ?

大量調理された料理食べる、というと思いつくのが
病院の入院食とか、
学校給食とか、
福祉施設の食事とか、
宅配食とか、
社員食堂とか、
そんなものでしょうか?

公式には、一応定義があって、
1回300食以上または1日750食以上の食事を製造すると
大量調理ってことになります。
コンビニの総菜とか弁当とかもカテゴライズされるかな。

そんだけの量を作っても、料理として成立できてるレシピが
大量調理のレシピってことです。

いわゆる「お料理レシピ」とどう違うのか

やっぱり、一番の違いは
すべての食材の重量が書かれているってことじゃないでしょうか。
「大さじ1杯」とか、「一つまみ」とか、「1/2」とか、
「フライパンの表面にうすく油ひく」とか、
大雑把な表示だとまずい。

私の場合は、
1人分で書かれたレシピで、
作るときは人数分の材料を用意する、
ってパターンの献立を使用する職場ばっかりでした。
使用食材は0.1グラム単位で書くんです。
で。
その上もっとややこしいお決まりがあって、

ー ここから先はさらにめんどーなので、読み飛ばすことをお勧めします ー

          使った食材を1か月単位で集計して、
          肉は1日平均何グラム使っただの、
           海藻類は?魚類は?穀類は?
         みたいな分析を出さなきゃいけないし、
栄養素の1日平均は?とか別の角度からも集計しないといけないわけで。。
              さらに、
     設定している目標の達成率みたいなことも計算するわけです。

       ー  ここまでが面倒な解説でした  ー

毎日の積み重ねではあるけども、
集計を意識した献立に仕上げておかないと後で泣く。
厚労省のバカヤロー、文科省のバカヤロー、です。

レシピ本がほとんど売ってない

こんだけ面倒なんだけど、
レシピ本やHow to本があるのは
学校給食とか保育園給食とか、ばっかりです。
webサイトでレシピ公開してたりね。
あ、社食もあったね、タニタのお料理本。

だけど、
病院や施設なんかの献立集はほとんどないし、
1日3食提供して、
なおかつトータルの数字合わせが必要だってのに、
献立の立て方についての解説本はほとんど見つけられない。

まあね。
病態別の食事療法の解説は出てるけど、
リアルなレシピ制作について書かれている本は見当たらないですよね。
病態別の家庭料理の本はあるけども、
「プロユースのは売られてない」といっても過言ではない。

どーいうこと?

何故かっていうのを
私なりに考えてみるとね。
大病院の偉い先生で献立立てられる人ってすごーく少ないんです。
委託会社に任せてるところが多いから、ですね。
チェックだけはするけどね。
そりゃ、売ってないわ。

ということで、
本当にニッチな分野なんです。

今更ですが、
若い子がしょっちゅう「献立見てくださーい」って
言ってきてたわけだよね。

その時に話してた内容とか、
集団調理献立の作成方法について、
ちまちまと書いていこうかな、と思います。

次回はどーして給食は飽きるのか、について考えます。

☆彡 トップの写真はウガンダの、とある病院の厨房です。
   日本だったら、保健所から営業停止と言われそうな気がするwww

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