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ヘルニアを手術なしで克服した「腰痛貯金メソッド」※16,720文字


【はじめに】

「とにかく毎日腰が痛い」

「腰・お尻にこむら返りの様な強い痛みと痺れがある」

「日中は平気だが朝起きた時に腰が痛い」

「椅子から立ち上がる時に腰が痛む」

その痛みヘルニアかもしれません。

ヘルニアとは背骨や腰椎の間にある

椎間板が変性して飛び出し、

神経を圧迫することで

痛みや痺れなどの症状を引き起こす病気です。

ヘルニアの患者数は人口の1%と言われており

約120万人と推定されています

それだけの患者が痛みや

痺れに悩まされているのに

確固たる治療法が確立されていない点が

ヘルニアの厄介なところでもあります。

「手術すれば治るのでは?」と

思われるかもしれませんが

ヘルニアは手術をしても

痛みが治らない場合もあるのです。

その結果、打つ手がなくなり

ブロック注射や痛み止めを飲むだけの

保存療法(自然治癒)に

妥協されている方も沢山います。

かくいう私もヘルニアに

悩まされていた1人です

2024年の3月頃より腰の左側に

違和感が発生しました。

日が経つにつれて違和感は

強い痛みとなり生活に

支障をきたすように。

特に、朝目が覚めた時と

椅子から立ち上がる時に

左側の腰からお尻にかけて生じる

こむら返りを3倍ほど強くしたような痛みは

筆舌に尽くし難いものがありました。

最初はただの腰痛なので

医者に掛かればすぐ治るだろうと

軽く考えていました。

しかし、あらゆる治療を試しましたが

痛みはますます悪化。

MRI検査を受けると

医者からはこう告げられました

「腰椎嚢胞です」

初めて聞く病名に戸惑いましたが

聞いてみるとヘルニアの一種で

嚢胞という水分を含んだ球状の膜が

腰椎付近に発生して、

それが神経を圧迫して

痛みが生じているとの事でした。

下記がその時のMRIの写真です

※赤の矢印が嚢胞の場所です

医者からは手術を勧められました。

しかし全身麻酔に対する恐怖と手術をしても

必ずしも完治する訳でないことは知っていたので

ヘルニアの根絶は無理でも

この強烈な痛みを自身で

なんとかすることは出来ないかと

考える様になりました。

そして試行錯誤の結果、

とある習慣を取り入れる事で

痛みが劇的に改善。

今ではほぼ痛みを感じることなく

ジムで筋トレが出来るまでに回復しました。

その習慣が今回ご紹介する

「腰痛貯金メソッド」です。

なんだそれ?と首を傾げる方も

いらっしゃるかと思いますが、

こちらを読み終える頃には

全て理解していただけると思います。

それではこの本を通じて

・私がどの様な治療を試してきたのか

・「腰痛貯金メソッド」にたどり着くまでの過程

・腰痛貯金メソッドの具体的なやり方

全てご紹介をさせていただきます。

この本があなたの腰痛・坐骨神経痛を

少しでも軽くすることが出来れば幸いです。

使える人体実験


 

【自己紹介】

それでは最初に簡単な自己紹介から

始めさせていただきます。

使える人体実験と申します。

現在、38歳で会社員です。

幼少の頃より病弱で

・鼻炎

・中耳炎

・過敏性大腸炎

・アトピー

・副鼻腔炎

・喘息

・胃腸炎

・パニック障害

と様々な症状に悩まされて来ました。

そのせいでいつしか健康オタクに。

今ではダイエットやファスティング、

サプリなどについて実際に

自分の体で試して効果のあったものや

健康に関する論文に対しての自身の見解などを

noteで発信をしています。

自分の体での人体実験を通じて

皆様に使える情報を発信する、

そのために今日も海外製の特大サプリを

胃に流し込んでおります。


 

【このnoteを読んでほしい人】

・ヘルニアの人

・ヘルニアからくる坐骨神経痛から解放されたい人

・ヘルニアで手術を受ける様に医者に言われたが

 抵抗がある人

・原因不明の腰痛に悩んでいる人

・ブロック注射や整体で腰痛が改善しない人

・腰痛の治療費が生活を圧迫している人

・手術を受けたが痛みが改善しない人

 

【このnoteを読むのに適切でない人】

・読み終わると同時にヘルニアが完治しているくらいの

 魔法の様な効果を期待していている人

・排泄に支障が出ているほどヘルニアが悪化している人

・歩行が困難なほど重篤な症状の人

 

 

 

【このnoteでわかる事】

・腰痛貯金メソッドのやり方

・整体・ブロック注射・AKA博田法など

 私が腰痛貯金メソッドに辿り着くまでに

 受けた治療の詳細と効果

それでは腰痛との格闘の日々に
少しお付き合いください 


第1章 ヘルニア始めました 

この章ではヘルニアの

初期症状について

実際に私の体験談を

書いていきたいと思います。

健康オタクの私は筋トレを

週3~4回ペースで行っています。

そんなある日スクワットをしていた時の事です。

腰の左側だけ筋肉が張る様な違和感が。

パーソナルトレーニングで

指導を受けた経験があるので

フォームに問題はないはずです。

しかし、セット数をこなす毎に増していく違和感

痛みを感じた訳ではないので

その日はさほど気に留めずに帰宅しました。

数日後。

仕事を終えた私は家に帰るために

電車に乗っていました。

満員のため立った状態で

ドアにもたれて

本を読んでいました。

するとまた腰に違和感が。

今度は腰の張りだけではなく

軽い痛みを感じました

「ドアにもたれたのが良くなかったのかな?

「まぁ、すぐ治るだろ」

決して痛みは強いものではなかったので

その時も特に気にせず帰路につきました。

しかし、それから1週間、2週間経過しても

痛みは治まりませんでした。

特に朝、目が覚めた時には

はっきりとした痛みが腰にあり、

起きるのに支障が出る事態に。

人生で初めての腰痛に戸惑いましたが

かかりつけの接骨院で診てもらう事にしました。

 


 

第2章 接骨院  

その接骨院は都内にあります。

オリンピック選手の試合にも

同行するほど、

確かな技術を持つ先生が

経営をされている接骨院です。

知人に紹介されてから

お世話になっているので

もう10年ほどお世話になっています。

最初は膝を診てもらいました。

膝に痛みがあり、屈伸する度に

ポキポキなる症状に

悩まされていたのですが

院長の治療を受けると

一発で痛みとポキポキが治りました

「ちょっと関節がずれていたので治しました」

そう、にこやかに話をされる院長。

2秒でファンになった私は

関節や筋肉を傷める度に

こちらの接骨院でお世話になっていました。

そして今回の腰痛です。

まず、こちらの接骨院で

診てもらうのは

当然の流れでした。

受付を済ませると

治療室へ通され院長登場

別のスタッフさんが担当される事も

ありますが皆さん、技術は確かです

腰の不調を訴えると治療がスタートしました

詳細な治療内容は忘れてしまいましたが

腰痛の治療なのに大胸筋(胸の筋肉)の横あたりを

ぐりぐりとほぐされた事が印象に残っています。

聞いてみると体は全身で繋がっているので

腰痛の治療でも他の部位を

ほぐすことが大切との事でした

20分ほどで治療は終了

確かに腰が軽くなった様に感じ、

腰痛も軽減されました

「さすが院長!このまま後数回通えば治るだろう」

楽観的な私はそんな風に気楽に構えていました。 

そして2回目・3回目の治療を受けました。

んが、しかし・・

いつもなら3回目の治療を受ける頃には

痛みが消えているのですが、今回はまだ痛い。

もっと治療のペースを

上げるべきと判断して

仕事終わりにほぼ毎日

通院することにしました。

それから5回・10回と治療を受けましたが

痛みが引くことは有りませんでした。

「これはおかしい。整体では治らないのでは・・」

こうして私は別の治療法を

試してみる事にしました

 


 

第3章   ペインクリニック

整体での治療を断念した私は

次なる治療法をネットで

探すことにしました。

「腰痛 治療」「腰痛 名医」 など

色々なワードを検索窓に入れて探します。

すると気になるワードがヒットしました。

「ペインクリニック」

調べてみるとペインクリニックとは

「ブロック注射」という
麻酔と炎症止めを含んだ薬を
患部に直接注射することで痛みを
軽減・治癒するという事が分かりました。

薬を患部に注射!That‘s ALL!という

シンプルな治療法に惹かれて、

とあるペインクリニックを訪ねました。

受付を終えて診察室に通されると

女性の先生が迎えてくれました。

症状を一通り伝えると

レントゲンを撮る事に。

無事撮り終え診察室に戻ると

私のレントゲン写真が貼りだされていました

「見たところ骨に異常はなさそうですね」

そう告げられるとホッとしましたが、

同時にこの痛みの原因が

不明のままであることに

モヤモヤしたものを感じました。

「ではこちらにサインしてください」

おもむろに先生が手渡してきた紙を見ると

「同意書」と書かれていました。

ざっくり言うと次の様な事が書かれていました。

・造影剤(神経の位置がレントゲンで分かりやすくなる薬)を
注射するからアレルギー反応出る事あるよ♡

※私が受けた「神経根ブロック注射」は先生が
レントゲンで神経の位置を見ながら注射をします

・注射をしたら足が痺れて歩けなくなる事あるよ♡
    転ばない様に気を付けてね♡

・神経の近くを注射するのでリスクはあるから
 そこんとこよろしく♡

「・・怖ぇ」

末尾に♡を付けても怖いのに

同意書には♡なんか当然書いていません。

ビビりました

「ちょっといったん持ち帰らせて頂きます」

そう言って軽やかにフェードアウト

することも考えました。

しかし、腰が痛い

ここで逃げても腰痛からは逃げられません

「逃げちゃだめだ・・逃げちゃだめだ・・」

私の頭の中の碇シンジが囁きます

覚悟を決めて同意書にサインをしました

心のATフィールドはすでに全開・・もう止めます

サインを終えて診察室から治療室に移動すると

奥のレントゲンのある部屋に通されました

このレントゲンで神経の位置を

確認しながら注射をするようです。

病院のベッドほどの大きさの台にうつ伏せになり

ズボンを下げて腰を出します。

そこへ先ほどの先生が登場。

私の横でなにやらガサゴソしております。

おそらく注射の用意をしているのでしょう。

※うつ伏せになっているので
 どんな風に用意しているかは
 見る事が出来ませんでした。

そして先生がおもむろに口を開きます

「では行きますよー」

次の瞬間、腰に鋭い痛みが

 「痛っ!・・あれ?」

最初はチクっとしましたが、

痛みの強さを冷静になって

分析してみるとそこまで痛くありません。

子どものころの予防接種の痛みが

「10」だとすると「6」くらいの痛みです。

神経根ブロックは痛みが

強いと聞いていたので

内心ビビりまくっていましたが、

先生の腕が良いのか

問題なく耐える事が出来ました。

んが、しかし!

次の瞬間に「ズーン」という鈍いというか

圧迫される様な感覚が腰に走りました。

鍼灸治療などでも言われる

「鍼が響く」という

やつに近いかもしれません。

薬が患部に直撃している感があり

個人的にこのズーンはわるくなかったです。

そして針が抜かれました

「終わりましたよ」

ものの20秒ほどでしょうか。

あっと言う間に治療は終わりました。

麻酔で脚が思うように動かないため

ストレッチャーに乗せられると

看護師さんにガラガラと押されて退室

別部屋のベッドに寝かされ1時間ほど

安静にしている様に言われました。

腰に痛みはなく、痺れるような

違和感だけがありました。

造影剤のアレルギー反応が

出る事もなく1時間が経過

起き上がると脚に力が

入りにくかったですが、

問題なく歩けました。

こうして初のペインクリニックでの

治療が終わりました

次の日になると腰がまだ少し痛みましたが、

これは注射による痛みがまだ残っている感じで

ヘルニア特有の坐骨神経痛は軽減された感じがします。

「これは・・治るのでは!?」

腰痛完治の甘美な響きが脳を駆け巡ります。

そうして1週間が経過しました。

坐骨神経痛は軽減されましたが、

まだ完治というところまで

漕ぎつけていません。

「もう一本打てば治るはず」

今度こそは!という期待を胸に

再度ペインクリニックへ

前回と同様に

神経根ブロック注射を

腰に打ちます

ビビりまくっていた一度目とは違い、

今度はもう余裕です

ロックシンガー矢沢永吉に
こんな名言があります

「最初、散々な目に遭う。

2度目、オトシマエをつける。

3度目、余裕」

私は2度目で余裕です。

矢沢を越えました

そして矢沢を越えてから
2週間が経ちました。

腰、痛いです

そうなのです。ブロック注射を打つと

3日~1週間くらいは痛みが

和らぐのですが、それ以降は徐々に痛みが戻り始め

結局2週間も経過するころには

痛みが元に戻ってしまうのです。

しかも神経根ブロック注射は

保険適用ですがそれでも1回あたり

5,000円ほどかかってしまいます。

治る確約の無い治療に

5,000円を払い続けるのは

賢明とは言えません。

私はペインクリニックでの治療を終了し、

別の治療へ歩を進めるのでした。

 

 

 

 

 

 

第4章 AKA博田法

ペインクリニックでの治療に

見切りをつけた私は

新たな治療法を探していました。

この時点でヘルニアを疑っても

良かったのですが、

レントゲンにて「異常なし」の

太鼓判を押された私はヘルニアの

「ヘ」の字も疑っておらず

その時はMRI検査が必要な事も

知らなかったのです。

無知な私は「腰痛 名医」「腰痛 専門」など

色々なワードをGoogle先生に入力しましたが

これまで受けた治療と似たようなものが

返って来るのみで突破口を

見いだせずに居ました。

そこでGoogleでなく

YouTubeで探す事に。

色々なワードを入力するうちに

一つの動画に目が留まりました。

「AKA博田法」

今まで見た事の無い治療法なので

気になって施術動画クリック。

見てみるとただ腰を優しく

撫でている様にしか見えないのですが

10年以上治らなかった腰痛が

魔法の様に治ってしまったという

年配の女性が映っていました。

「怪しい・・でも興味ある!」

ヘルニアこそ抱えていますが、

もともとは大の健康マニアの私です。

この時は効果があればいいな、

という希望半分と単純な好奇心がもう半分

といった感じでAKA博田法を

調べる事にしました。

調べて見ると怪しいと思っていた

治療法が実に理にかなったもので

ある事がわかりました。

なんでも人間の腰には腰椎と骨盤を繋ぐ

「仙腸関節」なるものがあるらしく、

そこの動きに異常が出ると

腰痛を引き起こすらしいのです

先ほどの撫でている様にしか見えなかった

マッサージはこの仙腸関節の動きを

矯正するためのものだったのです。

「今までの治療で治らなかったのは

腰ではなく仙腸関節に原因があるからではないか」

ひとつの仮説を導き出した私は

AKA博田法専門のクリニックを

受診することにしました。

WEBで予約を取ろうとするとびっくり。

直近の日にちは全て予約で埋まっていたのです。

大人気です。

これはAKA博田法が有効だからでは!?

希望の光が差してきた様に見えましたが

予約が取れないのでは意味がありません。

キャンセルで空いた枠がないか確認すべく

そのクリニックに電話で問い合わせました

電話に出た担当者曰く、院長の施術は

予約がいっぱいだがお弟子さん的な先生が

数名勤めていて、そちらであれば直近で

予約が可能との事でした。

技術は確かとの事なのでお弟子さんで予約する事に。

数日後、そのクリニックを訪問しました。

クリニックはとても清潔感があり

受付の方も感じがよく好感が持てました。

診察室に通されると予約が殺到している

院長直々に診察をしてくれました。

腰痛の経緯を話すとレントゲンを撮る事に。

レントゲンを撮って診察室に戻るとやっぱり異常なし。

「骨は正常ですが仙腸関節に異常が

あるかもしれないので施術をしてみましょう」

そうして施術室に通されるとお弟子さん登場。

見た感じ年齢は20代後半。

おそらく柔道か何かスポーツをしていたのだろうなと

思われる大きな体。

そして素朴そうな顔。

お弟子果汁100パーセントの

男性が迎えてくれました。

お弟子果汁ってなんなんだと言う疑問はさておき、

腰痛の経緯を話すとベッドに横になり施術がスタート。

腰を摩るようなソフトな施術です。

こんなんで効果あるんかいな、と

疑問に思いましたが、

施術が進むにつれて

腰がほぐれていく様な、

痛みが和らいでいくような

感覚がありました

20分ほど施術を受けたところで終了。

お弟子さん曰く、これで痛みが軽減すれば

仙腸関節の異常である可能性が高いですし、

変わらなければ他に原因があるので

3日~1週間くらい様子を見てください、との事。

そして1週間が経過

痛みは・・変わりません!

見事に変わりませんでした。

少しでも痛みが和らげば

通院を考えていたのですが、

これでは効果は見込めなさそうです。

しかし、仙腸関節の異常ではないことは

わかったので良しとします。

無理やりにでもプラスに

考えないとやってられません。

私は引き続き他の治療法を

模索することにしました。


 

第5章 気功

 タイトルを見て「おや?」と思われた方も

居るかもしれません。

「気功ってあの気功?」

そんな声が聞こえて来そうです。

そう、皆様が思っているあの気功です。

手からパワー的なものを出して

色々あれするやつです

ネットで調べると次の様に定義されています

「気功は、滞っている気の流れを整え

正常に戻すことで、痛みやしびれといった

症状の改善を図る方法です。」

気の流れという何とも

東洋の神秘なワードが

目を引きます。

本当にこれで腰痛が治るのか

はなはだ疑問です。

先に言っておきますが

私はスピリチュアルとか

東洋の神秘とか

そういう類のものには懐疑的です。

腰痛治療の初期の頃は

治療法の候補として

まったく頭にありませんでした。

では、なぜそんな気功に

惹かれてしまったのか。

追い込まれていたんだなぁ・・(みつを)

簡単に治ると思っていたのに

整骨院もペインクリニックも

AKA博田法も効果なし。

さらにこの頃(2024年9月)になると

腰痛(坐骨神経痛)はめちゃくちゃ悪化していて

イスから立ち上がる度に

左のお尻、通称「左ケツ(サケツ)」の筋肉が

引きちぎられる様な痛みが走り

その場にダイブする事も

しばしばありました。

しかも私の家にはロフトがあり、

そこで寝ているのですが、

就寝しようとハシゴを上り、

ロフトに移動するその刹那、

天井に頭を打たない様に

猫背になると腰の爆弾が爆発して

そのまま布団にダイブする始末。

せっかくの眠気が吹っ飛んでしまい、

なかなか寝付けない日が続きました。

そんな日が何日も続くと

精神的に参ってきます。

出口の見えない腰痛に

体も心も消耗していきました。

そうして追い込まれると

藁にもすがりたくなります。

そんな時にとある気功治療院の

ホームページに辿り着きました。

見てみると気功により

体の自然治癒力を高める事で

様々な不調を改善出来るとの事。

改善出来る症状の中には

腰痛もありました。

お値段を見てみると本格治療は

20,000円前後するみたいですが、

初回はお試し価格の

3,000円で受けられる様です。

これなら効かなくても

ダメージは少ないです。

さらにGoogleでの

レビューを見てみると

評価が4.5と高く口コミも

肯定的なものが多いです。

もしかしたら治るかもという

期待と気功ってどんな感じやねんという

好奇心とお値段の安さに惹かれて

気功を受ける事にしました。

治療院を訪れると物腰の柔らかな

先生が迎えてくれました。

表情はとても穏やかです。

ひょっとして高額な壺とか

買わされるのではと身構えていたので

リラックスすることが出来ました。

腰椎の経緯を話すと

先生が口を開きます。

「まずは潜在意識を確認します」

いきなりご機嫌なパンチラインが炸裂です。

接骨院では絶対に出てこないワードです。

気功院の洗礼に少し驚きましたが、

郷に入っては郷に従えです。

お願いしますと返答しました。

椅子に座っている私の前に

膝をつく先生。

そして私の両手を取り

5秒に1回くらいのペースで

「ブン・・ブン」と軽く振ります。

後で聞いたところによると

両手を振った時の潜在意識の

反応を見ているとの事です。

こんなので潜在意識わかんのかえ?

とも思いましたが

先生の顔は真剣そのものです。

って言うか先生の手がめっちゃ冷たいです。

冷え性なのでしょうか。

それなら気功で冷え性を治したらいいのに。

あれ、潜在意識を読んでるって事は

今考えているこの思考も読まれてしまうのか?

だとしたら気まずいにゃ・・

雑念だらけの私を尻目に

先生が手を離して立ち上がりました。

「それではご説明します」

先生の横に備えられた

ホワイトボードを使って

潜在意識チェックの

結果の説明が始まりました。

なんでも私の場合は右半身に比べて

左半身のパワーが弱いので

病気やケガをしやすいとの事。

そういえば痛めているのも

腰の左側です。

あと視力も左目の方が弱い。

そういえば以前筋トレで

左肘を痛めた事があります。

やばい、当たってるやん。

怪しい壺、1個ください!

売られてない壺を

買いそうになっている私に

先生の説明はまだまだ続きます。

「異常反応については

5パーセントなので正常な範囲内です」

異常反応と言うのは

心の病み度の様なもので

これが20パーセントを超えてくると

日常生活に支障が出るとの事。

以前、30パーセントを越える患者が

来たそうなのですが、

その時は診察中に暴れだしたそうです。

そんなデンジャラスな

エピソードをニコニコと話す先生。

なんかめっちゃ凄い人に

見えてきました。

あと印象的だったのが

「過去にピンチを乗り越えるために

自分の中の悪の力的なものを使った回数」

という項目で(うろ覚えなので間違っているかも)

僕は1回だけ使った事があるそうです。

まさか高校生の時にやってた

新聞配達のアルバイト中に

お腹が痛くなり配達を放棄して(悪の力)

トイレに駆け込みピンチを

乗り越えた事まで見抜かれるとは驚きです。

「万が一、紙がきれていたら

新聞紙で拭こうと思ってたんだよな・・(悪の力)」

思い出に浸り遠い目をしていると

先生からお声がかかりました。

潜在意識の確認が終わったので

奥にあるベッドに移動するとの事。

ベッドにうつ伏せになり

腰の左側が痛い事を告げると

そこに服の上から先生が片手を添えます。

「では治療を始めます」

いよいよ治療が始まりました

整体の様に腰を揉んだりすることなく

手を添えているだけです。

「ほんとにこれで治る・・あれ?」

心の中で疑いの言葉を吐く前に異変が。

先生が手を添えている部分が

じわ~っと暖かくなって来たのです。

手の温度が伝わって来たのかと思いましたが

さっき触った時はめっちゃ冷たかったので

その可能性は低いです。

ははーん。さては、生まれたての

ひよこでも乗せているな、

と思い見てみましたがいません。

Noひよこ NoLife なのです

「なんか暖かくなってきました!」

驚きのあまりそのまんまのコメントをする私

「そうですね」

そのまんまの返事をする先生

よくよく考えたら

結構、非科学的な事が発生している

凄い状態だと思うのですが、

他に人がいないので

驚きを共有できない

もどかしさが凄いです。

「どうしてこんな事が起こるんですか?」

たまらず質問する私。

先生曰く、意識状態を変える事で

こうした現象が可能になるとの事。

慣れれば車の運転と

同じ様に話をしながらでも

出来るとの事でした。

正直、最初は気功と言うものを

信用していなかったのですが

ここまで物理的な変化を見せられると

信じる側に傾いている自分が居ます。

すると今度は太ももの辺りまで

暖かくなって来ました。

もちろん先生の手は腰にあり

太ももにはなにも触れていません。

一応生まれたてのひよこが
居ないか確認するも
やっぱり居ません

厳正なるひよこチェックの間にも

体の変化は止まりません。

次は頭がぼ~っとしてきて

眠たくなってきました。

サウナが好きで良く行くのですが、

熱さに耐えて水風呂に浸かり

外に出て休んでいると

脳と体が痺れる様な感覚に襲われます。

「ととのう」と呼ばれる状態なのですが、

その状態に近いリラックス感です。

まさかこんな所でととのう事に

なるとは思いませんでした。

心地よい眠気にうとうとしていると

先生からお声が掛かりました

「ではこれで終了です」

特に高額な壺を買わされる事もなく終了しました

時計を見てみると1時間ほど経過していました。

お試しでここまでしっかり

やってもらえるのは有難いです。

ベッドから起きて立ち上がります。

「・・軽い!」

信じられないのですが、

体がめっちゃ軽いのです。

そして腰は・・痛くない!

「先生!腰が痛くないです!」

痛みのない腰との久しぶりの再会に

思わずシャウトする私

「筋肉の緊張を取りましたからね」

めっちゃ淡々としている先生。

温度差が凄いです。

普通だったら自分の気功が

いかに凄いかをここぞとばかりに

喧伝しそうですが

淡々としている先生

静かな佇まいに本物感があります

「そうだ、ちょっと先生の手を

触らせてもらえますか?」

あのポカポカの正体を知りたい私は

先生の手を触らせてもらう事にしました。

手を触ってみると・・やっぱり冷たい。

もしかすると私の体温で

先生の手が温まって

それをポカポカと

感じていたのでは、

と思ったのですが

その説は外れました。

紛れもなく冷たい手で

しかも服越しに触れられている場所が

ポカポカと温かかったのです。

そして何よりも腰痛が消えたのです。

腰痛の改善度は今までの治療で1番でした。

高額な壺を買う事もなく

3,000円をお支払いして

治療院を後にしました。

果たして腰痛は良くなったのか・・

結論をお伝えすると

最初の1週間くらいは

調子が良かったのですが

2週間目に入った辺りから

徐々に腰が痛みだしました。

今回の治療は体の深部の筋肉を

ほぐすものなので治療を受けた当初は

痛みが癒えますが時間の経過と共に

筋肉が張ってきて痛みが再発したのでしょう。

継続して通院していれば

完治したのかもしれません。

しかし、次回からはお試し価格が

適用されないので
1万円前後の治療費が掛かります。

健康オタクとしてはもっと気功を

突き詰めて行きたかったのですが

経済的な理由から私は他の治療法を

選ぶことにしました。


 

第6章 ヘルニア発覚

気功院での治療を受けて

1か月ほど経過しました。

この頃になると腰痛と言うよりも

左のお尻が痛い、いわゆる坐骨神経痛が

顕著になってきました。

経験したことがある方には

わかっていただけると思いますが

椅子から立ち上がる度に

尻の肉を引きちぎられる様な痛みが走り

そのまま床にダイブする事もありました。

腰よりもとにかく尻が痛い。

腰痛ではなくケツ痛なのです。

私は痛みの原因が尻にあるのではと

仮説を立てて治療法を探す事にしました。

調べてみるとピンとくるものを見つけました。

「梨状筋症候群」

お尻の奥に梨状筋という筋肉があります。

これが凝り固まる事により

坐骨神経痛を始めとする

症状が出るとありました。

痛みの特徴からして

こいつが一番近いと思ったので

梨状筋症候群の治療をしている

病院を探しました。

すると梨状筋にブロック注射を打つ

「梨状筋ブロック」なる治療が

可能な病院がありそちらに伺いました。

※先述のペインクリニックでは

梨状筋ブロックをやっていなかったので

別の病院になります。

診察室に通されると浅黒く日焼けした

エネルギッシュな先生が迎えてくれました。

快活にお話をされる先生。

これは期待が出来ます。

梨状筋ブロックを打ってほしい旨を伝えると

「その前にMRIを撮りましょう」との事

こちらの病院はそこまで大きくはないのですが、

MRI設備があり、即日に結果がわかる様です。

レントゲンとの違いが

いまいちわかっていなかったので

「骨には異常がないんだけどなぁ・・」と

あまり乗り気ではなかったのですが、

エネルギッシュな先生に押されて

検査を受ける事に。

生まれて初めてのMRIです。

ドラえもんに出てくる空き地。

そこに灰色で筒状の謎のオブジェが

3つ置かれていると思うのですが、

MRIはあれを想起させました。

仰向けの状態で筒に吸い込まれる私。

その中はとても狭く暗く圧迫感があり、

パニック持ちの私としては

発作が出そうで冷や冷やしていました。

発作が出ない様に意識的に深呼吸をします。

そして音が凄いです。

筒の中で機械音が爆音で鳴り響いています。

事前に看護師さんにもらった

耳栓を付けているのですが

それでもうるさいです。

部屋とワイシャツと私ではなく、

閉鎖と爆音とパニックに

ヒヤヒヤしながら検査を終えました。

再び診察室に通されると

先生が私のMRI画像を見ながら口を開きます

「ヘルニアですね」

「・・へっ?」

全く予想していなかった言葉に

変な声を上げる私。

頭の中では「異常なし」の太鼓判を押され

梨状筋ブロックを打ち坐骨神経痛が完治する

完璧なシナリオを描いていたのですが・・

「思ってたんと違う!」

貼りだされたMRI写真を見てみると

確かに腰の位置に明らかに違和感を

放つ白いものが見えます。

 ※冒頭にも掲載しましたがこちらがその時の写真です

 

先生曰く、正確には「腰椎嚢胞」という

ヘルニアの一種で水分の入った膜が

腰椎付近に発生して、それが神経を圧迫する事で

坐骨神経痛を引き起こしているというものです

「え~と、これは治るんでしょうか」

「手術が必要ですね」

ガーン

目の前が真っ暗になる私

腰痛と言っても筋肉が張っているだけだから

それをほぐせば治るだろうと思っていました。

手術なんてもちろん想定していません

しかし突きつけられたのは

ヘルニアという腰痛界の大横綱です。

「いや、手術受けたらよろしいやん」

そんな関西弁が聞こえて来そうですが、

いや、手術は別に良いんです。

決してウェルカムではないのですが、

まだ我慢出来ます。

何が怖いって手術の前の全身麻酔。

あれが怖くてたまらんのです。

強制的に意識を失わされて

呼吸も止まるでお馴染みの全身麻酔

医者の匙加減ひとつで簡単に死にます。

なんというか生き死にが掛かっているのに

万が一やばくなっても

抵抗できない無防備感が怖すぎるというか。

手術の前日に麻酔医の

ペット(チワワ)が死んで

その悲しみで手元が狂う

可能性もあるわけですよね

そんな不確定な事だらけなものに

この命を預けられるかい、

わんわんわん(チワワ)!

普段は穏やかな私ですが

この時ばかりは心の中で

荒らぶりました。

「ヘルニアは保存療法で治る事もありますからね」

荒ぶる私に声を掛けてくれる先生。

保存療法とはざっくり言うと

「放置していたら勝手に治る

可能性もあるから痛み止め飲んで

様子を見ましょう」と言うものです。

確かにヘルニアは半年前後の

保存療法で治る事が多いらしいのですが

私の場合、症状が出てから

半年以上経過しているわけで・・

保存療法で治るかわからない。

されど手術は受けたくない。

そんな板挟み状態で

痛み止めだけもらい、

病院を後にしました。


 

第7章 本・インターネット

 帰宅した私はハイボールを飲みながら

うな垂れていました。

腰が痛い。しかし治す手立てがない。

腰痛というメジャーな疾患なので

治療法も確立されているから

すぐに治るだろうと軽く見ていた

反動で治らない今の状況に

苛立ちと落ち込みを感じていました。

痛みは初期よりかなり悪化しており、

椅子から立ち上がる時に

こむら返りをさらに強くしたような

坐骨神経痛が左臀部に走り

「ぐうぉぉ!」と声にならない声を

上げてその場に倒れこむことも

しばしばありました。

トイレに立つたびに「ぐうぉぉ!」

料理をしようと立ち上がると「ぐうぉぉ!」

出かけようと立つと「ぐうぉぉ!」

日常的な痛みがずっと続くと

生命力というかエネルギーが

どんどん削られて疲弊していました。

病院で治らないなら

自分で治すしかありません。

私はヘルニアの治療法を

模索する事にしました。

Amazonで調べると

「ヘルニアに効く○○体操」

「坐骨神経に効く○○体操」

みたいな本が沢山あります。

レビューを読んで良さそうなものを

かたっぱしから試しましたが効果なし。

気休め程度にしかなりませんでした。

「やっぱ手術しかないのか・・」

諦めそうになりながらも

治療を模索する日々。

そんなある日・・

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