谷川岳でトレラン練と思ったけど後半が地獄で走ってる場合じゃなかったの巻
50歳を過ぎたので100マイラーを目指して練習中のナカガワです。
谷川岳へトレラン練へ行ってきたのですが、前半は天国だったのに後半は地獄のようなコースを設定してしまったので注意喚起を込めてお届けします。
ぜったいにオススメできないです。道迷いか滑落で死ぬんじゃないかと本気で思いました。茂倉岳から蓮峠経由で下ってはいけません。絶対に。
やるなら天神平〜茂倉岳ピストンをオススメします。
ちなみにトレランはまだまだ初心者だけど槍ヶ岳、剱岳などは楽に登ってるレベルの登山者。
それより怖かった。
今回のコースはロープウェイで天神平まで一気に連れてってもらって谷川岳へ。さらに北上し茂倉岳へ。
そこから笹尾根をくだって蓮峠から川沿いを降りていくコース。
大事なことなので何度も言いますが、蓮峠から下山はしない方が良いです。
「大事なことだから一度しか言わないぞー」って言う先生いたけど意味わからんよね。大事なことは繰り返し伝えましょう。
絶対に行かないでね。
コースの詳細、GPXデータ等はヤマレコへ
久しぶりにバイクで谷川岳ロープウェイへ。さらにさぼってロープウェイで天神平までワープを使う。
今回のコースは新調したトレランシューズ、HOKA ONE ONEのSPEEDGOAT6の試し履きを兼ねて。足入れした感覚は「ホールド感がすごい」だった。
ホカの特徴の厚底フカフカでもビブラムのメガグリップでもなく、ホールド感。
ガシッと足をアッパーが掴んでくれていてまったく横ブレしない。こりゃ下りが楽しみ、なはずだった。
あっという間に天神平へ。ここまでは観光客も登山者も一緒に乗ってくる。
そういえば星野リゾートが運営者になったけど、チケット売り場の売店の感じとか昔のまんま昭和感満載。
天神平で31℃。避暑のつもりが暑い
谷川岳は今回で4回目。うち一度だけ西黒尾根からのぼった。
ということは3回この天神尾根は登ってるはずなのに「こんなに険しかったっけ??」と思った。登った道、忘れがち。
1時間ほどで肩の小屋へ。距離は3.4km、標高差は600m弱。そこそこ厳しい傾斜。
ここで麦茶を補給。冷蔵庫に入ってなかったけどぬるくなくて美味しかった。
小屋を出て谷川岳の双耳、トマの耳とオキの耳へ。
ところで「トマ」と「オキ」ってどういう意味かご存知でしょうか。
わたしはご存知なかったので調べたところ
・トマの耳=手前の出入り口=とまくち=手前の耳
・オキの耳=沖の耳=離れた場所にある耳
なんですって。へ〜。
オキの耳まで行ったら今回始めての道へ。ここから茂倉岳まではほんとうに天国のような道のり。
茂倉岳までの稜線歩きは少々スリルがある岩場もあったけど、眺めも最高でとても気持ちの良い行程だった。
のんきにおにぎりを食べてる時は「いやぁまじで良いコース見つけちゃったな」と思ってた。
問題はここから。
茂倉岳からの下りからいきなり様子がおかしかった。
どんどん足元が笹で覆われていく。
最初のほうは道が目視できていたけどそのうち笹やアゼミたちに覆われて完全に道が見えなくなる。
短パンで露出した足にザクザクとささる葉っぱたち。痛い。かゆい。痛い。
足元はゴツゴツとした岩。足の置きどころがわるいと足首をグネリそう。
足元は見えない。ぜんぜんスピードが出せない。
時間ばかり過ぎていく。
笹をかきわけかきわけようやく蓮ヒュッテへ。ここで水分を補給しておきたい。残りは300ml程度しか残っていなかった。
が、蓮ヒュッテは営業していなかった。
地図をみると10分ほど下ったところに水場があるが枯れていた場合単なるロスとなる。
なので残り10kmを300mlでなんとかしのぐことにした。
そこからは写真を撮るのも困難なぐらい、笹は背丈ほどにもなり、道がどんどん不明瞭になる。
開けたと思ったらザレザレの斜面を横切らなくてはならない。
ロープも鎖もない。ズルズル靴が滑るなか僅かな草をつかみながら慎重に横切っていく。
そうかと思うと川が出てくる。もう水の残りがないので直接飲む。うまい。涼しい。
だけどどうやって向こう岸にわたったらよいんだ?方法はない。ジャブジャブ。渡渉。
こんなことを3,4回繰り返したかと思う。
道が見えない、路面がわからない、先が見えない。
そんな不安からメンタルがボロボロになってきたころ、JRの巡視小屋が見えてきて道は明瞭になり、普通の登山道へ。
ようやく生きた心地がした。
戻って来れて良かった。
谷川岳馬蹄形をやるには行程距離も累積標高もあるから少し端折ったコースにしよう。そう思ったのが諸悪の根源だった。
このコースを検索してもヤマレコやYAMAPでぜんぜん引っかからなかった。
その時点で「ヤバい道だ」と判断すべきだった。
最初にも書いたけどほんとうに足をすべらせて死ぬんじゃないかと思った。
このコース、マジでやめておいたほうが良いです。
大事なことなので何回も言うけど、やめといてね。
それはそうとSPEEDGOAT6はめちゃくちゃ良かった。
2000m程度けっこうな急斜面を下ったにもかかわらず、黒爪にもならずどこも豆も水ぶくれもできなかった。
渡渉して水浸しになっても水はけがよく不快な感じはまったくなかった。
シューズは最高だった。
お疲れ様でした。
何はともあれ帰って来れてよかった。