画家と作曲家の描く水
みなさんこんにちは。
major2ndの花粉症じゃない方、Fuseです。オールシーズン元気!
今回もFuseのたのしい休日レポートです。
三重県立美術館
【シャルル=フランソワ・ドービニー展 印象派へのかけ橋】へ
行ってきました。
題して【文化系女子のコスプレで行く!秋の遠足おひとりさまツアー】
※「文化系女子のコスプレ」=ベレー帽+カーディガン+秋色の靴下(偏見)
秋のオシャレをしようとするとすぐこうなる。
文化系女子が深淵を覗くとき…
深淵もまた文化系女子を覗いている…
(三重県立美術館の外にあった作品。穴の中にツルピカな球体が入っている)
ドービニーって誰?
通称「水辺の画家」。ローマ大賞を目指し2度挑戦するも、挫折。その後、当時文化的地位が低いとされていた風景画で、広く人気を得る。アトリエを設えた小舟に乗って、色々なところへ作品を描きに出掛けていた。
…とのこと。
ちなみにドービニーが挑戦したローマ大賞、ドビュッシーが受賞しラヴェルが受賞できなかったローマ大賞と同じ。
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ラヴェルの「水」関連作品を弾くにあたって、絶対面白いだろうなあーと思い、フラッと行って来ました。
ドービニー、世代としてはラヴェルの少し前くらい。
同じ賞を目指し、受賞できず、その後活躍したという共通点も面白いですし、水辺ばかり描いていた(ご本人としては水辺の風景画以外も描きたかったらしい)というのも、いとエモし。
閑話休題。
19世紀末~20世紀初頭ごろのフランス周辺の音楽で、水にまつわる曲といえば…
ドビュッシー作曲 映像第1集の「水の反映」第2集の「金色の魚」、版画「雨の庭」、「海」管弦楽のための3つの交響的素描など。
そしてラヴェルの作品なら、『夜のガスパール』の「オンディーヌ」、『鏡』の「洋上の小舟」、そして12月21日に演奏する「水の戯れ」などなど。
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ドービニーの風景画は、産業化によって失われつつあった自然の風景を欲した都市の人々に人気だったとか。
それに対し、19世紀末~20世紀初頭ごろの作曲作品(印象主義音楽、なんて言われたりする)で水が取り上げられたのは、多くの色と形の可能性を秘めたものとして、新しい音楽を作るのに重宝されたんだと思います。たぶん。
↓会場で流れていたアニメーション。分かりやすいし可愛い。
そんな新しい時代が開いたきっかけ、ドービニーはまさに『印象派へのかけ橋』だったんですね。
日本でのドービニーの本格的な展示会は今回が初めてだったそう。
水にまつわる作品を演奏するにあたり、行けて本当にラッキーでした。
(会場にいたドービニー君とカエルちゃん。グッズがあれば欲しかった…)
常設展も、ドービニー展に関連した展示になっていて、非常に楽しめました。
そして併設の柳原義達記念館が素晴らしかった…!
あの空間、ずっといられる。
作品の配置、高い天井、照明、自然光、奥の窓から見える緑、最&高。
また疲れたら癒されに行きたい所が増えて嬉しいです。
懐かしい感じがしたのは、窓からいつも緑が見えていた大学を思い出すからでしょうか。いろいろと環境が酷くて不満ばっかり言ってましたが、思い出になると途端に美しくなりますね。
平日で人も少なく、たっぷり時間をかけて好きなだけ見られて大満足satisfy。周りは住宅街で緑が多く、静かで、きれいで、久しぶりにたっぷりと葉擦れの音を聞けて癒されました。まさに命の洗濯…。
ちなみに今回三重県立美術館に行けたことで、東海三県の県立美術館コンプしました。東海三県わくわくトリオのメンバーとしても今回の遠足は非常に意味深いものとなりました。
また仕事とコンサート準備、はりきっていきます~
Nous irons à toi Quartier.
major2nd いろんな意味でキーボード担当 Fuse
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