学力の格差に歯止めをかける
学力の格差は、特にオンライン学習や遠隔教育が普及する中で顕在化している。
家庭環境やデジタルリテラシーの違いが、学習の進度や理解度に影響を与える。家庭環境の格差、大きくは収入、親の学歴に起因する。親が学力の格差解消の方法を知っていれば良いが、なかなかそうもいかない。
そして、教室の中でも顕著である。
6年生で、九九ができない。
教師の責任である。
何としてでも食い止めないといけない。
大きな自戒を込めて言う。
子どもの人生がかかっている。
教師はそんな大きな仕事だ。
「救えなかった」では済まされない。
救う方法を、どれだけ勉強したか、どれだけその子に試したか、どのような効果があったか。
最善と呼ばれる手を全て尽くしたか。
たかが、九九かもしれない。
でも、その九九ができないことが、その子が悩み、苦しみ、生きる気力を無くしてしまう原因になるかもしれないのだ。
教師の責任は重い。
学力格差の解消には、個別のニーズに応じたサポートが重要だ。教育界では、「個別最適な学び」という。
例えば、学校や地域の教育委員会が、補習や学習支援を提供するプログラムを強化することで、遅れを取った子どもたちを支援することができる。また、オンライン学習環境を整えるために、デバイスの提供やインターネットアクセスの確保を行うことも効果的です。研究によれば、教師が生徒一人ひとりの進捗を把握し、個別のフィードバックを行うことで、学力の向上が見られることが示されている。
最新の教育技術、教育方法、特別支援教育、一斉指導の技術、全員を相手にしながら個別に対応する対応力、学力が原因の子どもたち同士の差別(いじめ)を生まない指導力、その瞬間を見逃さない観察力、その子がどのような状態かを見取る洞察力、・・・
畏れ多いこの仕事に誇りを持ちつつ、明日できることを精一杯やっていきたい。