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リラックマのぬいぐるみを買った
「好きだから」ではなく、「安いから」という理由で物を買うようになっていた
生活に追われる日々が続く。
同世代と比較して少し多い職歴とか、そのわりに車や歯列矯正、上京費用といった大きな支出が続いて貯金が少ないことがコンプレックスで、それを解消するために、自分の好きという感情を押し殺してきたんだと思う。とにかく不安で、お金を貯めたくて。
税金も、物価も高い。つい最近は、アポロの価格が200円もするのを見て、ドン引きした。150円とかでも高すぎるだろ、と思っていたのに。
こういった生活を続けたとき何が起きるかというと、自分の本当に好きな物がわからなくなる。
つまり、人生がつまらなくなる。
最近は特に、広告とSNSのあり方に疑問を感じていて、日常の至る所に滞りなく物欲を刺激するトリガーがあって、欲しいという感情をコントロールされている。
その状態からとっとと解脱したい。お金がなきゃ何も楽しめないなら、私のうっすらとした憂鬱はずっと続く。
リラックマのぬいぐるみと出会う
先日、スカイツリーの下町・ソラマチを散策していた。
適当にぶらつき、リラックマショップ(サンエックスショップ)があったのでそのまま入店した。
私は、とにかくサンエックスのキャラクターが大好き。
どちらかと言うとリラックマよりもすみっコが好きだけど、その日はなぜか、リラックマのぬいぐるみに目を奪われた。
「こんなリラックマが家にいたら、帰るの楽しいだろうな」
と、思った。
まあ、いつも思うこと自体はできる。買わないだけで。
ちょうど良い弁当箱ケースがあったので購入しようとレジに向かうと、レジ前にこのようなポスターが貼られていた。
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非売品トレカ。
正直、いつもなら通り過ぎていたと思う。けれど、この掲示を見ながら、「あのリラックマを買える口実になるなぁ」とも思った。
このキャンペーンは、ぬいぐるみならなんでも良いらしい。つまり、価格が安くても問題ない。だけど、私はわざわざ少し大きめのあのリラックマをレジに持って行き、お迎えすることにした。
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買ってよかった。
サイズ感といい、ぬいぐるみのクオリティの高さは老舗キャラクターブランドならではのものだと思う。
あまりにも可愛すぎる。
なんとなく広告やSNSで見かけたものをオンラインで購入する……そんな日々が続いていて、結局それが本当に自分が欲しいものだったのかわからない。
オンライン購入は便利だし、セールやクーポンを見つけるのも容易い。ただ、購買意欲を刺激されやすくて後悔することも多々ある。
もっと店頭での出会いを大切にしていかなければな〜、と感じた。
ぬいぐるみ療法について
自らの心理的コンプレックスを解消するべく、ここ数ヶ月ゆるくカウンセリングを探しているけれど、いいなと思うところがなかなか見つからない。
まずはセルフで色々試してみるか、と見つけたのが「ぬいぐるみ療法」。
自分以外の人間には丁重に接するのに、自分のことになると後回しにしたり感情を押し殺したりするタイプの人に効果的、とのことで、せっかくならリラックマでやってみてもいいかも? とヨシヨシしている。
例えば「私だったら安い方のおやつを買うけど、リラックマだったらこっちを食べさせてあげたいな〜」というように、置き換えて行動を選択している。
これがすごく良くて、あっという間に自分の好きなこと・やりたいことがわかるようになったし、自分にお金と時間をかけられるようになってきた。
相変わらず生活は厳しいけれど、そもそも生まれてきたからには人生は楽しまなければいけないので、これを機に自分を尊重する癖をつけるようになりたい。