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【蓋をしたい過去】ってみんなあるよね。
私には大好きなPodcast番組があります。
「鈴木涼美のBISTRO LOVIN'」というELLEの番組なんですが、これとってもおススメです。
いつもはサイレントリスナーなんですが、2020年のクリスマス前に勇気を出して初めて番組宛てにメールを書きました。
年が明け、すっかりお便りしたことも忘れて、Podcastを聞きながら歩いていると、なんだか聞き覚えのあるお悩みが聞こえてきました。
「あ、コレ私の悩みだ…!」
人生初めて自分のメールが取り上げられてめちゃくちゃ興奮したんですが、私の悩みに対する鈴木涼美先生の回答が素晴らしすぎて(もう先生って呼んじゃうぐらい尊敬してる笑)、ますますこの番組が好きになってしまいました。
私の相談内容
私は夫と出会う前、アプリを利用して出会いを探していました。
そのアプリは、登録者の99.98%がヤリもくなんじゃないかと思われる(私の肌感覚)、悪名高きTinderです。
2年ほど使っていて、一番最初に出会った人(仮にAさんとします)とは、2年間会ったり会わなかったりを繰り返していました。出会ったばかりの頃はちゃんとしたデートもしていたんですが、しばらくしたらもうセフレでした。
▼Aさんとのお話はコチラから
Aさんと会っていない間は、もちろんTinderを使い続けていました。
そして2人の男性(BさんとCさん)とメッセージのやり取りを始めて、Cさんとは1-2度デートにも出かけました。Bさんとはメッセージですら話が弾まなかったので会っていません。
話をしていると、どうやらAさんもBさんもCさんも、同じ職場の人だということが分かりました。特にBさんとCさんは仲が良く、一緒にスキー旅行とかに行ったりする間柄らしい。
Cさんに、Bさんとも連絡をとっている話をすると、「だから?」と言われて、気にしてない様子でした。
Cさんとのデートは鳥肌モンでした。
初デートに20分ほど遅れてきて、フーターズみたいな感じのバーに連れて行かれました。カウンターでストリッパーが、踊ってました。
早く帰りたいと思っていたら、ダーツをやろうという話になって、「俺が勝ったらキスね」と言われ、命がけで勝負した覚えがあります。
そして見事私が勝ちました。
そんないまいちなデートだったのに、なぜかもう1度試してみようと思い、2回目のデートへ。
やっぱり1回目のジャッジは間違っていませんでした。
Cさんは同じ服を着て現れ、またあのフーターズみたいなバーに連れて行かれそうになりました。
あそこにはさすがに戻りたくないと思い、近くにあったアウトバックに無理やり連れて行き、サンデーを食べて帰ったのでした笑。
Cさんは私のことを気に入ったようだけど、私はもう2度と会わなくても平気でした。
そして、「やっぱ安定のAさんかな」とアッサリAさんとまた連絡を取るようになりました。
久しぶりにAさんと会った次の日、Cさんから連絡があり、「Aと会っているの?」と聞かれました。
あーそっか、Aさんと会っていることは話してなかったもんね。
私「うん、なんで?」
Cさん「付き合ってんの?」
私「付き合ってはない」
Cさん「なんかイヤだわ。Aと会うのやめてよ」
私「でもAさんとはCさんと会う前から会ってるもん。
そんなめんどくさい事言うなら、もううちら会わないほうがいいと思う」
Cさんからは、それからもちょくちょく連絡はきたけれど、もう全然返信しなくなって自然消滅。
Aさんとは、夫と出会う直前まで関係を続けていました。
何度も「Aさんの彼女になりたい」と言ったけれど、「お互い好き同士だから、いいじゃん」と交わし続けてきたAさん。
2016年の12月にAさんとは終わりを迎え、2017年の1月に今の夫となる男性とこれまたTinderで(!)出会いました。
彼に、仕事について尋ねると、何とA、B、Cさんと同じ職場でした😂
世の中ほんと狭いねー!
そして、Aさんが仲良しのお友達が、夫の親友でした。
彼にはきちんと、同じ職場の方々とデートをしたことがあり、そのうちAさんとは割と長いこと会っていたことを最初に伝えました。
付き合おう、と言ってくれた時にも、「Aさんとのことは気にしない?」と何度も確認しました。
「気にしないよ」と言ってはくれたけど、やっぱりどこかでひっかかっていたんでしょうね…。
夫の決意
夫と付き合いだして1ヶ月経った頃。
お互い真剣交際を意識するようになっていました。
ある日夫は、Aさんのことがやはり気になり、2人きりで話をしたそうです。
私の過去を気にする夫に、Aさんは、「◯◯(私の本名)は本当に素敵な女性だと思う。過去のことは気にしないで、2人の幸せを祈っているよ」と言ってくれたそう。
【心の声】ほっ😮💨セフレのこと「良い人」とか言ってくれたんだ😂クソ尻軽女とか呼ばれなくてよかったー😂
それだけでなく、夫は職場の友達にも相談したよう。あまり自分の恋愛相談を友達にしないと思っていたので、驚きました。
「やっぱりAのことは気になっていたけど、もう気にしないことにしようと思う」と夫は言ってくれました。
夫の話を聞いて、「相当嫌な思いさせてたんだな…。」と悲しくなりました。
過去の自分と折り合いをつけられない
夫がなんとか前向きに私の過去を消化しようとしてくれる中、私も私で自分の過去とはきちんと折り合いをつけられていませんでした。
だから、配偶者や彼女の同伴OKの、夫の職場の飲み会に行くのがとても嫌でした。
Aさんとの過去を知る同僚は他にもいるだろうし、その奥さんや彼女たちも、私の噂を聞いているに違いない。
私と夫のようにTinderなんて不純なもの(失礼な笑)を介して出会った人たちはいないだろうし、みんな私のように尻軽ではないだろう。
私以外の彼女や奥さんたちは、一番最初に運命に引き寄せられて出会った男性から、求められて、今の関係に至るんだろうな。
私のように、変なルートを通った人なんてきっといないんだろうな。
そうやって勝手に劣等感を抱き、「自分は彼女たちとは違う」と勝手に孤立していました。
鈴木先生からのアドバイス
こんな私のどーしよーもない悩みを、涼美先生は「あなたの過去は、大した闇ではない」と一蹴。
世の中にはあなたのような経験をしている人がたくさんいるし、その中であぶれた人もいるのに、幸せを勝ち取ったのだから「闇の過去」と考える必要ないですね。
夫の同僚4、5人と付き合っていたとしても、30代ならその程度の人数と付き合うのはごく普通。たまたま相手が知り合いだった、というだけ。
もし飲み会で、過去の男たちと会ったとして、多少気まずさがあるのはわかる。でも、「あなたじゃなかったのよ、ごめんね」と高みの見物してればいいんですよ。
自分の過去を恥じてきた私からすると、目からウロコの回答でした。
【蓋をしたい過去】との向き合い方は?
みんながきっとそれぞれ頭をかきむしりたくなるような、恥ずべき過去があると思うのです。
私だって、1つだけじゃありません。もっともっとたくさんあって、思い出すたびに「ゔー--あー--」と思います。
そんな過去たちと、鈴木先生ならどう向き合っていくかも聞いてみました。
先生はこんな風に答えてくださいました。
いろんな人生のタイミングで、忘れたいと思う過去を突き付けられる瞬間があります。「自分がどう生きたいか」に、「忘れたかった過去、過去への後悔、悔やみ」との向き合い方が反映されます。
生真面目に過去と向き合う、過去と闘う、過去を隠す方法があると思うが、どれを選ぶかは好みの問題ですね。でも、100%真面目に向き合うとすると辛いと思う。だから私は、ふざけて生きていこうと思っている。周りからの痛々しい視線に耐えられないから。
もし私が彼女の立場だったら、飲み会で過去の男性に会って気まずくても、率先して「どーもー!」とか声かけちゃうタイプ笑。相手が言いにくそうなことを、こちらから先に言っちゃう。
過去を悔やみながら、けだるく暗めに生きていくのも色っぽいけど、私は自分の後悔を「後悔」と表現する生き方を選んでいないですね。
過去に真面目に向き合っても、「あの人は真面目過ぎる」とか、私のようにふざけていたら「こっちは真剣なのに、ふざけやがって」とか、それぞれにアンチがいると思います。100%全員に好かれることは無理。
自分の若い頃や、子供の頃に描いていた「こういう大人になりたい」という理想像が、笑っているのか、悩んでいるのかを思い出してみることですね。
先生の話を聞いて、無駄に成功に導いてくれた「過去の失敗」を悔やむのは止めようと思いました。その失敗があったからこそ、今に至るんだし、私も将来笑っていたいです。
皆さんは、蓋をしたい過去とどうやって過去と向き合っていますか?
番組解説
【Podcast】恋する女のロマンス食堂「鈴木涼美のBISTRO LOVIN'」
ざっくり話すと、この番組は、涼美さんと原カントくんという博報堂のエライ人が、リスナーから寄せられた恋愛にまつわる相談に、いろいろ応えてくれる番組。
涼美さんのリアルな恋愛事情を赤裸々に聞けるのもとっても面白いし、涼美さんがエリート&モテ男の原カントくんをこてんぱんにけなす感じも最高。聞いてるといつもニヤニヤしちゃいます。
▼正式な番組の説明
現在エル・オンラインでコラムを絶賛連載中の恋愛のスペシャリストである作家の鈴木涼美さんが、女子の酸いも甘いもかみ分けた恋の食通として、世の女子と男子を取り巻く、あれやこれやの旬のネタを、美味しくいただくPodcast番組。
鈴木 涼美って?
私はこの番組で彼女のことを知ったのですが、鈴木涼美さんは作家で社会学者。
番組紹介にもあったように、ご自身の私生活でも、ラブライフでもほんとーにイロイロ経験されているから、どんな角度からの相談にも的確にこたえてくれます。
鈴木 涼美(すずき すずみ)は、日本の作家、元日本経済新聞社記者、元AV女優である。
慶應義塾大学環境情報学部卒業、東京大学大学院学際情報学府の修士課程を修了。
▼興味が湧いた人は、ぜひ聞いてみてください♥