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これぞマイナーC級グルメ? 「骨汁」の話 ー沖縄の「へそ」うるま市石川のローカル生活(17)
沖縄の汁物って、どストレートな名前が多いんです。
・牛汁
・馬汁
・やぎ汁
・アバサー汁(アバサー=ハリセンボン)
・イラブー汁(イラブー=海ヘビ)
・中身汁(中身=牛豚の内臓)
当初は「いやいや、もうちょっと名前考えてもいいんじゃない?」と思ってました。でも今は「いいんだ。この着飾らなさが県民性なんだ」と分かります。
さて、そんな中でも、僕が最も食した汁物が「骨汁」です。うるま市に何店舗か構えるローカル食堂「かね食堂」の定番メニューとして君臨しており、この店で骨汁の存在を知りました。初めて食べて美味しさに感動!……したほどでもないのに、なんとなくハマり、沖縄在住の後半3年間くらいは、週に1〜2回は必ず食べていました。もはや身体の5%くらいは「骨汁」でできていると言ってもいいくらいの、なかなかのハマりようでした。
ところで僕、その「骨汁」がどういう料理なのか今の今まで知りませんでした。深く考えずに食べ続けていたと言ってもいいでしょう。今回この記事を書くにあたって初めて「骨汁」でググりました。
沖縄そばの出汁を取った豚の骨をさらに煮込んだ汁物だったのかー!(今更)。そうそう、僕が通っていたかね食堂の骨汁も、肉付き骨(という表現がまさにぴったり)を煮込んだ塩味のスープ定食でした。
どんっ。
どんぶりに山のように盛られてくるのですが、ほとんどが骨なので完食は容易です。骨にくっついたわずかながらの肉をこそぎ落としていただきます。これがあっさりしていてしつこくなく、ほっとする味。生姜があれば、スープに溶かすとなお染みる。油分もスープに溶けているだろうし、意外にカロリーオフの食事だと思います。
僕の骨汁好きは、職場の上司に、骨汁チケットをまとめてプレゼントとしてもらったことがあるくらい有名になっていました。(狂喜乱舞しました)
ところがその後、僕が行きつけていた「かね食堂」の店舗がまさかの閉店。気落ちしていたところ、数ヶ月後に同じ店主が石川バイパス沿いに別の屋号で店をオープンしました。客単価を上げたいのかステーキを推していましたが、僕のお目当て、骨汁も健在です(再び狂喜乱舞)。
骨汁も食堂によって色々と味や具材に違いがあるらしいのですが、僕はかね食堂とその後継のたいしょうドライブイン以外で骨汁をオーダーしたことがありません。
なんというか、わざわざ食べ比べしたいほどこの料理が大好き!という情熱があるわけではないんですよね。ただ週に数回、いつもの店で、いつものオーダーをして、黙々と食べる。この感覚、ジロリアンに近いものがあるような気がしています。