やばい、まじやばい! 「瞳」と「膣」の漢字の区別がつかなくなった
やばい、まじやばい!
何がやばいって、「瞳」って漢字あるだろ、それと「膣」って漢字が俺には区別がつかなくなった。
今はパソコンでこれ書いてるから、ちゃんと変換してるんだと思うけど、俺の目にはまったく区別がつかない。
どうなってんだ、いったい。
最初に気づいたのは、ちょうど一週間前の通勤電車の中。
ぼーっと車内広告を見てたら、かわいい女の子の笑顔の下に
「君の膣、たまらなく好き!」
って、でかでか書いてあって、超びっくり。
ええ?って何度も読み返したよ。
で、何度読み返しても、「君の膣、たまらなく好き!」って書いてある。
膣とか公共の場で言っていい言葉なのか?
「膣が好き」はいくらなんでもまずいだろ。
って、だいたいこれって何の広告なんだ?
これフェミニストは許さないだろ。
よくOK出したな。何考えてんだ、この会社の経営者は。
もう頭の中でいろんな事がぐるぐる、ぐるぐる回ってた。
でも、車内の誰もその広告に注目している様子がない。
どいつもこいつも退屈そうな目でいつものように電車に乗っているだけ。
こんな過激なコピーに誰一人反応しない。
え? 誰も気にならないのか?
なんだか、キツネにつままれたような気分だった。
で、次はランチを食べた後だった。
いつもの定食屋からの帰り道、女の子が配ってたコンタクト屋の宣伝ティッシュを何気に受け取ってみたら・・・
「みんなの膣! 輝けプロジェクト」
ええええーーっ!
いったいどんなプロジェクトなんだよー!
いつの間にか世の中は「膣」流行りなのかよ!って思ったよ。本気で。
で、会社に帰って、仕事そっちのけでコンタクト屋の会社のホームページを確認した。
「みんなの膣! 輝けプロジェクト」って確かにやってた。
けど、もっと驚いたのは、ページのそこら中が「膣」だらけだったこと。
それで、さすがに俺もようやく気づいたわけ。
どうやら「瞳」って漢字が、なぜか俺には「膣」に見えるんだってことが。
その日の午後は、仕事をほぼ放りだして、夢中で思いつく限りの「瞳」のつく歌をネットで検索した。
「君の膣に恋してる」(Boys Town Gang)
「膣を閉じて」(荒井由実)
「哀しみの黒い膣」(郷ひろみ)
「膣・元気」(永井真理子)
「膣そらさないで」(ZARD)
「君の膣は10000ボルト」(堀内孝雄)
「青い膣のエリス」(安全地帯)
「メビウスの膣」(スターダストレビュー)
「膣の中の恋」(Todd Rundgren)
「膣に約束」(渡辺美奈代)
「殺意の膣」(中村由真)
「膣はダイアモンド」(松田聖子)
「膣の住人」(L'Arc-en-Ciel)
「膣がほほえむから」(今井美樹)
「瞳」が全部「膣」だった。
え?知ってる歌が古すぎる?
どうせ昭和生まれだよ。ほっといてくれ。
とにかく、俺の頭の中の何かが壊れたことは間違いないって確信したわけ。それで。
でも、とりあえず仕事的には多分何も問題ないだろうとも思った。
「瞳」が「膣」に見えたって、銀行の融資担当課長としての業務への影響はほぼ皆無だ。
「瞳」なんて漢字が融資申請書類や決裁書に出てくることはまずないし、ましてや「膣」なんて言葉は絶対に出て来ない。
だから間違えようにも、間違える機会すらない。
実際、この一週間まったく問題なく過ごしている。
なので、とりあえず病院には行く気はない。
銀行って、持病があるとか身体に異変があったとか、そういう弱味は口が裂けても言えないからな。
特に認知機能系に問題があるとなると(それが例え噂でも)致命的だ。
45歳手前でようやく課長にまでなったんだらからな。
出世競争をここで外れるわけにはいかないってのもある。
むしろ頭が痛いのはプライベートの方だ。
この前家を買ったばかりだし、娘達はそれぞれ来年から高校と大学に進学する。
この先、家のローンの返済やら学校絡みで、いろんな書類で家族の名前を書く必要がある。
え?それの何が問題なのかって?
かみさんの名前が「瞳」、そして娘達はかみさんの名前を取って「瞳菜(ひな)」と「瞳奈(みな)」なんだよ。
そして、俺は自分が正しい漢字を書いているかがまったくわからないときている。
かみさんの名前を「草井膣」なんて書いたら、その場で離婚ものだろうな。(俺の名字は草井だ。なんてこった。)
娘たちの名前を「草井膣菜」、「草井膣奈」と書いたら、即父親失格となるのは間違いない。
娘たちは一生口をきいてくれなくなるだろう。
何気に大ピンチだろ。俺。
この一週間いろいろ考えたけど、やっぱり思い切ってかみさんにだけには相談することにしたよ。
膣はなんて言うかなー。心配だ。
この記事が参加している募集
よろしければサポートよろしくお願いいたします。