ビジネスDD(論点設計、タスク設計の実務tips)
ビジネスDDにおける外部環境調査や競合調査ってやろうと思えば検索エンジンで誰でもできそうですが、やはり論点が不明確なままの調査って、目的意識が不明確でドツボにハマりがち。
本日はビジネスDDにおける論点・タスク設計のポイント。
①ビジネスDDの当初目的を把握する
バイサイドの場合、何らかのM&Aの目的を持って対象会社の買収を検討しているはずです。「M&Aで何を手に入れたいのか?(ケイパビリティ、アセット、チャネル、etc)」「どのようなシナジーを期待しているのか?」「目的を果たすために、何を明らかにしなければいけないのか?」営業段階の擬似メモや提案書をみて当初の目的や問題意識、DDニーズを把握します。
②論点を検証できるレベルまでに分解する
ビジネスDDで明らかにしたい大論点を小論点(サブ論点)に分解して検証可能なレベルにまで落としていきます。
例)対象会社の事業計画の蓋然性は?
・対象会社の事業計画はどのようなパラメーターとロジックによる前提で成り立っているか?
・各パラメーターのドライバーは何か?
・ドライバーの今後の動向は?
③サブ論点を検証するための分析方法や調査事項(=タスク)を設定する
それぞれのサブ論点、サブサブ論点を明らかにするためにどのような調査や分析が必要かタスクを設定していきます。
例)ドライバーの今後の動向は?
・●●の施設数推移の調査
・●●に関する専門家インタビューの実施
④ビジネスDDの最終報告日から逆算して、タスクのスケジュールを作成
各サブ論点にタスクを設定できたら、優先順位やタスクの前後関係に沿って、作業期間や担当者を決めていきます。経験上、主流はExcelのガントチャートかなと思います。
●終わりに
ビジネスDDの進め方は、担当するプロジェクトマネージャーのスタイルにもよります。論点設計からしっかりやる場合もあれば、タスク設計だけする場合もありますし、完全放置プレーもあり得ます。
しかし、どのようなスタイルだろうと、自分の頭の中では論点の構造と必要なタスクを思い浮かべ、作業屋からいち早く脱出し、プロジェクトをリードしていくことが重要ではないでしょうか。
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