ビジネスDD(商流図の実務tips)


対象会社の事業計画の精緻化にあたって、対象会社のビジネスモデル、儲けの構造を理解するには商流図の作成はとても有意義です。本日は商流図の作成のポイントをお伝えします。

①初期情報を入手する
対象会社のホームページ、事業紹介資料、損益計算書、仕訳データからどのような事業内容か、どのような会社との取引ボリュームが大きいかを把握します。この段階で、凡その事業の流れはこんな風になってるのだなと理解しておきます。

また、検索サイトで「●●業界 商流」、「●●業界 ビジネスモデル」でまずその業界の一般的な商流を把握しておくと、当たりがつきやすくなると思います。

②プレイヤー間の取引を繋ぐように商流図を作成する
商流図を一度の作業で完成させるのは難しいです。なぜなら、デューデリジェンスで答えるべき論点は作業進行とともに明確になり、商流図に必要な切り口も変わってくるからです。

まずは対象会社と取引のあるプレイヤーを明らかにし、プレイヤー間でどのような取引をしているか矢印で繋いでいき、エンドユーザに価値提供するまでにどのような取引の流れがあるかを図面化することが求められます。

作り直しになってもめげずにスクラップ&ビルドを楽しみましょう!

③QA表やマネジメントインタビューによって商流の穴を埋める
受領資料だけでは、すべての商流を把握することは難しいので、穴あきの商流図を作成し終わった後、足りない部分をヒアリングしていきます。「加工プロセスの中で外注している部分は?」「販売チャネルは他にないか?」

④商流に取引金額を記入する
取引の流れだけでなく、取引のボリュームを記載しておくと、業績へのインパクトが明確になります。取引の大きさを金額でなく、図の箱の大きさで表すのも視覚的に有効だと思います。

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