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枕草子 第52話びろう毛は

清少納言先生:今日は、車の話です。
舞夢    :それでは、現代語訳します。

びろう毛の車はゆっくり堂々と進めていくのがふさわしい。
いそがしく進むのは、悪く(恥ずかしく)見える。
そのかわり網代車は(さっそうと)走らせているのがよい。
人の屋敷の門前を通過する時などは、ほとんど眼を向ける間もなく行ってしまうので、従者の走る姿を見て、車の主を誰かと想像するのが面白い。
(だから)ゆるゆると時間をかけて通り過ぎるのは、本当に面白くない。

清少納言先生:はい、お疲れ様です。
舞夢    :びろう毛の車は、高位高官の公の車のことですよね。
清少納言先生:はい、晴れの行事に使う車です。
舞夢    :それに対して網代車は、同じ高位高官でも個人的な用事で使
       われる。
清少納言先生:ただね、網代車しか使えない身分の人もありましてね。
舞夢    :位によりけりですか。
清少納言先生:はい、その通りです。

なかなか、車とその走らせ方で、しっかりと身分や仕事を判断する。
現代であれば、超高級車がびろう毛で超エライ人が公用で使う車、網代車はファミリー車のイメージがある。

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