アルビジョア十字軍③カストル
カストルの町の戦闘後、一人の異端者が改宗を申し出た。
十字軍の中で議論になった。
「悔悛して助命を願うのだから、処刑すべきでない」の意見。
「そもそも異端であり、悔悛は死を恐れたに過ぎないから、処刑するべき」の意見に分かれた。
総司令官シモン・ド・モンフォールは、何のためらいもなく決断した。
「その改宗の誓いが真実なものであっても、いままでの異端の罪で焼け」
「改宗の誓いが虚偽であるのなら偽証の罪で焼かなくてはならない」
「真に悔悛していれば、火が罪を浄めるであろうし、偽りの悔悛であるならば、正当な神罰である」
結局、異端には、救いの可能性は、皆無だったのである。
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