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文学フリマ京都『余命』インタビュー最終回!(絵師様編)

文学フリマ京都
短編アンソロジー『余命』
参加記念インタビュー、

今回が最終回です!

©︎まかろんK先生

前回に引き続き、
イラストを手掛けてくださった
絵師様方のコメントを紹介させて
いただきます!


ありす先生
「こだわりは、通常であれば登場人物の表情や動きで作品のドラマ性を表すところですが、それをあえて出さないことで二人の心情を表現しました。代わりにテーマ性を持たせたモチーフにも腐心しました。

気に入っている部分は、薔薇窓と死神の鎌で生死を象徴し、上下で主役二人を挟んだ構図が個人的に気に入っています。聖なるものと忌み嫌われるもの、対極でもあり似通った彼らに人の生死(死までの残数)を無機質に散らすことで、それらから外れた疎外感・孤独感、また二人だけが共有する世界観といったものに仕上がったと思います」


かな先生
「こだわりや意識した所は、お話を読んだ時にこの人は強い存在感がありながらも、空気みたいにつかず離れずずっと側にいる不思議な人だなと思い雰囲気や空気感を大事に描きました。

決して自我や本音を出さないけど、自然体で誰の中にも入り込む「読めない人」な雰囲気が伝わっていたら嬉しいです。

作品の感想は、余命がテーマですけど、繋がれていく命や絆、関係性など全てが綺麗に詰まった作品で心が温かくなりました。
凄く素敵な作品に関わる事ができて光栄です。
ありがとうございました」


graffage先生
「もともと「中性的なイメージ」のご要望がありましたので,
自分の中で全力で中性感を出してみました(?)
ストレートな美しい人間を描くことを久しくしていなかったので,
久しぶりの感覚で楽しかったです!笑

作中で感じた「アンドロイド特有の無機質(冷たそう)な印象の中に垣間見える温かさ」を
どう表現するかを意識しました。
微妙な表情として表現できたのではないかと満足しています。
こだわりは髪の質感と,唇の艶やかさでしょうか。これが中性的キーポイントかなと思います。

キーワードである「アンドロイド」感をどう出そうか迷いながらの作画でした。
背景の一部に直接的に表現したことに加え,
全体の色調を抑えることで無機質感を表現したつもりです。

皆様の素敵な作品の一部になれましたこと,とても嬉しく思います!
この度は貴重な機会をいただきありがとうございました。


RIKAO先生
「私はご依頼主様や作風によってかなり絵柄を変える質なんですが、今回はもうキラキラは封印して、リアリティのみを追求しました!

神谷先生からいただいたラフ画だと部屋が広すぎるぞ→殺意が芽生えるほど介護に疲れてるとしたらあまり裕福ではない→部屋はそれほど広くないな、に始まり、包丁に文字を入れるとなるとかなり大きくしないと→にたりとわらってる表情が分かるようにとのご希望だと、人物も大きく描かないと何かわからないな

等から構図が決まり、
途中窓辺に置いてた紙おむつに力を入れすぎ、紙おむつに目が行き過ぎるとボツになるオチや、頑張って描いたベッド柵が包丁ですべて隠れるというハプニングもあったり。

何より絶対このお話はホラーかサスペンスだなと思いこんだのでwwおどろおどろしさが出るように、もっとこてこての厚塗りのほうがいいかな…と、今思えば明後日の方にボールを飛ばしていたようで笑
ネタとしては豊富にあるものの楽しく描かせてもらいました!

しかしあれです、一番気がかりなのは印刷したときの色の出方です汗

頼りない自分の端末のCMYKプレビューではなんじゃこりゃとなるほどだったので…実際印刷してみた仕上がりがどうなったのかめちゃめちゃ怖いです汗汗
ありがとうございました」


ヤマヂ先生
「拘っている点につきましては、仄暗くも煌びやかな雰囲気を希望されていたので、患者さん不在の暗めの診療所に日差しが少し差し込むくらいのイメージで描かせて頂いておりました!

あとは、登場人物のイメージを事前に頂いておりましたので、キャラデザから作者様とご相談させていただきながら仕上げさせていただきました」


セン先生
「こだわった所…そうですね
バラッと分解してるスマホと黒電話のパーツ部分や『余命を交換』と言うイメージからデータが入ってるSDカードを中心に置いてパーツを余命、カードを人の記憶みたいな感じで目立つようにしました。
女の子はおばあちゃんのことを好きであろう感じに垢抜けない素朴な感じになるようこだわりました
気に入ってる部分は黒電話やスマホの質感ですね!
あと、他は女の子の可愛い顔立ちが気に入ってます!
緊張しちゃって、うまく伝えられませんが……宜しくお願いします」


mimori先生
「愉怪屋さんにはずっとお世話になっていて、いつもの調子でお引き受けしたら、実はとんでもない大作家様の集う企画だった事にまずは驚きました。
そして自分が担当する扉絵が、あの白石さよさんだと知った時の衝撃!
予めしっかりとしたイメージを頂いていたにも関わらず、苦手な背景に悪戦苦闘の日々でした。
仕上げ前に原稿を読ませて頂く事が出来たのですが、そこで方向性が間違っていなかった事に勇気を得たというか、一気にイメージを固める事が出来ました。
でも実はさよさんの方がラフに寄せて下さっていたのですよね。
それを知った時には思わず感涙してしまいました。
ただひたすら気に入って頂けますようにとの想いを込めた一枚です。
切なくも温かみのある仕上がりになってくれたかなと、珍しくも自負しております。

この度は夢のような企画にお声掛け頂き大変光栄でした。
本当にありがとうございます」

扉絵を手掛けてくださった
ありす先生、
かな先生、
graffage先生
RIKAO先生、
ヤマヂ先生、
セン先生、
mimori先生、

お忙しいなか
素晴らしいイラストを
書き下ろしてくださいまして
本当にありがとうございました!

文学フリマ京都は
1月15日!

なんと野々山りおさんが
インタビューをこのような
記事にまとめてくださいました!
文士&絵師さんのコメント付き
こちら数量限定となりますが、
『余命』ご購入の方におつけする予定です!


どうぞよろしくお願いいたします

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