『幸せな子育て』 vol3「より良い睡眠、健康的な食生活」
『幸せな子育て』vol2「家族仲良く」
5、さあ、始めよう!『幸せな子育て』の続き…
◎より良い睡眠
【早寝早起きする】
早寝早起きで子どもの生活は大きく変わっていきます。
早起きして朝日を浴びると交感神経系が優位になり、一日の活動がスムーズになります。準備の時間にも余裕が生まれ気持ちよく一日がスタートできます。
幸せホルモンのセラトニンも朝にたくさん分泌されます。
食欲が増し、偏食が減る、イライラも減り落ち着きが増します。
子どもの様々な特性に悩んでいた家庭も、睡眠環境を整えただけで子どもの様子が変化した!という例も多くあります。
早寝早起きのコツは、まずは明るく「おはよう!」のあいさつから。
カーテンを開け、窓を開けて空気を入れ替え、鼻歌を歌ったり(笑)爽やかで明るい朝の演出をして、早起きしやすい環境をつくりましょう。
くれぐれも朝から叱ったり、うるさく言わずに!が大切です。
早起きすると眠たくなるのも自然に早くなります。より良い睡眠のためには暗い夜の環境づくりが重要です。幼児期はできるだけ18時以降はテレビやDVD、ゲームメディア類を消し、部屋の明かりも薄暗くするなど副交感神経を優位にする工夫をしましょう。
7時には起きて20時には寝る。幼児期は12時間の睡眠が必要と言われています。(ちなみに大人は7~8時間。親の睡眠不足もイライラを増やし前向き思考を妨げ、子育てにも大きく影響します。大人の睡眠も見直しましょう。)
18時台に夕食とお風呂を済ませると、ゆっくり絵本を読んでも20時頃には寝てくれます。規則正しい生活リズム、特に睡眠は、起立性調節障害を防ぐためにも重要です。
そこからお母さんの自分時間も取れるので、ゆっくりとお茶を飲みながら、ぜひ好きなことをしてくださいね。
参考:起立性調節障害
中学生の10%がこの病気だと言われている。代表的な症状は朝起きられない、頭痛腹痛が頻発する、倦怠感など。自律神経の問題だと言われている。治療法は規則正しい生活、適度な運動、食事、睡眠、ストレスの軽減など。
◎健康的な食生活
お母さん(作る人、もちろんお父さんでも!)が好きなもの、を基本に、子どもの好き嫌いや栄養等は考えすぎないで、でも出来るだけ素材にはこだわって(子どもと一緒に)作りましょう♪
素材が良いものは、特に敏感な子どもは細かい味をキャッチしますのでお勧めです。
また塩や醤油といった調味料も素材にこだわると、簡単な味付けで美味しくなりますので、食事作りが楽です。
難しいお料理をしなくても、高級食材を使わなくても質素なごはんで十分元気に育ってくれます。現代病はどちらかというと、糖質と油分の過剰な摂取が原因となります。
ごはんと味噌汁、あとは簡単な一品があれば十分です。特に幼児期は一度に食べる量もしれていますし、頑張りすぎないで素朴な食卓を、楽しく囲むことが大切です。
1~2歳で遊び食べ、食べムラがでてきますが、そういうもの…と思って気楽に向き合ってください。
「のどに詰めたりこぼしたりするから、座って食べようね。」「スキキライしないで食べると元気になるよ。」「ごはんを食べると大きくなるよ。」「食べ物はいのちだよ。大切にしたいね。」
こんなことを繰り返し伝えながら、子どもが自分で自分をコントロールする自律の日を楽しみに待ちましょう!
口うるさくなることはよくないので、しばらく様子を見て食事に集中してないなと思ったら「はい、ごちそうさま。」とさっと引いてしまうのがコツです。
最初は「まだ食べたかった!片付けないで~」と泣くかもしれませんが、にっこり笑って「またお昼ごはんでたべようね」と片付ける…を何度か繰り返します。一日に3度もある食事、一回くらい抜いても問題ありません。
食の細い子はできるだけお昼まで体をいっぱい使って外で遊んだら空腹という最高の調味料でごはんが進みます!
楽しく食べていたら◎、一週間単位でそれなりに食べてたらOK!とおおらかに考えましょう。
また、睡眠不足も食欲を低下させます。睡眠の見直しも併せてしましょう。
ただし、甘いもの、味の濃いもの(アミノ酸添加物)は要注意です。
脳への刺激が強いものは美味しく感じるので、ごはんが進まない子でもお菓子は好んで食べます。急激な血糖値の上昇は糖質依存症を発症しやすく、興奮、不眠、頭痛、疲れやすい、冷えなどの症状が出ます。睡眠の質も妨げます。
趣向品として少量を楽しんで食べることは問題ないのですが、糖質に非常に執着する特性の子もいます。その場合は、ごはんを食べなくなったり、お菓子ばかり欲しがって親子で無益なケンカが絶えない、ということにもなります。
小学生にもなれば自分で買い物する機会も増え、規制すると反発を生むことにもなります。
お金の管理や使い方のルール、栄養のことなど話し合って自分で判断できるようにサポートしましょう。
幼児期は大人が環境を整えることができるので、比較的かんたんです。
楽しく気持ちよく食べられる量のお菓子のみを用意し、なるべく買い置きはしないようにしましょう。
子どもはよく見ています。常に買い置きがあると「もっともっと!」と要求し、親は子どもの為と思って規制すると、怒ったり拗ねたり…隠し場所をあさったり、他のものに八つ当たりすることも。
あるのにダメと言われると「ひどい!意地悪!」と感じてしまいます。
でも、なければ仕方ない。「もっと食べたかったね、美味しかったもんね~、また明日楽しみだね。」と気持ちに共感しつつ、大人が気持ちを切り替えて雑談や遊び、散歩等にもっていき、楽しく過ごせるといいですね。
気持ちが切り替えられず怒り続けるなら、しばらく怒ってもらいましょう。できるだけ関心を寄せず、そっとして。お母さんはその場を離れられるなら、離れて別のことをしても〇。お母さんまで子どもに引きずられてイライラしないようにしましょう。
とにかく、イライラしないためのお母さんのリフレッシュは思っている以上に大切だと認識してください。そのためには、自分の好きなことや気持ちの安らぐことを少しでもできる環境を作る工夫が要ります。20時までに子どもが寝るのはそんな意味でも重要です。
休日に一人時間をとれるように夫婦で話し合ったり、困りごとは家族に相談するのも大事ですよね。
参考:糖質依存症
精製糖質を大量に摂取して血糖値が急上昇すると、快感ホルモンであるドーパミンが放出され一時的に幸せな気分にる。しかし、その後は、血糖値を下げるインスリンが大量に放出されて血糖値が急降下する。これを繰り返す状態で、興奮、不眠、頭痛、疲れやすい、冷えなどの症状が出る。
『幸せな子育て』vol4 に続く…