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夢について今一度考える。

とある雑誌の取材で「私の夢」について言及しないといけないんだけど、やりたいことや欲しいものは溢れるように出てくるのに、改まって聞かれると「夢」が何なのかがさっぱり出てこない。
家系的にわりと(というかかなりの)長寿で、自分は100歳まで生きるだろうと思っている。だから私は50歳までにひと財産を築いて、そこでセミリタイヤ、でも6割くらいの稼働でわくわくできる仕事をしつつ、そこまでに築いたお金にお金を稼いでもらって死ぬまで生活することが理想。でもこんな話、つまんないしねえ。雑誌的には完全にアウトだよねえ。
っていう話を弊社のメンバーに話したら、
「麻衣子さんのそれって、夢じゃなくて生きるための手段ですよね?」って。確かに。

小さいときは建築の仕事につくのが夢でした。
デザイナーで若くして3つ続けてグッドデザイン賞を受賞した父の影響で空間構築に興味をもったけど、安全のために資格のある職業がいいと思った。
一級建築士のお母さんが図面をひき、宮大工のお父さんが作ったという友達の自宅がえらく素敵で、そんなロマンティックな場所が自分の居場所で子どもたちのふるさとで、っていうことにあこがれた。
でも、大学生になって自分よりもよっぽどセンスのいい同級生がたくさんいた。社会人になって自分よりも圧倒的に賢くて、設計という仕事を愛しているオタクな同僚がたくさんいた。やりたい仕事と求められる仕事は必ずしも同じではないんです。と教える師匠がいた。
モノづくりよりもコミュニケーション力や物事のアレンジ力に長けている私は、すっかり自分の「手」でモノづくりをすることから離れてしまった。

めぐりめぐって今わたしはマフィス(https://www.maffice.com/)という空間を作っている。自分で図面を引くわけではないけど、これを作ろう、ここに作ろう、こんなものを作ろうと決め、金策し、どんな人にどんなふうに使ってもらえるかを様々な視点から検証する。なんだかんだ手段は違うけど箱を作って魂を入れるという仕事で何百組もの親子の笑顔を作ってきた。何百人ものワーキングマザーの仕事を支えてきた。

さて次の展開は?次の目標は?
もっと増やす?事業を周辺領域に広げる?
大きなことをしたいの?手触り感のある仕事がいいの?
お金儲けをしたいの?社会貢献をしたいの?
それを通して私が実現したい世界観は?
自分に問う。きっとその先にあるのが私の夢。

私がやりたいのは、お堅いことでも真面目なことでもない。
プロフェッショナルとして場所や時間に縛られず、金額の多寡に寄らず稼ぎたい時に稼ぎたいだけ稼げる。気張るときは気張って、サボるときはサボる。今これができるのは一部の選ばれた人たち。沢山の人にそんな生き方が当たり前の世の中にしたい。
社会に喜ばれることは必要だけど儲かることも基本。お金は感謝のチケット。自分たちの提供するものに価格以上の価値を感じてもらて初めて喜んでお金を払ってくれる。これがないと永続性が無い。高すぎもだめ、安すぎもだめ。

シンプルな夢を実現させるのってそう簡単なことでもないから、具体的なマイルストーンを落とし込んで、着実にかなえていきたいと思う。

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