見出し画像

読書記録:「カウンセリングの実際問題」河合隼雄

元々本は好きだったのに、最近は全く読んでいなかった。

子供が小さくてそんな暇がないことが大きい。

でもそれ以上に、「本を読む時間が勿体ない」と言う気持ちがどこかにあった。動画や検索で、ライトに情報が得られることに全身で慣れてしまっていた。

アロマセラピーの勉強を始めたばかりの頃に先生に勧められ、中古で買った河合隼雄先生の本。届いて早速読み始めるも、1ページ目からとにかく文字が頭に入ってこない。50年前に書かれた本で、言葉もちょっと古めかしく(クライアントのことがクライエントと書かれているのが妙に気になったり)、パタンと閉じてそのままになっていた。

私がアロマセラピーの学びの中で一番難しいと感じているのが、「対話」。人と話をする、ただそれだけのことだけれど、おしゃべりと対話は違う。心に触れる話ができるかどうか、それは単なるアドバイスではなく、深くその人に入って一緒に感じること。去年の秋から半年間、それを学び続けているのに、一向に実感が得られない。

ふと、この本のことを思い出して開いてみた。

不思議だけど、文字が以前よりずっと頭に入って、心に沁みて、あっという間にマーカーだらけになった。

動画や検索でライトに入ってくる情報は、同じくらいの軽さで消えていくけれど、自分の手で紙をめくり、マーカーを引いて、入ってくる言葉は重みが違う。本と言葉と共に、座ってポーズしているその時間さえ、とてつもなく贅沢で豊かなものに感じた。

そんなこんなで、最近また読みたい本が色々と出てきた。

子供がいると、毎日読み進められる時間に限りはあるけれど。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます! いただいたサポートで新しい種をまき、より良いコンテンツ作りの木を育てていきます。