【詩のようなもの】叶わぬ夢を絵本にして。
わたしの夢は小さな頃からお嫁さんだった。
けれど、それは諦めなければならない夢だ。
わたしはその夢を諦めるとき絵本を描いた。
結末はもちろん、ハッピーエンドにした。
素敵な旦那様と出会いめでたく結ばれる。
なぜ、そんな絵本を描いたのだろうか?
果たせぬ夢の行き場が欲しかったのか?
うん、たぶんそういうことだったんだ。
行き場を得た夢は、絵本の世界で輝く。
これからもずっと、輝き続けるだろう。
絵本を描いていて良かったなと思った。
そして安らかな気持ちで夢を見送った。