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無愛想に生きることを許可することで人生が変わる
池田潤さんの「無愛想のススメ」を読みました。書評なんて大それたことはできないので、私なりのまとめと感想です。
無愛想、と聞くとこれまでの私であればあまりいいイメージはありませんでした。
なぜなら、どれだけ多くの人に好かれるか、印象を良くするか、気に入られるかに重きを置いてきたからです。
でもこのことがどれほど自分の首を絞め、自分の理想から遠ざかることだったかを今でははわかるし、本書の内容をより府に落とすことができる状態になっていると思います。
著者、池田潤さんは京都大学法学部在学中に勉強法ブログの人気に火が付き、カリスマブロガーとして活躍。現在では作家、コーチとして活躍されています。こんな風に説明をするとなーんだ、どうせなんでもできる人なんでしょ、と思いがちですが池田さん自身、中学時代にイジメられる経験があり、浪人中のバイト先では店長からパワハラを受け…など苦しい経験をしています。
だからこそ説得力がある、「無愛想」でいること。
本書で特に印象に残ったことを2つまとめました。
1:自分自身と繋がることで、他人と深く繋がることができる
愛想よく振る舞う、ということは、他人の目や評価を気にしてそれに合わせているということ。自分の感情や価値観よりも他人を優先してしまっているということです。これによって、「他人」に囚われ、「他人」軸で生きることになり、「他人」に振り回される人生となってしまいます。その結果、自分を犠牲にして自分がなくなり、他人にも関心がなくなっていきます。
自分に向き合うという根本的なところをすっぽかして、わかりやすく、表面的な他人に合わせる、という作業をしてしまうことで満足してしまうこと、ありませんか?私はこれまでの人生のほとんどがそれでした。むしろ向き合ってるフリをして逃げてきました。だからこそ、自分が分からなくなっていき、病みの無限ループにハマっていました笑
自分自身と向き合う、繋がることができる人は意識的な状態でいることです。自分を客観視する視点を獲得してこそ、一時の感情や思い込みに飲まれることなく生きることができるようになります。また、人は無意識的に目の前にいる人が自分とつながっているか、調和しているかを感じていて、同じ程度自分とつながっている人に親近感を感じます。
これらのことから、人と深い関係性を築きたい、人生のパートナーを見つけたい、熱い仲間を持ちたいと思っている人はそれだけの自分でいる必要があるとわかります。それが意識的に生きることであり、自分自身と繋がることで初めてできる関係性です。
2:罪悪感を持たなくていい
好きなことって皆さんの中でどんなことですか?
好きなこととは、といを持ってしまうこと。世の中には「答えを持つ」ことに躍起になる人も多いけれど、「問いを持つ」ことによって、その分野に精通するようになり、自分なりの答えが出て、他との差別化に繋がる。新しいものを世の中に提供できるようになる。この姿勢が人を惹きつける。
やりたいことをやっている人は、他人に何を言われようが関係ない。やりたいことを思うようにやれない人は、自分のなかにある罪悪感が生み出した罰を恐れているだけ。それが人の動きを止めてしまう。罪悪感がない人は「何くわぬ顔」でごく自然に、自分のやりたいことをやり、あっけらかんとしている。「罪悪感」を抱いていたものに「許可」を与えることで、人生が大きく変わる。
私はこの罪悪感、に大きなヒントをえました。生まれてこの方、自分の人生を全うしたことがなかったので、自分で選択したり、物事を進めることに対し、「やってもいいのかな」というような不安を感じることもありました。ですが、よく考えれば、何をするにしても他人の許可って必要ないですよね。自分で決めればいい話。自分自身に色んな「許可」を出すことで、スムーズに物事を考えたり、決断したりすることができるようになります。
無愛想に生きていいと「許可」し、自分の意思や感覚を研ぎ澄ますことで、自分の人生をリアルに変えていくことができるし、物事を動かしていくことができます。
物事を動かすことって、初めは面倒に感じちゃうこともあると思うんですが、そこがターニングポイントなんだろうなと思います。人生ってめんどくさいことのオンパレードだし、いつになっても付きまとうもの。それをどれであれば受け止められるか、そのさきにあるものを考えたら乗り越えられるのか、を意識的に考えていくことで自分だけの人生を構築していけます。ここを妥協すれば、妥協したものがそこにはあるし、問いを持ち続ければ、洗練されていきます。
皆さんは何を選んでもいいし、選べるんです。
無愛想に生きてもいい、と許可することで見えてくるものが変わってくることを考えさせてくれる本でした。