エスコンはいいぞ——丸尾のエスコンフィールドHOKKAIDO超個人的ビジター遠征記録
2023年、11月8日。
セ・パ交流戦の日程が発表され、すぐに日ハムとの対戦カード予定日を確認する。NPBが作成した若干見づらいPDF資料をピンチアウトし、拡大拡大。5/31(金)~6/2(日) と書かれている。
日ハム主催、週末カード!
すぐに夫に連絡する。
来年5月末、エスコンで交流戦です。行きましょう。
およそ10分後にレスが来た。
「なるほど いきます」
話が早くて助かる。
見たことのない球場
年が明けて、2月に航空券と二試合分のチケットを押さえてからはあっという間だった。
航空券はANAのスーパーバリューセールで確保したので、LCC各社とほぼ変わらないか下手したらそれより安く買えた。
もしもの遅延、欠航時には大手航空会社の方が対応が万全なのでより安心。
新千歳空港から札幌駅へは快速エアポートで30分と少し。
すぐ近くの大通駅近辺に取った宿に荷物を預けて、いざ北広島へ。
札幌から北広島に向かうため、再び快速エアポートに乗り込みます。
北広島駅から球場までの道のりはいろんな方が説明してくださっているので割愛。我々はシャトルバスで向かいます。
そして5分少々揺られて……
バスを降りてすぐ見えるのがコカ・コーラゲート(一塁側入り口)。
席は三塁側だけどぐるっと回ってみたいのでそのまま入っちゃいます。
ゲートをくぐって、バックネット側の通路から覗いてみると
「メジャーリーグの球場みたいだね」と夫氏。
屋内球場とは思えない解放感、特徴的な三角屋根、青々とした天然芝、左右非対称のグラウンド。
多くのベイスターズファンが足を止めて、この美しいボールパークの眺めを写真に収めてました。こんな球場見たことない。
今回2日間はどちらも三塁側FIELD LEVEL(内野一階席)で、ホームベース寄りと外野寄りのそれぞれ違ったエリアに座ってみた。
ライト側がやや広く、レフト側が少しへこんでいるようなこの左右非対称のグラウンドのおかげか、座るエリアが違うだけで全然目の前に広がる景色が違って見える。
これは来るたびに違った席に座って、いろんな眺めを楽しみたくなる作りだ。
心なしか、選手たちの試合前練習での表情もいつもよりワクワクして見えたような気もした。
予想を超えてくる #えふめし
北海道といえばグルメ。エスコンのグルメも勿論気合い入ってます。
その前にやっぱり私はこれです。
首都圏ではなかなかお目にかかれない、北海道限定ビールのサッポロクラシック。サーバーから注ぎたてほやほやのクラシックは道外だとなかなか飲めないのでね。
後味すっきりで飲みやすく、国内のビールでいっちばん好きな銘柄です。
後述する七つ星横丁やほかのお店が混んでいておかわりが買いにくい時は、コンコースを歩いている売り子さんから直接買うのも手。
ちなみに売り子さん曰く
「昨日(5/31)、場内販売してるサッポロクラシックの今シーズン最高売上記録したらしいです!ベイスターズファンの方、サッポロクラシックお好きですね~!」とのこと。
はい!!!好きです!!!!!
次はそらとしばbyよなよなエールのPlay ball! Aleも飲んでみたいな~
まずは初日に食べたもの。
①「海味はちきょう」満塁ホームランちらし
北海道といえば海鮮!でもどれか一つに絞れない!
ならコレがおすすめ。こちらのお店は「つっこ飯」(掛け声とともにイクラをドバドバかけてくれる豪快な丼)が有名!
しかし私はいろんな味を一気に食べたい強欲な奴なのでこちらにしました。
いくら、マグロ、サーモン、サバ、つぶ貝がたっぷり入って、アクセントのきゅうりがまた良い。
②「天金」ふりふり茶碗蒸し
本当は教えたくない。何故なら美味しすぎるから。
要は「飲むプリン」的な商品の茶碗蒸しver.です。
開ける前に軽くふりふりして、混ぜる。
いくらの程よい塩気と、上品なおだしの効いたなめらかでとろとろな茶碗蒸しが混然一体となって……一口食べて、これ以上減るのが悲しくなるくらい美味しい。悲しい。ちょっと情緒がおかしくなる。
二つ買えばよかったと後悔するくらい美味しい。
ちびちび食べられるので酒飲みにもおすすめしたい。
続いて二日目。
③「IZAKAYA とぽす」万波中正選手のスタミナまんちゅうカレー
しあわせポテト
あれ?とぽすって横浜のお店じゃん!
私が愛する桜木町の地下に広がる飲み屋街、ぴおシティに実店舗があります。こんなん寄りますよ行きますよ。
万波の出身校、横浜高校にケータリングしていたご縁で今回出店が叶ったとか。なるほどねえ。たくさんのお店が並ぶ2階コンコースのフードコート「七つ星横丁」の一角にお店があります。
生姜焼きが乗っかったまんちゅうカレーは奥深いコクと程よいスパイス感でどんどん食べられちゃうお味。
スタジアムグルメにそこまで関心の無い夫氏が
「オレ、これは絶対食べたい」
と前もって聞いていたメニューなんだけど、やはり男子はカレーが好きなのか。彼のリクエストを聞いて大正解だったなあ。
しあわせポテト、これはですね、要はバター風味のあまじょっぱい粉がかかった堅あげポテト。
一言だけ。これはビール泥棒です。
④「リトルジュースバー」いちごけずり
しょっぱいものの後はデザート。
これ、かき氷じゃないんです。氷の代わりに凍ったいちごをまるごとけずって、ミルクムースをトッピングしたデザート、それがいちごけずり。
実はここに来る前にこれは食べたことがあるんです。
石狩で行われる北海道の某野外フェスの名物で、我々はそれに横浜から10年程通ってまして。それがまさかエスコンで食べられるなんて!
いちごそのままのフレッシュさと、甘すぎないミルクムースが最高。
何度食べてもおいしい。
ちょっと溶けかけを飲むのもおいしい。
エスコンに行く前に食べたいもの探したい!
そんな方にはまずこれを見て頂いて。
そしてX(旧Twitter)でぜひ「#えふめし」でタグ検索してみてください。
埼玉西武ライオンズで言うところの「#獅子まんま」的なタグです。
Twitterやきう民がそれぞれのおすすめエスコングルメを語ってくれててとても有益。
忘れられない、真っ青な三塁側
これはもうエスコンならではというより、ただの思い出。
羽田空港から、ちらほらベイファンの姿は見かけていて。
その時点でユニを着ている人も多くて、気合い入ってるな~とは思っていた。
新千歳空港に着いて、北広島駅に降り立って、エスコン内に入って。
えっ……?ベイファン多いな……?と改めて体感。
昨年の交流戦ではZOZOマリンスタジアムに行ったりしたので、ビジターファンがどんな程度の人数かはイメージ済みで。
その想像をはるかに超える、青、青、青。
試合が始まって、もっと驚いた。
私たちの声がものすごくよく響く。
高らかに鳴らされているラッパの音が、どこまでも聴こえる。
屋根がついているからかな?
立ち応援可能な応援席がレフトの外野席ではなく、内野の三階席に位置しているのも一体感を生んでいる要因になっているのかもしれない。
応援団のリードがしっかり聞こえる。
「横浜の空高く ホームランかっとばせ 筒香」
「オオオオ オオオオ オオオオーオオーオオ 牧秀悟!」
ファンファーレのある応援歌は声の出し甲斐がありすぎて、いつも以上に喉が開く。
延長10回表に蝦名が死球の手当てのためにベンチに下がった時、応援団の方からこんな声かけがあった。
「みなさん!蝦名選手が戻ってきたら!より大きな声援と手拍子を!お願いします!!」
もちろんそれに応えてウオオオ!と声を上げる内野席のベイファン。
応援のギアが一段上がるのを肌で感じたのは、初めてのこと。
そして、その回に森敬斗の一打で勝ち越し。
この熱すぎる青い圧力で、少しは力を貸せただろうか。
6月1日のヒーローインタビューで、印象的だった場面がある。
準備ができるまで、ヒーローに選ばれた牧は三塁側を一階席から三階席まで、感慨深そうに眺めていた。そして話し始める。
「ここは北海道なんですけど……」
ここで言葉に詰まると、ワアアアアア!と歓声が上がる。
牧は嬉しそうな、驚いているような、そんな顔をしている。
うん、まるでハマスタみたいだよね。
見逃し配信で改めて試合中継を見てみると、GAORAの土井アナウンサーや解説の鶴岡さんが何度も「まるで横浜スタジアムのような歓声ですね」とコメントしていた。
ビジター応援でも、内野と外野の垣根が無くなると本拠地のような雰囲気と熱さが出せるんだ。
心からそう感じた。
三塁側の最前列から三階席まで、綺麗なベイブルーに染まったあの光景は、しばらく忘れられそうにない。