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【趣味:読書】って言うの怖いよね

おはようございます!星乃まいです。
皆様は趣味などございますか?

私の趣味は《読書》です。
こう伝えると、必ず帰ってくる質問があります。
「どんな本を読むの?」です。

「どんな本を読むの?」とは、めちゃくちゃ難しい問いです。
これは単に好きな本を伝えるのではいけません。
会話が続くように、相手が興味を持ちそうなジャンルの、相手が知っていそうなテーマの本を選ばなければなりません。
ここに本好きの真価が試されていると言っても過言ではありません。

数年前の私は、こう答えていました。
「小説は勧められたら何でも読みます!
村上春樹も伊坂幸太郎も宮部みゆきも、太宰治も江戸川乱歩も泉鏡花も…。貴方はどんな本がお好きですか?」
と、作家の名前で答えていました。
返す際には、一応、相手のことを考えているつもりなのです。
{ミステリーやファンタジーが王道かな……
もしかして、三島由紀夫や谷崎潤一郎や田山花袋とかの方がお好きかしら……
むしろ逆に川原礫とかラノベ作家の方がいいかな?}とか。
多種多様かつ有名どころの作家をオタク全開で返したところ、相手はだいたい引いてしまいます。
大体の返答はこちらです。
「そうなんだ〜、私はビジネス書とかしか読まないからな〜」
その頃の私が読んだことのあるビジネス書など、『七つの習慣』等だけでした。私自身、苦手ジャンルではないものの、圧倒的に知識量が足りないのです。
うまく会話が広がりませんでした。
「そうなんですね〜〜」で、だいたい冷たい空気が流れるのです。
その後、その先輩とシフトで被った際は、どうにも会話が続かなかったという苦い記憶…。

……読書って幅広いんです。
趣味:読書とは、どうやらコミュニケーションにおいては会話を広げにくいテーマらしいんです。

趣味:読書と伝える時は、「この世の全て、どんな本が来たとしてもそのテーマで話を広げる!!」という気概を持って振らねばなりません。
武士に二言はないのです。
相手がどんな回答であっても適切な返答ができるよう、色々なジャンルの本を読む必要があるのです。
だって書を読むのが趣味なんだから……。
絶対に考えすぎなのですが、私はけっこう考えすぎてしまうタイプなんです…。

最近だと、《趣味:YouTubeを見ること》も、なかなかハードルが高いトークテーマのような気がします。
多くの場合、返しとして「好きなユーチューバー」を聞かれるでしょう。
これを聞かれた時、私の脳内はフル回転です。
必死に「一番無難な人(=この人に伝えるのに一番適切な人)」を考えてしまいます。
・相手の好きなジャンル
・どこまで許されそうか(はっちゃけ度合い)
なんかを総合的に判断して、自分の中での「すき」の中から適切な選択肢を選ぶ問題です。

「地下アイドルが好き!」なんかも、なかなかお堅い職場などでは言いにくい趣味かもしれません。
「ヲタク」はずいぶんと市民権を得ましたが、
私はまだまだ過去の癖が抜けず、何回かジャブを打って相手の反応を見てから「アニヲタです〜」とカミングアウトしてしまいます。
国語とか道徳とか社会とかが混ざったような、学校では習わなかった‘何か’を試されている気がします。
絶対に、考えすぎですね!

……だからこそ、誰の目も恐れず、自分の愛を強く語れるような強さを持ちたいものです。
ライブ会場ではそう言った‘ヲタク’の方をよくお見かけします。
そういう‘ヲタ’さんを見るたびに、私は強い尊敬と憧れを抱きます。

自分の「好き」に正直に生きることは、己の強さの証明な気がします。
心から好きだからこそ、自分の推しを伝えて、「え?」って言われるのが怖いのかもしれません。

先日、どこかで目にしたのですが
《好きなユーチューバーとか、好きな人とかの問いがプライベートなものになった。「誰が好きか」の選択肢が増えた結果、それが自分の核や自分のキャラクターを示すものになった。》
という趣旨の投稿が記憶に残っています。
これ、身に覚えがある気がします。
「誰を好きか」によって、その人が定義されてしまう気さえします。
「この人ってこう言うタイプ好きなんだ〜」
「この人ってそういうキャラなんだね〜」とか。
‘推し’のイメージと、その人のイメージが混ざり合っていく感覚…でしょうか。

これは、‘推し’の対象が多様化したことが原因だと思います。
インターネットで即座にさまざまな情報や人物にアクセスできる現代。
「みんなのヒーロー」や「みんなのアイドル」は生まれにくいものです。
その代替として、「わたしだけのヒーロー」や「わたしだけのアイドル」が生まれ始めました。


特にライブ配信なんかは「身近さ」がウリです。
自分を見てくれて、自分のコメントを読んでくれて、一緒に沢山の思い出を作れる。
「多くの人に愛される」よりも、「少数に深く愛される」が、「好き」の形として増えてきた気がします。


私も平日毎朝8:00〜、SHOWROOMというアプリで配信をしています。
配信をしていると、画面の向こうでコメントしてくださる‘貴方’が見えてきます。
いつもきてくださる‘貴方’も、たまにきてくださる‘貴方’も…今日は元気がないのかな?とか、忙しいのかな、とか。
視聴者としての‘貴方’が、いわゆる‘親友’のようになっていくのです。
深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いています。
配信では、その配信者のことに詳しくなる!なんて言いますが。
私はむしろ、視聴者さんのことに詳しくなる!媒体だと思っています。
すごく距離が近いからこそ、色々なものが見えてきます。
「今日は〇〇さん元気なかったのかな」とか。
「今日は〇〇さん楽しそうだったな」とか。
学校のクラスの雰囲気に近いかもしれません。
配信者さんが担任の先生で、視聴者さんが生徒さんです。
1日の始まりには「おはよう」と声をかけ、沢山会話して、一緒にさまざまな事に取り組む。
この例え、よく似ている気がします。
とても奥深い世界です。

配信で沢山お話するうちに、私は沢山の勇気を頂きました。
そこで最近、やっと自分の「好き」を大きな声で語れるようになりました。
7/7に所属するグループ「オルゴ〜ル」のワンマンライブがあります。
そのカウントダウン企画で、私は「好きな本ランキング」を作成しました。
「好き」を伝えるのって、ドキドキします。
特に「好きな本」とか、「自分の本棚」なんかは、その人の本質を示しているように思えてなりません。
自分の内側を見られているような気恥ずかしさと、色々なことを試されているような切迫感。
「こんなふうに見られたい…」でリミッターをかけるのではなく、心の底から好きなものを伝えるワクワク。
幼い頃に戻ったような、無垢な「好き」を伝えるトキメキ。
「好き」を伝えるには勇気が必要ですが、
その分、色々な感情を味わえて楽しいんです。

ぜひ皆様も、
明日は「推し」や「自分の身近な人」に
「好き」とか「ありがとう」などを伝えてみてくださいね!

そしていつか。
貴方様が堂々と、心の底から、「星乃まいが好きだ」と言っていただけるような日が来たならば。
そんな日が来れば、これ以上の幸せはございません。
なんてね!!

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