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キャリアの転機は“偶然”から始まる?働く女性と向きあうことからみえてきたこと

こんにちは、株式会社アトラエの吉原です。組織力向上プラットフォームWevoxでカスタマーサクセスを担当しております。

今回は私の経験をもとに、「転機の捉え方」「女性の働き方」 をテーマにお伝えします。組織開発やキャリア支援に向き合う方や自分のキャリアを模索している方にとって、何かヒントになれば嬉しいです。


キャリアの「転機」と背景

今年4月に中途入社して、もうすぐ9ヶ月が経とうとしています。前職では約15年間、総合人材企業の法人営業職として、様々な業界、規模の企業の採用支援に携わってきました。15年以上人材業界にいた中で、転職支援した方々が希望したキャリアを歩めているのかということだったり、同じ組織において、定着する人しない人の違いは何だろう?、といった入社後の中長期的なキャリア形成や、組織の構造などに興味の軸足が向き始めたのが約5年前。そこから自身の想いとの重なりへの模索を探し始めたタイミングで、アトラエに出会いました。

女性のキャリア形成の難しさを体感

これまで、法人営業職の経験で多くの企業の採用活動を支援する中で、特に派遣社員など非正規雇用の方々の支援が中心で、その中の90%以上は女性。「ライフイベントとキャリアの両立」 を目の当たりにする仕事でもありました。

そんな中、私自身も、1人目の子どもの出産後、育休復帰時に営業職からアシスタント職への転換を決断。復帰してから少し経ってから、これまでの仕事の進め方や目標設定、様々なことがガラッと変わったことから、次第に「このままマミートラック(※)に陥ってしまうのでは」という不安を抱くようになりました。
(※)マミートラックとは、女性が子育てによってキャリアのコースから外れてしまう状態

初めての復帰と子育て。不安でいっぱいでした

育児、時短勤務やアシスタントとして目の前のことに追われる中で、「私の仕事のやりがいって、なんだったっけ?」「達成感ってどう感じるんだっけ?」といった思いが日に日に強くなっていきました。そんな中で、今の仕事に結びつくような専門性をつけて、担当する方のキャリアにもっと伴走できるようになりたいと、国家資格キャリアコンサルタントを取得を決意し、半年間養成講座に通い、資格を取得。その後も、社外の講座や、コミュニティへの参加をしながら自分自身とも更に向き合っていく期間に入ります。

そんな内省期間はここからトータルで3年弱に及びます。その期間の中で仕事を暗中模索しながらも、出会った方々に対してその方の希望に合った最適な情報をアドバイス的に伝えるのではなく、その方の葛藤や言動をまるごと受け止めて、一緒に考える姿勢が強くなっていったように振り返っています。キャリアは人生そのもので、正解はないという想いが根底に流れ始めました。

偶然をチャンスに変える「計画的偶発性理論」

そんな自分自身の転機を乗り越える大きな支えとなったのが、計画的偶発性理論との出会いでした。キャリアの8割は「偶然」で決まる――これはジョン・D・クランボルツ博士が提唱する理論です。

私にとって理論が体験に変わった瞬間があります。それは「あなたは5年後どうなっていたいですか」と書かれたキャリアシートを目の前にした時のこと。当時全くといっていいほど筆が進まず、上司をランチに誘い相談することにしました。

「子育てや仕事の目の前のことに夢中で、自分のキャリアってどう考えればいいんでしょうか….5年後の自分が全く想像できません

その時に返ってきた言葉を今でも覚えています。

「俺もそんな先のことなんて、考えてないよ。計画的偶発性理論はそんな自分に合っている考え方って思っている。実際は、8割どころか全部、偶然で出来ていると思うくらい。それでも目の前のことをいかに楽しんで一生懸命やるのか、好奇心や冒険心が掻き立てられるか、目の前の人やコトに精一杯向き合うかは大事にしているよ」

クランボルツ博士のこの本もオススメです


この言葉を聞いて、「先のことを考えて不安になるくらいなら、今、目の前のお客様に向き合おう」とスッと思えて、心が軽くなった瞬間でした。(ちなみに相談することがほとんどなかったので、後から実はドキドキしたと言われました笑)

そこからお客様との向き合いに集中していく中で、営業職へ戻ることを決めて、昇格試験への挑戦し、さらにチャンスが舞い込んできたことから副業でキャリアコンサルタントとしての活動もスタート。少しずつ自分のやりがいを取り戻していきました。

他者を支援する前にようやく自分自身のキャリアに向き合う

転機の向き合い方:イベント型とノンイベント型

転機には、以下の2種類があります:
1. イベント型:明確な出来事が引き金となる転機(例:結婚、出産、転職)
2. ノンイベント型:期待していたことが起きなかったことで訪れる転機

私自身も経験した「イベント型」の転機は誰もが想像しやすいものですが、後者の「ノンイベント型」の転機も、多様な働き方が広がる今、向き合い方が重要だと感じています。実際に沢山の方のキャリアに関わらせていただく中でも、結婚や出産、転職などの節目だけではなく、期待していたけれど起こらなかったことを受け入れて前に進むことも大事な転機であることを知りました。何より、一緒に働く仲間が、どんな転機を迎えているのか(いこうとしているのか)、を知ろうとすることも大切で、そう考えると転機は、働くすべての人に共通するテーマだなと感じています。

イベント型の転機の向き合い方については、以前の投稿もよかったら読んでみてください!

しあわせの総量を増やすために


今、組織づくりを支援する立場として、女性のキャリアやエンゲージメントの低下に悩む企業様の声を多く伺います。個人がキャリア形成の転機や偶然を成長のきっかけに捉えることや、組織としてその土壌をつくること、一緒に働く仲間を知り相互理解をしていくことそのものが、組織全体の活力にも繋がるのでは、と感じています。

そして、必ずしも働くことだけが正解ではなく、一人ひとりが自分の人生の舵を切っていけるように。
「しあわせの総量を増やしたい」――これが私の軸であり、今後もその挑戦を続けていきたいと思っています。少しでも良いバトンを次の世代に渡せるように。私も自分の場所で、これからも重なりの探索を楽しんでいきたいと思います。


と、ここまで想像以上に、等身大のストーリーを書いてしまいました。笑

ただ書いてみると、こうやって自分が叶えていきたい未来を改めて考えることやそれが自分の組織、仕事とどう重なっているのかに気づくこと、そして応援しあえて、同じ方向を見ている仲間がいることは決して当たり前のことではなく、とてもしあわせなことだと思っています。

今月、アトラエではそんな個々の経験からの実践知をアドベントカレンダーとして、沢山のメンバーが日々執筆しています。私も毎日読んでいますが読み応えたっぷりなので、ぜひ他の記事も読んでほしいと思います。


パパママも増えてきた当社ですが、現在仲間を積極採用中です!
多様な働き方をしている人から話を聞きたいという方がいらっしゃいましたらお話できたら嬉しいです。(サムネイル写真は我が社の心強いママメンバーです!)ぜひお声掛けください〜!

ここまで読んでいただいて、ありがとうございました!

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