感覚遊び
子供の頃の話。
私は昔から自分の世界で内省していた子だった。
ただ、友達とも外でいつも元気に遊んでもいたから、ただただ家にじっとしているという訳ではなかった。
でもとても記憶に残っていることがある。
私の中でちょっとした遊びみたいな感覚でやっていたことがあった。
部屋でじっとどこかの片隅に視線を置いて、集中する。
しばらくすると、周りの景色が消えていく。
その時に自分を地球の遥か彼方に感覚を離していく。
そうして「私はどこから来たんだろう?私は今どこにいるんだろう?私は誰なんだろう?」という不思議な感覚に入っていく。
ただその不思議な感覚に入ることを楽しむようにやっていた。
本当にあれ、なんだろ?というくらい身体が現実から離れる感じになる。
これは別に霊体験とかそういう類のものではないと思っているし、
私は特に霊感もないし、そういう体験もしたことはない。
集中力が足りないと上手くその状態に入れないくらいだったし、
入った後は、意識を自分で戻せば通常の状態に返ってこれるくらいだった。あれは何だったんだろうなぁと思うけど、確かにひとりでそういうことをやっていた。
小学校低学年くらいの頃までだろうか。
あまりよく覚えていないが、いつの間にかやらなくなった。
星空を眺めている時に、ひとつの星を集中して見ていると、周りの星たちが消えていき、真っ暗な中に星ひとつだけになったりする。
ちょっとあの感覚にも近い。
あれがなんだったという訳でもないが、私はそういう一人遊びのようなことをしていた。
今瞑想をしている時にも、集中できて入れた時に、見える景色の感覚は近いものがある。
あれはあれで私にとっての瞑想みたいなものだったのだろうか。
だから何だという事もないし、少し変わっていることだから、ほとんど他人には話したことがない。
今日はただそれを書きとめてみようと思っただけだ。
基本的には普通の人だと思っているけど、どこか何か人と違う感覚があるかもしれない。
そんな自分もきちんと出して受け止めてみようと思った。