平家物語を観終わって
ならまちに、町屋をそのまま利用した豆腐料理のお店があります。
ランチ営業がなくなかって行かなくなりました。
(今は逆に夜間営業がないとか短縮になったとか、聞いています)
そのお店が好きだったのは、町屋のたたずまいと静けさでした。
静けさの理由は
店内に流れる「琵琶」の音。
お正月の「春の海」(お琴の音楽、あれです)みたいな
おざなりに「BGMです!」、なんてものとは一線を画す、
撥(ばち)さばきさえ感じるような、
低く重く流れる琵琶の音のせい。
子供の頃、広島のおじいちゃんのうちの暗い廊下の横のところに
いつも「琵琶」がありました。
触ることを禁じられていて、どんな音がするのかも知りませんでした。
後々、どこかで琵琶の音を聞いた時は、確かに怖かったです。
予備知識のない時に琵琶の音を聴けていたら
どんなにかよかったのになあと思います。
すでにその時期には、
耳なし芳一など、強烈な琵琶の話は、私の先入観に入っていましたから。
アマゾンプライムで「平家物語」を観終わって
(大好きな作品になりました)
そんなことを考えていました。
そういえばですが、それよりはるかに前にいらした
聖武天皇は、それとも、お付きの楽人さんは、どんな曲をつま弾かれていた
のでしょう?(正倉院宝物には四弦の琵琶もある)
正倉院展で、五弦琵琶の音を再現する展示があったような気がするのですが
あれは何か、旋律がありました?
肝心な音のことを忘れてしまっています。
今朝の「ブックカバー仕上げ大失敗」を乗り越えるためには
(アイロンできないものにアツアツを押し当てて布が縮んでしまい
がっくりきていまして。仕上げまできていたのです)
同じものを作る気持ちには到底なれませんでした。
そこで正倉院撥鏤柄の布を出してきて、
私の大好きな聖武天皇のフエルト靴を題材に
文庫本ブックカバーを作り始めました。
失った時間のことをあれこれ言ってる時間の方がもったいない。
笑い話が一つ増えた!ってことで
無駄にした時間を悔やむ気持ちを癒すこころもちで。
フエルト靴、できたらまたご紹介させてください。
今回は藤の花にあらたな工夫を加えようと思っています。
追記:できました!!20220425
詳しくお知りになりたい方は、よろしければ下のリンクから。
【ずれない】天平の赤いフェルト靴(文庫本ブックカバー) | minne 日本最大級のハンドメイド・手作り通販サイト