「飛梅」のこと
さだまさしさんの名曲。
初心者向けギターの教則本に載っていて、私が唯一弾き語れる曲です。
当時中学生の私には、その詩の世界は、悲しくて暗くて
絶対にそんな橋がある公園だかには、怖すぎて行きたくないと
(どんな橋でなんの公園なのかは、よかったら聴いてみてください)
曲自体を愛しつつも、恐ろしいような気持ちをもっていました。
菅原道真公のことが影を落としているのか
カラッと明るいイメージがないのが「梅」の宿命。
ある時、松之丞時代の伯山先生の「荒川十太夫」という講談を聴きました。
赤穂浪士の介錯を任された折の呵責を
その人なりの筋の通し方で貫く話がとても感動的です。
お話の〆に引用される「だまされてここちよく咲く室の梅」に
心動かされて、ブックカバーを作りました。
相変わらずカラッと明るいかんじではないけれども
けなげに花開く梅のことを思い刺繍をしていったのでした。
前回noteで触れました、「あずみ野木綿」を使ったブックカバーでも
あります。