見出し画像

舌のヒミツ

アーマって何?

食事をしたら「栄養」と「老廃物」に分けられていきます。
アーユルヴェーダでは、その他に「未消化物」や「毒素」が体内に残っていると考えられています。
未消化物や毒素のことをアーマと言います。そのアーマが病気の原因となってしまうと考えられています。

アーユルヴェーダでは、『消化力』をとても大切に考えているのです。

同じ物を食べても、人それぞれ消化力が違います。
たくさん食べても太らない人もいれば、少しでも太りやすい人もいますよね。
同じ人であっても、体調によって消化力は変わってきます。
消化力が落ちているときは、無理に食べない方がいいですし、消化力を上げる食べ物を選ぶ必要が出てきます。

それでも、生きていれば、いろんな物から影響を受けるので、アーマをゼロにすることは難しいと思います。
そんなアーマですが、寝ている間に体の中から表面に出てきていると考えられているので、朝は『浄化の時間』として、それを取り除くさまざまなセルフケアが勧められています。

舌の観察

舌の観察と舌磨きも朝がおすすめです。

朝起きて舌の様子を観察したことはありますか?
私は毎朝起きてすぐに舌を観ます。
舌の表面の様子、そして舌苔(舌の上にある苔のようなもの)を観察します。
よく見たら、舌の上にひび割れのような物があったり、舌の周りに歯形がついていたりします。

前日に食べたものが消化できているのか?ストレス状態はどうなのか?など、舌を観ると日々気付きが出てきます。

例えば、舌苔がいつもより多いときは、食事量が多かったり、胃が疲れていることがわかります。
いつもより赤みがあるときは、ピッタが増悪していて、どこかに炎症が起きていたり、ストレスが溜まっていることがわかります。
いつもより白い時は、カパが増悪していて、冷えや貧血などが考えられます。

先程のひび割れや乾燥は、ヴァータの乱れになります。
舌のまわりに歯形があるときは、むくみや消化不良が考えられます。

舌磨き

舌苔は、夜眠っている間に、口の中に上がってきた、老廃物や未消化物(アーマ)に古くはがれ落ちた細胞や細菌・微生物などが混ざってできた物、と言われています。

それをそのままにしておくのは怖いですよね!

なので、観察した後は、舌磨きをします。
舌磨きは、『タングスクレーパー』という銅などでできたU字型の専用のものか、大きめのスプーンの丸い部分を使います。
舌の奥の方から先端に向かって、優しく撫でるように動かして、舌苔を取り除きます。無理のない位置から2〜3回さするように繰り返します。舌を傷つけてしまわないように、優しく行います。

これは本当に簡単だし、スッキリするので是非取り入れていただきたいです。

舌磨きをすることで、味覚もしっかり働くようになって気がします。薄味だと物足りなく感じる方も、しっかりと味を感じられるようになるかもしれません。
私は元々薄味が好きですけど、以前より細かい味に気づくようになったように感じますし、素材の味を楽しめるようになってきたように思います。

本当に簡単でちょっとしたことではありますが、ちりも積もれば山となると言いますし、チリが積もってアーマを溜め込んでしまうよりも、少しずつでも体の中をきれいにすることで心にも体にも未消化なものを減らして、幸福で幸運な体質を手に入れることができれば嬉しいですよね。

いいなと思ったら応援しよう!