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#11 YTT33kコース解説⑤

日本最強の山城、高取城


 芋ヶ峠でしっかり補給が出来たら高取城址を目指します。作業道もありますが、尾根沿いにルートがあるのでトレイルを進みます。

ここからゴールまでのルートは以下の通り

芋ヶ峠から高取城址と壷坂寺経由
豆腐屋エイドからゴールへはロード走です


キトラ古墳よりゴールの太子湯へ。
途中道を間違わぬ様気を付けましょう



 芋ヶ峠から少々アップダウンがありますが、途中で作業道と合流し、高取城の手前まで続きます。ここまで植林山ばかりでしたが、急に雑木林となって山の雰囲気が変わります。

 再びトレイルに入り、城へ近付くにつれ、かつて橋が掛かっていたであろう石積みなどの史跡が現れます。さらに進むと高取城本丸の下に広がる広場に出ます。ここには30軒の武士屋敷があったそうで、下から見上げる石垣は大変立派な物です。

芋ヶ峠から行列で登りましょう
かつて橋が架かっていた石垣


最強の高取城


 高取城の建屋は明治初期までまでここにありました。また、かつてはここを攻め入る軍勢と、戦いの場として記録されています

 江戸時代初期(慶長)関ヶ原の合戦頃、ここの城主は東軍徳川家に付きました。西軍石田三成の攻撃を受けた高取城でしたが、難攻不落の山城です。西軍の隊長は城に火を放とうと甲賀の者達を忍び込ませようとします。

 しかし、山鳥の羽ばたく音に気付いた者によって忍び達は捕らわれます。その中の1人の耳と鼻をを削ぎ落とし、突き返したそうです。(怖)

 これに憤慨した西軍は一気に城へ上り詰めようとしますが、弓、大砲、大木、石の反撃にて多数の死傷者出し、攻め落とす事が出来ず引き返すのです。

これぞ、まさに日本最強の城!

 明治24年頃まで天守のみは残っていたそうですが、人里離れた場所の為、管理不行き届きで自然崩落したそうです。今も石垣の下に屋根瓦などが散乱しています。

 最後の城主は植村家でした。ここの子孫には筆者と同世代である“湘南の風メンバーSHOCK EYE“がいます。Wikipediaで系譜を辿ると見つかります。いきなりの横文字なのでびっくりしました。

 今では石垣だけが残ってしまった高取城ですが、手軽に名残りを見ることができます。イベントで走るコース上には、高取児童公園と、豆腐エイドの隣にある石川医院の入り口に、高取城で使われていた数少ない実物の門を見ることが出来ます。

※高取城址には公衆トイレが設置されているのでご利用下さい。

石垣の規模に圧巻
タイムスリップしてみたいものです
熊さんと大きな杉がこの辺り😆
これもほんの一部です


壷坂寺へ下る


 高取城址を見廻った後は、壺阪寺に下ります。壷坂寺は西国三十三所6番目の札所、目の観音様として有名な所です。

 歴史は古く、平安期は只今大河ドラマで活躍中の藤原道長が吉野参りの際宿泊したり、清少納言が「寺は壷坂」と筆頭に挙げるほどのお寺です。

 高取城址から下って来る際、奥の院と称される五百羅漢像を見る事が出来ます。

 壺阪寺駐車場には自動販売機が設置されています。もう暫く続く長旅に、水分補給しましょう。

土佐街道からゴールまで


 高取町のメインロードである土佐街道上には、豆腐店土佐屋があります。土佐と聞くと高知県を連想しますが、古くから高取は『土佐』と言われていました。なぜ土佐と言われるのでしょうか?

 時代は飛鳥時代まで遡ります。都作りの為に土佐から多くの人が明日香に来たそうで、そのまま残った方々が多く住んでいました。特に、土佐の人々が多く住み着いた高取を土佐と呼んがのが名前由来だという事です。その他、高取周辺には日本各所の地名が名付けられている場所があるそうな。興味深いです。

 高取児童公園を直角に左方向に曲がれば最後のエイド【土佐屋の豆腐】が待っています。冷奴と冷えた飲み物が準備されていて、筆者はいつもここで泡の出る冷えた飲み物を胃に流し込みます。ここの豆腐は絶品なので楽しみにしていただきたいです。

この豆腐のおかげでもう一踏ん張り出来ます


※追記
 2024年イベントより、土佐屋さんの豆腐エイドが『CAFE NOCO NOCO』さんへ変更となります。

 こちらは土佐屋さんの少し手前にある町屋カフェで、かき氷🍧を提供して頂く予定となっています。9月と言えど、高取の街に下ると暑いです。この場所でかき氷は嬉しいですね。

町屋カフェ
ひんやりクールダウン


 9月からは夏の疲れを癒す参鶏湯(サムゲタン)がメニューに加えられるという事で、是非再訪してみて下さい。


 ここからゴールの飛鳥太子の湯まで4キロ。舗装路をひたすら進むこととなります。コースを熟知されている人は、仕上げの走りで飛ばす方も多くいらっしゃいます。途中で誘導スタッフが居ますので指示に従って下さい。(基本左側通行にて、走行車には十分注意して下さい。)

 キトラ古墳からは飛鳥ハーフマラソンで使われるコースを走り、太子の湯へ下るロードからは、ゴールまであと少しとなります。ここの下り口を間違えてしまうと全く違う方向に行ってしまいますので、毎回スタッフを1人配置しております。

 ゴールではスタッフ皆が出迎えてくれるでしょう。ゴールの場所が入浴施設と言う素晴らしい舞台が整っていますので、そのまま汗を流していただきスッキリされると良いでしょう。スタート地点から少々離れますので、預かった荷物は全てゴール地点に移動いたします。

ゆったり汗を流しましょう



 イベントでは、打ち上げも予定しております。打ち上げの場所は橿原神宮前駅の近くにある『ニュー喫茶ポルカドット』を予定しています。

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 さて、今回は5回に渡ってYTT 33kコースの解説をして参りました。色々と調べるきっかけになったので嬉しいです。

 はじめての方は、冒険心を持って参加されると良いでしょう。ただ、距離と累積標高を勘案すると、トレイルランニングが初めての方はご遠慮いただいた方が良いです。基本的に、フルマラソンを完走される走力のある方、当イベントと同等のトレイルランニングレース完走者を対象にしております。

歴史的要素を加えると、行く場所の深みが増し、また違った目線で走る事が出来るでしょう。

ご案内(随時アップロードします)


本年度の開催は9月8日(日)と決定致しました!
皆さんご予定空けて頂ければ幸いです。

コース等の詳細はエントリー開始迄に発表致します。
定員は50名となっておりますので早めのエントリーで安心を勝ち取ってくださいね!

開催までの日程を発表致しますので、参加できる日があれば予定を空けておいて頂ますようお願い申し上げます。

後ほど各日の募集案内をさせて頂きます。
特にコース整備に参加頂いた方には来年度の
優先エントリー権が得られますので要チェックです!

5月26日       第1回YTT33k試走会
6月6日7:00〜 エントリー開始
7月21日               第2回試走会
8月  4日               第3回試走会
8月18日               コース整備①
8月25日      コース整備②
(整備①で完了の場合25日の開催はありません)
9月  8日               YTT33k 開催日

以上宜しくお願い致します。

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