セクシャルなシーンオーディションについてのSAG規定についてまとめました
日本の映画界にいると、オーディションの段階から俳優が守られないことがあると聞きます。アメリカの俳優組合では、現在すごく厳格なルールがオーディションでも設けられるようになりました。
一番大事なのは、もちろんインティマシーコーディネーターに製作前の段階から参加してもらうことですが、予算などで余裕がないプロダクションもあると思います。オーディションの進め方について、今一度、日本の監督やプロデューサーの方にもSAGのルールを参考にしてもらえたらいいなと思うので、簡単にまとめてみました。よかったら是非読んでみてください!
オーディションについて
オーディションでは俳優が完全に裸、かつ模擬セックスの行為を行わないようにする規定があります。もし役柄でどうしても裸になる必要な場合、製作者は俳優に対して、前バリのように体の一部を隠した状態でのオーディションを行う許可をとることが必要です。また、そのような場合は、以下のルールを守って行わなければなりません:
1. 各俳優につき、前バリを使用する衣装のオーディションは一度のみであり、それは最後の最後!!最終オーディションである必要があります。
2. キャスティングに関わる者は、対面または遠隔からオーディションを観るることができます。その代わり彼らは名前と職位をきちんと明示し、いつでも俳優が可視できなければなりません。つまり何者だかわからないやつがそういうセンシティブなオーディションにいることは絶対許されません!
3. オーディションでは、フルヌードになることは絶対にNGです! 俳優は体の一部を隠す衣装を着用する必要があります(Gストリング、Tバック、性器を隠せるもの、お尻や胸を露出する下着や水着など)。
4. 上記の衣装を着用した俳優の写真や録音は、事前に俳優の書面による同意がない限り取得できません。
5. 俳優は上記オーディションにサポートの同伴者を連れてくる権利があります。これには友人、専門家の代理人、またはインティマシー・コーディネーターが含まれます。権利はもちろんありますし、日本人の場合は忖度して1人で来てしまう場合もあると思うので、必ず1人同伴してもらうにしたほうがいいと思います!
6. 製作陣の誰もが個人の携帯電話やデバイスでこのオーディションを録画または撮影することはできません!
7. キャスティングプロセスに不可欠な製作陣のみがこのオーディションに参加できます。役のキャスティングに必要な者だけが許可されます。何度も言いますが、知らん奴がオーディションにいることは絶対許されません!
8. もしもオーディションで映像が撮られていた場合、俳優はキャスティングが確定したら、自分に関する映像が破棄されるように書面で要求できます。
また、一般的な規則として、ホテルの部屋や私的な住宅でのオーディションは避け、適切な場所が見つからない場合にのみ行われるべきです。特に俳優を脆弱な状況に置く可能性のある露出の高い衣装のオーディションに関しては、これが重要です。